今日も地球を歩いてます

前と後ろにバックパック担いでました。そんな頃も今は昔。今は日本で定住!専業主婦!笑

アジャンター

2012年06月29日 | アジア編12年3月~8月

                        
                              インドのお弁当箱

アジャンターAjantaへ行くのも

アウランガバードAurangabadからがんばれば日帰りで行ける
朝5時から30分毎にバスもあるっていうし

ただ
ワタシはこの次に
グジャラート州のアフマダーバードAhmadabadへ行きたくて
そこへの電車での行き方を
アウランガバードの鉄道駅で聞いてみると
「Jalgaonから乗った方が便利だよ
 ここからアフマダーバード行きの電車は
 日曜日にしかないし」

そのJalgaon
アウランガバードからアジャンターへ向かう道の先にある町
むしろ
アジャンターへ行くにはJalgaonからの方が近い
(アウランガバードからは2時間半、
 Jalgaonからは1時間半)

ということは
朝荷物を全部持ってアジャンターへ行って観光して
そのままJalgaonへ抜けたらいいんじゃん
アジャンターの遺跡には荷物預け所があるらしいし)
アウランガバードの宿、Youth Hostelは
チェックアウト後の荷物預かりはできないし

そうして朝
アウランガバードのバスターミナルから
「アジャンター行きはあれだ」
と言われたバスに乗り込む

ところで
このアウランガバードのバスターミナル周辺
朝早い6時、7時台は
ごはんの屋台が少ない
エローラは
遺跡周辺に安いごはん屋があるから
なんとかなるにしても
アジャンターは「レストラン」くらいしかない
節約派としては食料持参せねば
前日までに適当に買っておく

バスに乗って最後列に座ると
横のおっちゃんが話しかけてくる
                       

身なりのいいおっちゃんだなぁと思ってたら
教授だった
名前聞いたら「Dr.」って付けてたし
アジャンター近くのセンターで講座を持ってるらしい

毎日家のあるこの町から片道3時間近くかけて
朝と昼ごはんの2食を持参して
バス通勤してるって

すげー、通勤ハードすぎ

そのバス料金
「85Rp前後」って事前にバスターミナルの窓口で聞いてたけど
乗り込んだのは豪華バスだった
122Rp

むーん
2種類のバスがあったのね
せっかく節約してる旅なのに
道理で乗り心地がいいわけだ

おっちゃんと道中いろいろ話す
英語の訛りがあんまりない人で、聞き取りやすかった

「娘がいるけど
 自分自身と娘の英語教育のため
 家でも英語を使ったりするんだ」
って
教育熱、高いなぁ

話がおもしろかったから
あっという間にアジャンターに到着

               
この道端で降ろされて

奥へ進んでブースのところで「アメニティー料」10Rpを払う
(すぐこのチケットもチェックされるのでなくさないように)

「バス乗り場」の表示に沿って進み
おみやげ物屋エリアを通り抜けると
 
              
バス乗り場
         

以前は遺跡のすぐ近くにおみやげ物屋があったらしいけど
遺跡の保護のために数年前にここに移転したらしい

という情報を
そのエリア手前から話しかけてきた、
客引きの商店主のおっちゃんが教えてくれた
「帰りにうちの店に寄ってね」
って言われるも、遠慮します
何も欲しくないんだもん
特に「特産の石」なんて
長期旅行中は荷物を増やしたくないし

遺跡までの4キロの道をつなぐシャトルバスは2種類
エアコンバス12Rp、普通バス7Rp
もちろん
普通バスでしょう
ちょっと小型のいかにも古そうなバス

遺跡入り口に到着

チケット売り場とその奥のMTDCレストランの先に
トイレ兼荷物預かり所
                     

よかった、料金めっちゃ安くて
4時間以上は、閉門の5時半まで8Rpとのこと

ま、遺跡の外国人料金は
ここもエローラと同じく250Rpだけどね
(インド人は10とか20Rpくらい)

ともかくも
身軽になって遺跡へと進む

各石窟の中へは
基本的に入り口で靴を脱いで入る
宗教的な聖域なので

しまった
サンダルに履き替えてきたらよかった

素足で歩くには      
下の石の地面が熱い
かなり

アジャンターの一番の見所は
しょっぱなの第1窟
             
  

なんか見覚えある絵
と思ったら
日本の法隆寺に描かれた菩薩像のルーツらしい

             

それぞれの窟にスタッフや警備員がいて
やたらとその人数が多いなぁと思ってたら
ガイドも含んでた
希望者には有料で石窟内を紹介してくれる

一度「20Rp!」って声かけられたけど、 
ひとつの石窟内はそれくらいの値段なのかも
そういや
遺跡へのシャトルバスを待ってるときに
「日本語ガイド、いりますか?」
って話しかけてきたおっちゃん、
確か400Rpだか600Rpって言ってたような
オンシーズンになると値段は変わるらしいけど

この日
インド人観光客の数もそんなに多くなくて
しかもみんなさっさと来て見て去っていく
じっくり見てると石窟内で一人っきりになっていることも

そんなときの外国人(女子)の特権
ガイドのおっちゃんの方から寄ってきて
親切に無料でいろいろ話してくれた
わーい
やっぱガイドブックがあっても
自分ひとりでは気づかないことが多いなぁ
中が結構薄暗い石窟もあって
おっちゃんが懐中電灯で照らして話を始めて
そこでやっと気づいた絵とかもあったし

        

この窪みは塗料を調合するために使ったもの、とか
中国の獅子の絵があったり
(よく見たらペルシャ人の絵もあったりする)
                                                 


                  

    

                     遺跡修
復について

                                チベットでよく見た六道図
          

    
           未完の石窟

見所のひとつ、涅槃仏は
最後の第26窟
(ここは彫刻と絵画のどちらも楽しめるところ)


            
            
             

「エローラは彫刻、アジャンターは絵画」
って言うけど
アジャンターも充分彫刻がすごいやん 
                  
ちなみに

往復1時間のルートで見張り小屋が
半円形に並んでる遺跡の同心円の中心のような位置にあるけど
そこへのルートを聞いたときチャイ屋のおっちゃんが
「でも、特にすごい景色でもないよ?」
と一言付け加えたので
行くのやめ
うん、そんな気はしてたんだ
もう閉門時間だし

5時半がこの遺跡のクローズタイム
Jalgaon行きのバスは
「6時が最終」とのこと
(人によって情報が見事にばらばらだったけど)


5時半にはバスを拾える道に戻ってくる
朝アウランガバートからのバスを降りた位置

さっき石窟の中で写真撮影をお願いし合った、
カナダ人カップルと再会
いっしょにバスを待つ
道を渡らない方がJalgaon行き

正面の丘の上、
さらにはその道をさかのぼっていくと
向かって右前方の丘の中腹にも道が見え
赤い車体のバスが15分に一本は
こっちに向かってくるのが見えた
(反対のアウランガバード方面への方がバス頻発)

数台来るも
乗車拒否

満員、とか
Jalgaon行きのバスでない、とか

あ、もう1時間経ったよ?
もう6時半だよ?

待ち始めた当初からオートのおっちゃんが
「ここから2.5キロ先のところにバスストップがあって
 そこからバスがよく出てるし
 ここを通過するバスもそこには停まる」
って教えてくれてた

しゃーない、そこへ移動するか

すでに遺跡の閉門時間は過ぎてて
観光客らしき人は他にいない
なので
うちら3人と乗り合ってくれる客がいない

「そのバスストップまで一人10Rpっていうのは
 計7人で乗る大きめのオートの話
 あんたら3人だけなら合計50Rpだ」
って言われたけど
運転手のおっちゃん、
なんとか同じ方向へ行く従業員を拾えて
小型のオートにも関わらず
後ろにうちら3人、
運転席のある前に(がんばって)大の男4人を乗せて
出発

普通運転席の列には乗客は座らないんだけどな
よく乗り切れたなぁ、ほんと
こんな車、日本やカナダの先進国を走れないよ
明らかに乗車人数オーバーしすぎやもん
左右端の男性2人、おしり半分乗れてないし

そうして
バスストップに着く
あ、すぐJalgaon行きのバスが来た

1台目は超満員だったので見送り
次の比較的空いてたバスに乗る
よかった、座れた
Jalgaonまで1.5キロ

寝ようと思ってたのに
あまりに道がローリングコースター
体、15センチくらい何度か宙に浮いたよ?

           

カナダ人カップルの持ってたかばん、
ルワンダ製だって
偶然ワタシが持ってたタンザニア土産のかばんとそっくり
(マイさんからもらったものですよ、これ!笑)

モントリオール出身の2人から
フラ語と英語の共存する、
なんとも特異なモントリオールの街について聞いたり

あ、Jalgaon着いた
もう時刻は9時すぎ

バスターミナルから鉄道駅まで、
道をまっすぐ15分ぐらい行けば着くらしいけど
真っ暗だし
ちょうど二人のホテルも駅直前なので
一人10Rpでオートに乗る

またどこかで再会しようねー
と言って2人と別れ
(モントリオール、行こうかなー)
Jalgaonの駅へ
              

予約窓口へ行って
「Ahmadabad!夜中2時のんがあるよね?」
って残席を聞こうとすると
「もう予約は午後8時で業務終了だよ」

今はキャンセル手続きだけみたい
(手数料を払えば予約チケットも発券してくれるらしいけど)

それなら、と
正面のGeneralチケットの窓口へ

「Ahmadabad?
 5分後に来る電車があるよ」

そうか、
ワタシがメモしてた夜中2時発か午前9時発のって
Dailyのんだ
多分今日の曜日はこのくらいの時間発の電車もあるのね
ラッキー

駅の外の屋台がいっぱいあったのをさっき見たので
そこでごはんにしようと思ってたけど
時間ないのでホームへ直行
夜ごはんは非常食として持ってたクッキーと
さっき買ったバナナにすっか
(ここのホームにはあんまり売店がなかった)

そしてホームへ

あ、来たよ、電車
これ、アフマダバード行きやんね?

中に乗ってた乗客に確認すると
「No」
の答え

あれ、おかしい
「5分後の電車」のはずなのに

ホームへ戻る
目立つ外国人のワタシ
どこにいても注目される外国人のワタシ
すぐ人が寄ってきた

「どこへ行くんだ?」

「チケットを見せて 何両目の席?」

でもね、ワタシのチケット、
2等席の自由席の、Generalチケットやねん
普通の外国人旅行客が買ってる寝台とかエアコン車とかの
予約チケットなんかじゃないねん
だからここの、
2等車が停まるホームの先頭車両近くに立ってんのよ

ここで
親切な(、でも話をややこしくする)インド人気質の
警備員が来る
「7か8両目のところに行きなさい
 寝台車両で、そのどっちかの車両に
 チケットチェッカーの車掌がいるから
 寝台の席に案内してくれるよ
 こっちこっち」

どうぜ朝には着くんだし
このまま安いGeneralチケットで行こうと思ってたけど
寝台があるならその方が楽だしいいけどさ

そしてその7と8両目の位置に
警備員が誘導

あ、別の電車が来たよ
これだよね?

でも警備員の答えは
「これじゃない もう少しここで待っときなさい」

ねぇ、
さっきの窓口のおっちゃんの「5分後」って
いったい何だったの?

そして警備員、
そこに立ってた一般市民に何かを聞く
そしてワタシに一言

「この人もアフマダバードへ行く
 君をアテンドしてくれるよ」

そう言って去ってく

来たよ、恐れてた状況

その一般市民、
「ぼくはどうしたらいいのかな?」
って、
状況を全く飲み込めてないし
英語も心もとないし
(警備員、ワタシの状況なんて説明せず、
 ただその人の行き先確認しただけやった)

しかも
この7、8両目の位置、
「A/C車だよ」
って

寝台ならちょっと高くなるくらいだろうし
アップグレードしてもいいけど
(そもそもアップグレードできるよね?
 車内で清算できるよね?)
でも
エアコン車のレベルまでアップしたくないよ
しかも第一
ベットの残席があるかすらもわからんし

恐れてたのは
結局残席がないってことになって
「2等車に戻れ」になって
すでに乗り込んだ人たちによって
座席やスペースすら余ってない2等車に行かされるという事態

それなら
今から2等車に行っておいた方が
少しでもいい場所(「席」とは限らない)を取れるんじゃない?

リスクより確実性を取るよ
ぽかんとしてるその一般市民のところから去り
2等車の方へ移動し始める

そのとき
来たよ、ワタシの乗りたい電車

ワタシが2等車のところにたどり着く前に
電車は停まった
つまり
他のお客が乗り込み始めてからやっとドアに着いて
ワタシも乗り込む

なにこれ、
今までにないほどの超満員
通路に立つしかなくね?

今夜は夜通し立ってないといけないの?
それを覚悟したとき
優しい兄ちゃん登場

「とりあえずバックを網棚に載せな」

すでに網棚で寝転がってるおっさんをどかせて
ワタシの10キロちょいと3キロくらいの2つのバックパックを
網棚に置いてくれる

どかされたおっさん
今まで悠々と足を伸ばして寝ることができてたのに
すでに乗り込んだ人でぎゅうぎゅうになった通路に
立つしかない
でも、これもみんなで共存するための
協調の精神だよ

ワタシ、なんとか座ることができた
座席なんてないので
通路にね
床に敷くものなんて
さっき網棚に上げてもらったかばんの中だよ
すでにこの位置から遠くなってる

もはや
「防犯のために荷物から目を離さない」
なんて無理
10キロちょいのでかいバックは
そうそう持っていかれないとしても
小さい方にはPCも入ってるんだよねー
一応ファスナーに鍵をつけてるとはいえ
とりあえず
現金とか他の貴重品は
シークレットポーチとか使って身につけてるけど

インド人の善良性を信じるのみ
これでもし手荷物を紛失したら
保険って降りるのかな

そんなことを考えつつ
真隣のおじいちゃんをふと見ると
こんな狭いスペースを上手に使って
なんとか寝転んでるし
もはや神業
体が柔らかすぎるよ、インド人

ワタシも何とか寝始める
もうしゃあない
一人席に座ってる兄ちゃんの足に上半身をもたれて
(いちいち「すみません」なんて言ってられんよ、もちろん)
途中の停車駅で
がんばって人が降りてっては乗ってくる
チャイやスナックの物売りも
器用にぎゅうぎゅうづめの人間の間を
進んでいく
イスのわずかな隙間や
通路の床がかろうじて見えるところを縫って行くように
この人らのバランス感覚、
大道芸人になれるくらいとちゃうか?

夜中2時

あまりにおしりが痛くなって
体を伸ばすために立ってみたとき
さっきのあの親切な兄ちゃんが
奥の方から呼んでくれる

「ここにスペースが空いたからくる?」

はい、網棚の上
でもさっきまでの通路の人の足の間より
断然余裕があるよ

その兄ちゃんと
横や向かいにいる別の兄ちゃんたちと
ピーナッツを一緒に食べたり
生ピーナッツ(1キロ40Rpくらいで売ってる)
夜中ですが、ね

英語が話せるのはあの親切兄ちゃんだけで
あとのいかにも労働者階級の兄ちゃんたちは
(タンクトップ姿やし)
ワタシを見てる(というか「観察してる」)だけだけど

この電車、始発はオリッサ州のプリーらしい
なので
その労働者っぽい兄ちゃんたちの話してるのは
そこの言葉だって
オリッサ、ブパネーシュワルに寄ったなぁ
こうして改めてそこの言語を聞くと
全然違う響きなんだな

眠くなったので網棚の上で座って寝る
そのうち
どこかの駅で乗客がどっさり降りてったようで
網棚も空く

親切兄ちゃん
「この網棚で横になりな」

自分は向かいの網棚に移動
そこにすでに寝てた兄ちゃんの一人と
狭い網棚を一緒に使う

なんて親切な
(さすがに女子と並んで寝ないだろうけども)

                 
そうして朝             

9時にアフマダバード到着

今回の移動も
ネタができちゃうくらいの過激なものだったなぁ

学生じゃないのに
そこらのアジアを旅する学生よりハードな旅をしてるワタシ

何者やねん

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