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伊坂幸太郎「首折り男のための協奏曲」

2017年03月15日 | あ行の作家

 

新潮文庫
2016年12月 発行
解説・福永信
429頁

 

 

「首折り男の周辺」「濡れ衣の話」「僕の舟」「人間らしく」「月曜日から逃げろ」「相談役の話」「合コンの話」

 

「月曜日から逃げろ」と「合コンの話」が気に入りました

このところの伊坂さんには、自分が読後に満足できるか、伊坂ワールドを堪能できるかより、今度は一体どんな話を書いたのだろうという好奇心のほうが強いです
好奇心といった点では大いに満足
初期の作品に対するような過度の期待は禁物です

 

帯の“思わず「あっ」と声が出る。この驚きこそ伊坂マジック!”はウソでしょう

 

あとがきより

いくつかの雑誌のために書かれた短編をまとめたものです
改めて並べ直し手を加えたことで緩やかな繋がりができ「首折り男なる人物の話であったものが、いつの間にか黒澤という泥棒の話に変化していき、それがまた首折り男に繋がり」という不思議な本になりました
綺麗に並んだ作品集というよりは、謎の工芸品ができあがったような感触があり、こういう読み心地の本はあまりないのではないか、と感じています
作者の達成感と読者の愉しさとは一致しないことも多いかもしれませんが、少しでも多くの方に楽しんでいただければ幸いです

 

 

 


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