新潮社
2002年5月 発行
220頁
筆写でこそ心に響く、このリズム!この余韻!
小説「吾輩は猫である」「坊ちゃん」「草枕」他
小品「文鳥」「夢十夜」「硝子戸の中」他
評論、手紙
などからの抜粋が筆写の例文としてあげられています
さらに
著者による筆写のポイント
猫になったつもりで書いてみよう
坊ちゃんの奮闘ぶりに注目
などが恰好のガイドになります
「吾輩は猫である」の冒頭のみ、ポイントを頭に筆写しました
漱石は当て字が多いことで有名ですが、実際に書いてみると、それらの漢字から読むだけではあまりはっきりしなかった『意味』が伝わってきますし、猫の目で見た周囲の様子がありありと思い浮かびました
黙読、音読に加えて、こういう「読み方」ありですね
各例文の後の解説やエピソードがまた素晴らしく、ますます漱石が好きになりました
驚いたのは漱石の笑顔と臨終間際の2枚の写真です
漱石が、自分のそんな写真が残っていて本にもなっていることを知ったらどう思うのでしょう
著者も書いていますが、ロンドン、ベーカー街を歩く漱石の写真があれば見たいものです
漱石とコナン・ドイル(シャーロック・ホームズ)を結び付けたくなる漱石ファンは多いのでしょう
ちなみに、島田荘司「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」のような作品もあります^^
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