銀の人魚の海

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アルゴ~少ない中、今年のベスト

2012-12-02 | 2012年鑑賞新作映画
ドキュメンタリー映像から始まりラストまで、緊張感あふれる運び、

ほぼムダのない構成、編集、演出でベン監督、うまい!

私の鑑賞は激減しているが、この3年位でもベストワンと言っても過言ではない。

ちょうど、録画した彼の映画を再見しようとしていて

出演作もほとんど見ていて、何か気になる俳優だった。

監督として伸びる?ここまでできるとは驚き、感心した。

Jクルーニーが製作、彼らしい担当ではないか?

映画の評価は全体のバランスをみることが大事だとは思う。

もちろん何か1つが突出している良い出来映画もあるだろうが。

中東の革命からの事件劇、エンターテイメントとしても

バランスがとれていた。

イランの歴史、政治、米との関係から始まり、

CIAという組織、仕事、家族まで、ニュース映像も入れ

うまく2時間におさめてある。

ハリウッドって、こうなのよ、的皮肉を、Aアーキン、Jグッドマンは

語りあい、笑うシーンでは、ハリウッド批判も感じられ

ベンの心にも少しあるの!(^^)!

ハリウッドという特殊な世界、環境を利用し、

封印されていた、救出劇を実行する決意が伝わってくる。

実行の心が見どころだ。

アーキン、グッドマンの会話も粋、電話を危機一発でとるシーン、

あれはホント・・(^_^)できすぎだね。
ドキドキ。

ベンはこれで、CIA役、おさな馴染みのマットのボーンと同じ役をけいけん

したことになった。

監督兼CIA役。

彼は命がけで任務を遂行する合間に、離れてくらす息子と電話する。

息子は「猿の惑星」を見ていて、それがヒントになるのも、上手い!

イランの砂漠、SFで行こうと。

米の息子はTVを見、イランの子供たちはシュレッダーにかけた紙を

元にもどすという途方もない作業をする、何日かかるのだろう!

あそこまでの分析、追跡には唖然とするが、それが革命というものだろう。

カナダ大使の妻は、アジア系で初め家政婦さんかと思ったが

時代を思うとべトナム戦争からの亡命者か?

夫婦の強い意志がなければ彼らはとっくに見つかっていただろう。

混沌としたバザールのシーンなどでイラン人の言葉の字幕がでないこともあり

それはあえてだろう、異国を感じさせるために。

ラスト、空港での危機的なシーンでは、脱出を渋っていた男性が得意の

言葉で若い兵士たちの気をひいていく、ユーモアも交え、

せいいいっぱいの演技での圧巻シーン。

どこの国でも若者は娯楽好き、映画もそう。

絵コンテ、ポスターを見て気が緩む。

もし、ここが平和なら彼らも普通に楽しめる日々を持てるのだろう。


アメリカはイラン、キューバが大嫌いな国。

封印されたこの作戦、原作はなく(当然か)

HOW the CIA used a fake SCI FI flick to rescue americans from Tehran

という記事からのホンだそう。

イラン人を多少悪で、書いている感じもあるが、革命、混乱の中

しんじつは?で脚色もかなりあるだろう。

79年から18年封印されていたこと。

多数の大使館員の事は少し記憶にあるが、6名のことは全くしらなかったのは

秘密を確実に通したからだ。

大使館勤務という仕事、どの国に勤務するかで

命がけになること、祖国で無事に過ごせる事がどれほど大切かを想うラストだ。

良かったのでベンを調べると、スコットランド系だった。

アフレックという姓はスコットランドにおおいとある。

どこか米とは違うムードも持っている彼、そういう血のせいなんだ・・

出国前夜、寝ずにウィスキーをラッパ飲み、スコットランド風?か。

8歳からマットとは友人で、グッドウィルが97年、オスカー受賞。

30歳位で受賞し15年たち、今はそれぞれの道へ。

ジェニロペとも付き合ったが(意外)、Jガーナーと結婚

3人の子供、息子は今年誕生。よきパパなのか~

余談、夫は96年に仕事でイランへ行った。

食事はつねにシシカバブ、おしくない、と。

ホテルでもあまりいい物はなく、外でサンドウィッチを売り歩く人はいた。

革命で、いいコックは皆逃げてしまったのではと。

アルコールは大使館内でも飲めていたが、外国人用の場所では飲める。

イラン人はおかねがあれば、ドバイに行って飲んでいたと。

お祈りは、厳格で日に5回必ず。

宗教のしばりは相当だった。

イスラムの宗教を信仰し、アラーの神がついているからという教えが

中東の心の核と思わせる表情を感じ、良くも悪くも信仰の強さが出ていた。

この映画でもわかるが、テヘラン、すぐ山山がみえ

日本で言うと長野みたいに、高地、少し走ると山へ行かれるようだ。

夫は仕事で接した人々は、おだやかな人が多かったと。

この映画は、まさに革命時の人々の顔なのだと思う。

他のイラン映画を想っても、田舎、のんびりとすぎる日々が浮かぶから、

限定された1つの時の映画だろう。

ベン監督、今年、最後の映画かもしれない、

ありがとう!たのしい時を。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
報告とお礼に参上しました。 (ヤマ)
2013-05-23 23:57:12
アリエルさん、こんにちは。

 月曜から出張に出ていたので、報告と御礼が少々遅くなってしまいましたが、過日の拙サイトの更新で、こちらの頁を例の直リンクに拝借しております。

 本当にバランスのいい作品でしたよね。ユーモアとシリアスのみならず、様々な点でのバランスのよさを感じました。まさにこちらにお書きのとおりの点だと思います。

 どうもありがとうございました。
返信する
Unknown (アリエル)
2013-05-24 14:33:18
こちらこそ、ありがとう。

映画の評価は、人それぞれでいいと思います。
例えば、主に物語がいいか悪いか、で評価する人もいますし、俳優、演出だけとか~
私は、できるだけ全体を見渡し評価をしたいですが、それでも嫌いな俳優だと点は少し低めになるのは、人だからか~(;一_一)

映画は、いろいろな視点から評価できるので総合的にバランスがいいと、見ていてうれしいです。

ベンのこと。

うちの子と誕生日が同じこともあり、私も好みのタイプで、ずっと見てきました。妻となったJガーナーも好きです。

彼、これで3作目。07年の「ゴンベイビーゴーン」で初監督、そうかなとみると面白く、次の「タウン」も割によく、監督しても、いけるか~と感じていたら、アルゴ、でした。

ちょっとCIA万歳的な内容ですが、それでもよくまとまっていました。
こんな事、あるの!ほぼ事実でしょうから、それも凄いなと~

これから、どんな映画を創るか、期待の意味もこめて推しました。
昨年の感想ですが読んでくださり嬉しいです。
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Unknown (jester)
2013-06-01 09:08:49
アルゴ、良かったですよね。

緊張感が何とも言えませんでした。
最後まで気が抜けず。

カナダ大使館のご夫妻もいい人でしたよね~


>余談、夫は96年に仕事でイランへ行った。

わははは~
うちの夫もイランへ行ってます!
83年ごろですから、それより13年前ですが・・・
結婚したばかりで、イランイラク戦争中で、電話で話していると「空襲だ!ぶつん」なんて切れて、「死んだかも」と泣きました。(あのころは・・・遠い目
返信する
Unknown (アリエル)
2013-06-01 14:31:58
アルゴ、ベンが好きもあり、爽快で、ヒヤヒヤ、ドキドキ、やった!!のラストでしたね。
DVDでもまた見たいです。

イラン、そうですか。

遠い目。
若き日と今の気持ちが
見えますね~~。
私も、イスラム圏初出張だったので、少し心配でしたが、同じく、今は、とても遠い目で、目をつぶるくらい(^_^)

そんな事を思い出させてくれた映画でした。
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