集英社
2011年5月 第1刷発行
437頁
イクメン小説です
自分の中では堀江さんと保育、家庭が結びつかなかったので一体どんな内容なのか興味津々でした
弟の事故と義妹の病気で、まだ首も据わっていない姪・なずなを預かることになった主人公・菱山
東京から地方にきて数年の菱山
中年の域に入ったところですが未婚
仕事は地方紙の記者
社主の理解もあり、なずなの面倒をみながら在宅勤務で頑張っています
昼夜構わず泣き出すなずなのオムツを変え、ミルクをやり睡眠不足と戦い、眼の下にクマを作り
熱が出た、便がいつもと違う、近所の小児科に走る菱山の毎日
小児科の先生と出戻りの娘さん
マンション1階にあるスナックのママ
獲れたての野菜を持ってきてくれる新聞社のバイト君
取材先で親しくなった子供たち
なずなを介して親しくなった人達との交流
なずなを通して見ることで変わっていく菱山の世界を堀江さんらしい筆で丁寧に、実に丁寧に描いていきます
少しだけ特殊な環境の中で、慈しまれグングン育つなずな
そんななずなに逆に育てられていく菱山
やがてなずなを義妹に返す日が近づいてきます
菱山が自分の家庭を持ち、子育てをする日が来るのかも?
そんな期待を薄ら持たせて物語りは終わります
子供は神様からの賜りもの、とはよく言ったものです
変な育児書を読むより余程役に立ちます
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