幻冬舎文庫
2013年11月 初版発行
解説・高橋敏夫
361頁
房総半島の明鐘岬に実在する喫茶店を舞台に綴られた6つの物語
たったひとりで「岬カフェ」を経営しているのは初老の女性・柏木悦子
導かれるように岬カフェにやってくる老若男女
彼らは、悦子さんセレクトの音楽と「美味しくなぁれ」と念じて淹れられるコーヒーと壁に掛けられた悦子さんの亡き夫が描いた虹の絵に癒され、励まされる
そして彼らが残していったコーヒーカップ、雑誌の切り抜き、出刃包丁などが、また新たに岬カフェを訪れた客の心を繋げていく
妻を亡くし、幼い娘と虹を追いかけてやってきた男性の《春》アメイジング・グレイス
なかなか就職が決まらず焦る若者の《夏》ガールズ・オン・ザ・ビーチ
心温まるお話が良かったです
不景気の中、職も家族も失い食い詰めて岬カフェに強盗に入った男性の《秋》ザ・プレイヤー
悦子さんに心を寄せつつ告白できないまま大阪へ向かう男性の《冬》ラヴ・ミー・テンダー
この2編は自分の好みでなかったからかクドイ、シツコイ
悦子さんの優しさがかえって鼻についてしまいました
悦子さんの甥っ子の青春時代《春》サンキュー・フォー・ザ・ミュージック
そして、悦子さんが夫の死後長い時間ひとり暮らしをしながら待ち続けた『虹』を見ることができた《夏》岬の風と波の音
ここでまた持ち直しました^_^;
いつか悦子さんも身体の自由が利かなくなりカフェを閉じる日がくるのでしょう
その日まで、辺鄙な岬の突端にあるカフェに集う人々と悦子さんに穏やかな優しい時間が流れることでしょう
「ふしぎな岬の物語」としてこの秋に映画が公開されます
主人公の柏木悦子役は吉永小百合さんですが、まるであて書きしたかのようです
原作同様、小綺麗にまとまり過ぎた映画に仕上がりそう…
この小説が映画になりますよね。。
とっても楽しみです!
いつも本を選ぶのに参考にさせて頂いています。
神戸はいかがでしたか?
今度は遠出して淡路島にいってみてください!
素敵な場所ですよ。
訪問&コメントありがとうございます。
森沢さんは安心して読めるところが気に入っています。
こんなブログで参考になれば嬉しい限り、よろしくお願いしますね。
神戸には今まで5回ほど行っていますが素敵な街ですね。
2010年、長田町の鉄人28号を見に行きましたが、町の新しさに震災からの復興を思いました。
淡路島を訪ねたのは一度だけ。
10年くらい前かしら、震災復興記念の花博に行きました。
その後、倉敷に行ったかな。
日帰りで行ける距離なのでまた訪ねてみたいと思っています。
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m
温かい小説でしたね~
悦子さん=吉永小百合さん、
とてもフィットしていると思います。
もちろん映画はまだ観ていないですが(汗)
こにさんも映画をご覧になられたら、
感想お聞かせ下さいね^^
毎回、ある程度分かっているのに涙が…。
映画
私は鶴瓶さんにハテナマークがついていますヨ。
ともかく観てみなけれは始まりませんね!