樹齢千年と言われている小高い丘の上の巨大なくすの木
くすの木が芽を出し伐採されるまでの千年にわたる時間の中で生きた人々を描いた全8話からなる連作短編集
1篇の中にリンクする二つの時代の話
さらに時間のずれる他の7篇とも微妙にリンクしている切なく悲しい話
最も登場する場面が多い雅也がおそらく40歳になった最終話でくすの木は伐採されることになる
雅也はこの町で生まれ育った。東京の予備校と大学に通っていた5年間を除けば、ずっとここで暮らしている。市とはいっても、人口4万人の、名前のない山々に囲まれた小さな町だ。
どこを見渡しても、いつもと同じ稜線しかない暮らし。日々の生活に特別な不満はないのだが、ときおり自分の毎日が、昔からさんざんここで繰り返されてきた、誰かの人生をなぞっているだけに思えることがある。
伐採されるくすの木を見守るぴったり寄り添う両親と幼子の影
千年の時を経て、くすの木が命を終えるのと共にどこかへ消えていく
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全体的にトーンが暗い作品なんだけど、深みのある作品だと思いました。
過去に思いを馳せ、ちょっと自分のご先祖様を思ったりもしました
^^
千年樹は最初あんまり読み心地よくなかったのですが、
リンクの環を考えたら、あまりにも壮大な環で、
とても楽しめました。
是非読んで!と勧められたもので少し予備知識があったので最初からのめり込んで読みました
大樹を見ると長い時間の流れを思います