社長日記

日々の出来事や、感じることなど、思いつくままに・・

新連載 「 責務 」 第五話

2016-08-04 10:41:50 | Weblog

いつもこのブログを見て頂いて有難うございます

 

今回の連載のお話もそうなんですが、なんか人間関係ってめんどうですよね^^

 

人が人を噂し、自分が正しい観点で他人を評価する

 

そりゃ、正しいモノに対しては悪いモノってのが構図ですから、その場にいない評価される方は

 

評価者より落ちるってのが常なんでしょうね

 

今回の様なトラぶってる話の場合、相手方の落ち度を聞かされる事がよくあります

 

打ち合わせの度にほぼ毎回と言っても過言ではありません

 

ただですね

 

時折思うんですが

 

相手方が悪くなるように

 

相手方が落ちる様に

 

評価者自身が仕向けてるんですね

 

意地悪な質問

 

既に地雷が仕掛けられた会話の切り出し

 

仕向けてるんですから

 

悪意のない相手は簡単にはまります

 

世の中そんなもん

 

 

 

「 責務 」 第五話 ~ 受け継ぐべき事 ~

 

 

 

赤坂弁護士「 そうなんです、実は相続人の一人の弟さんは既に亡くなっているんです 」

 

 

予想した通り、目黒さんの他にいる相続人というのは、直系の肉親と言うわけではないようだ

 

「 そうですか、その相手方というのは誰なんですか? 」

 

赤坂弁護士「 はい、実は亡くなった目黒さんの弟さんの奥さんなんです・・・ 」

 

 

 

 

 

 

 

なるほど

 

 

 

 

 

これをご覧になる方々には、このケースは自分にあてはまる可能性はないかご記憶頂きたい

私が過去に担当した件で、相続でトラぶっている案件は、まさにこのケースがほとんどなのである

なぜ、兄弟の内の一人が亡くなっていて、その配偶者が相続人の一人となっているケースで揉める事が多いのか?

その理由は実に明白である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

被相続人(相続される側の亡くなった方)と血がつながっていないのだ!

 

 

 

 

 

今回の場合、亡くなった相続人の一人である、目黒さんの弟さんは、被相続人の息子であり

血がつながっている

更に、相続財産は生まれ育った実家であり、その家の法要など、宗教的にも先祖代々受け継いでいかなければ

いけない事に対しての責任感もある

まさに、この法要などは生きている限りにおいて、親類も含め相続人には多大な責任があり

次世代にも受け継いでいく責任もある上に、その費用や手間は全て引き継がなくてはならない

 

 

 

しかし、その本人は既に亡くなっているのである

残された奥さんが、亡くなった旦那さんを抜きにその助力も得られず、これらの先祖代々の事を

引き継いでいく事は相当困難な先行きであると言える

 

 

 

 

 

 

つまり、相続したくない、もしくはできないとなる

 

 

 

 

ではまだ生存している姉の目黒さんはどうなのか?

相続する代わりに、それらの事を亡くなった弟と弟の奥さんの代わりにやっていけばいいではないか

何より、自分の親であり、生まれ育った生家ではないか

 

 

 

 

 

しかし、現実はそう簡単にはいかない

 

 

 

 

ここに日本の宗教的な問題と戸籍の問題が絶妙なタッチで関係してくる

 

 

なぜなら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姉(目黒さん)は他家に嫁いでいるのだ!

 

 

 

 

 

他家には他家の仏壇があり

 

 

それらの供養もしていかなくてはならない

その上、戸籍上とは言え、姓名まで他家のそれに変わっている

姉の目黒さんは、嫁いだことによって目黒さんとなっているわけである

 

 

 

 

 

普通、よその家の仏壇を置いたり、法事を主催してはいくものではない

 

 

 

旦那さんやその親族としてはそうなる

 

 

 

これが今回のトラブルの種(タネ)であった

 

 

 

 

そう、あくまで種(タネ)である

 

 

 

こんなケースでも解決の仕様はいくらでもあるのだが、今回の場合はトラブルに発展する他の理由がもうひとつあった

それは・・・

 

 

 

 

 

 

金銭に代わる財産だけは双方が相続を主張している点である

 

 

法的に、相続財産とは金銭に代わる利益と言えるものに加えて、その家を祀っていく法事の主催や

その家に関わる全ての負担となるべき事も含めて相続財産なのである

 

 

つまり被相続人に借金があれば、それも相続財産となるのである

しかし、今回の場合は将来に渡る負の財産と言えるかも知れない財産は双方が拒否し

金銭に代わる有益な財産だけは取り分について決着がつかないのである

 

 

 

 

「そうですか、これは大変ですね・・・」

 

赤坂弁護士「 ええ、今の段階では仏壇や先祖代々の供養の点については棚上げでして、土地の売却金額の

配分だけを協議している所なんです 」

 

「なるほど、でも赤坂さん、そうはいかないと思いますよ 」

 

赤坂弁護士「 と、おっしゃられますと? 」

 

「 売却依頼のあった仏壇の魂はぬいてありますか? 」

 

赤坂弁護士「 ・・・・・意味が分かりかねますが・・・・・・ 」

 

「 普通、不動産を売却する際に、仏壇などがある場合、その家の先祖代々の墓があるお寺の住職を呼んで

仏壇から魂をぬいてもらうんですよ。その上で、ご位牌をどう取り扱うかを親族で取り決めなくてはならないんですね 」

 

赤坂弁護士 「 そうでしたか、では西本さんのお話からすれば、先にそれをやっておかなくてはならないという事ですね 」

 

「 そうです、勿論、お客さんがついてからでも構わないんですが、今後、法事やご位牌の管理をどうしていくのか?と

いう事については、親族間で解決しておく必要があります 」

 

赤坂弁護士「 わかりました、早急に目黒さんに連絡し、その旨を伝えます。また、もう一人の相続人が依頼している

大阪の弁護士にも連絡します 」

 

「宜しくお願いします。その時に、一つ聞いておいて頂きたいのですが、目黒さんのご実家の宗派はなにか?をご確認

願います。 」

 

赤坂弁護士「 わかりました 」

 

 

この様なやり取りを経て電話きった

 

私の最後の質問には意味がある

実はお客さんの案内の為、目黒さんのご実家に入った時、仏壇があったのは確認してある

(まさか、何年も空家のお家で魂の入った仏壇だとは夢にも思いはしなかったが)

しかし、私の実家にも仏壇があり、法事などは主催していく家であった為、その形式と言うか

ざっくりとした印象というものは知らず知らずに記憶している

しかし、お客さんの案内の為にお家に入って仏壇を見たあの日

 

 

 

 

 

何かの違和感があったのだ

 

 

 

 

今ではそれが何かなのかは、はっきりと記憶していない

ただ、私がその質問の依頼をした理由は、万一、あまりなじみのない宗派で

これからの作業に支障が発生したり、膨大な時間がかかるような事はないか

漠然と不安に感じたからである

 

 

 

しかし、その後、赤坂弁護士からの連絡はパタッと止み、約ひと月ほど何らの進展もみられなかった

また、売りにくい物件だと最初に判断した通り、その物件についての動きも同様に何も見られなかったのだが・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く・・・・

 

 

 

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