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映画・あの日のように抱きしめて

2015年09月16日 | 映画(海外)

 

原題 Phoenix
2014年 ドイツ

 

 

第二次大戦後のドイツ
ユダヤ人で声楽家のネリー(ニーナ・ホス)はアウシュヴィッツ強制収容所から奇跡的な生還を遂げますが顔に大変な怪我を負っていました
ユダヤ機関に勤める親友レネ(ニーナ・クンツェンドルフ)の助けを借りベルリンの病院で何度かの手術を経て元の顔に似せた顔になった彼女の望みはただ一つ
ドイツ人でピアニストの夫ジョニー(ロナルト・ツェアフェルト)を探し、彼の許へ帰る事でした
夜の街を歩きまわり、アメリカ人向けのクラブ“フェニックス”で雑用係をしているジョニーを見つけ声を掛けます
しかし、ジョニーは顔の変わったネリーを見ても妻とは気づきません
それどころか彼女が職探しをしていると勘違いし「死んだ妻に似ている、妻を演じてくれ、彼女の財産を山分けしよう」と持ちかけるのです
ホロコーストで一族が全滅してしまったためネリーには多額の遺産がありました
驚きながらも自分自身を演じることを引き受けるネリー
彼の指示に従い筆跡を練習し、ジョニーが妻の為に買った靴を履き、元の自分と同じ色に髪を染め化粧をします
あまりに妻に似ているネリー(ジョニーにはエスターと名乗っています)を前に動揺を見せるジョニーですが、妻は死んだと頑なに信じている彼は「全然似ていない」と怒りを露わにします
どうしても気づいてもらえないネリーは辛い思いでいましたが、収容所での体験で身も心もボロボロになってしまった自分が彼によって元に戻っていきつつあることに喜びを覚えるのでした
しかし、レネの口から聞かされたのは思いがけない事実だったのです…

 

 

いかにもメロドラマっぽい邦題には不満ですが、「東ベルリンから来た女」の監督・主演トリオによる本作
ミステリー仕立ての恋愛ものといえましょうか
本当に切なかったです
最後にネリーがジョニーのピアノで歌う「スピーク・ロウ」
オープニングにも流れるこの曲がまた切なさ倍増、効果抜群でした

 

戦争中はジョニーも辛かったんでしょうねぇ
彼には単純にネリーを妻として受け入れられない理由があったにせよ、財産を狙おうなんて考えはいけませんよね
戦争が無ければきっと幸せな夫婦生活を送っていたことでしょう…

 

ニーナ・ホスの「スピークロウ」です

https://youtu.be/rkAHi2wNSsc



 


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