いつもこのブログを見て頂いて有難うございます。
消費税UPの影響でしょうか・・・?
不動産流通の動きがすこぶる活発なように感じる今日この頃です。
すべった話 第7話
長い事すったもんだの挙句、とうとう契約日となったその日、契約場所に入ってみて初めて 「 購入客が来ない 」
と言う事が判明した。
電話くらいするべきだろう・・・という気持ちを私は払しょく出来ずに、現場でひたすら先業者が現れるのを待っていた。
A氏については既に説明は必要ないであろう。
「 全ての原因は先業者にある 」という姿勢を保ったまま、終始世間話と先業者を非難する発言を繰り返していた。
ここで皆さんはどう思うだろうか?
私の判断としては、たった一つ、 「 全ての原因はこのA氏にある 」であった。
A氏の姿勢が、もし間違いではないとしたら、この人物ははっきり言って、そもそも存在の必要がない。
先に業者があるという前提での商談を申し込んできたのはA氏であり、窓口である事を主張する以上
まぎれもなく、全ての責任はこのA氏にあるのだ!
しかし、私は現場でA氏を責める事はしなかった。
なぜなら、不動産契約の場では 「 有りうる事 」 なのである。
ただ、私がこの時、「 今後この人とは取引をしない 」と決断した理由は、不測の事態が起こった際の、処理の仕方だったのだ。
その為に有る、そうならない手配をする為に存在するのが、「 プロの不動産屋 」である。
不動産契約が直前にすったもんだする時の多くは、営業マンが 「 契約を押し込んでいる時 」がほとんどだと言える。
推察だが、今回の取引のお客様は決断出来ていなかった事と、それを見抜けなかった業者の目利きの悪さが前提にあり
スムーズに契約の場を迎えるお膳立てが整っていなかったのである。
にも関わらず、日程を決め、売主業者である私を、巻き込み、売主にも無駄な動きをさせた上で、この場を迎えてしまったのである。
そうなった以上、責任の所在がどこにあるのか?と言う事は、当の本人は理解していなくてはならない。
そうでなければ、事態を収拾する動きに繋がらないのである。
A氏のその後の振る舞いを見る限り、私は個人的な見解として、「 この方とは取引をしてはいけない 」と判断した。
先業者を待ち、こうなった経緯と、状況説明を全て聞いたうえで、さっとこの場を離れ、売主のもとへ報告に行くつもりにしていた。
ようやく先業者であるB氏が現れた。
説明を受けた結果、このB氏は業者ではなく不動産知識を持っている紹介者という事がわかった。
更にその先にいるというC氏(仮)についても同じくであった。
更にネツケ業者とされているD社においては、現場にとうとう現れる事も無かったのである。
私はこれ以上話を聞く必要も無いと判断し、その場を後にする事にした。
その後、場所を変え、B氏、C氏よりの平謝りを受けた私ではあったが、一番の被害者は私ではなく、あの温厚な売主さん
で有る事は間違いない。
私は、その自覚がないであろう彼らに、その行動が「 多くの人に迷惑をかけている 」事を暗に伝えたが、伝わったかどうかは
定かではない。
正規業者では無い彼らを責める必要も無い。
彼らは感性を頼りに動いただけの、「 法知識 」 と それに基づく 「 自分なりの行動の正当性 」という鎧を着てはいない。
不測の際は、謝る事を除き、何らの責任を取る事も出来ない弱者なのである。
結論、彼らを取りまとめている正規業者であるというA氏と、ネツケ業者が全て悪いのである。
このお粗末な行動の関係者については、本人たちの名誉や推測の対象になる事を避けるため、これ以上の記述は控える事にする。
さて、法整備の整った昨今、これが実際の不動産現場で起こった一つの話である。
この話をご覧頂いた方には、
何故、不動産屋には免許が必要なのか?
何故、そこに手数料が発生するのか?
どういう目線で不動産屋を選ばなくてはならないのか?
と言う事を、慎重に考えて頂きたいと思う。
かくいう私とも、ウマが合わないお客様はいる。
相性も有れば、感性の相違もあり、担当者の動きが自分たちの手の届かないかゆい所まで届くと思える事も有れば
先走りされすぎて鬱陶しく思う事もある。
不動産契約に至るまでのプロセスには、様々な出来事や感じる事がある。
一生に一度かも知れない、生涯の場所となるかも知れない不動産を買うまでの道のりは決して平坦ではない。
誰を通じて商談/契約に臨むのか?と言う事が、最も大事な着眼点であるという事を是非、お忘れにならないで頂きたい。
すべった話 終わり