It's just me,myself and I

横浜育ち、米在住23年の女性のくだらない日記の中に、日米のギャップ、バークレーでの生き方、パイロットの毎日が見られる。

週末の予定あり

2018-02-15 | パイロットの日記








2月10日の日記






こんにちは。 三日間のリザーブを終えて、大変だったような、そうでもなかったような。 リザーブは需要に応じてスケジュールが何回も変わるので、それがストレスだった。 普段なら滞在が17時間くらいなのに、ギリギリ合法の10時間にしようとしたり、PMの仕事のはずなのに、翌日は午前6時起きの仕事になったり。電話が来ないと得だと思っていたリザーブ、もうこりごりと言いたいのだが、1日休みでもう四日入れてある。 電話が来ませんように。(結果3日間の仕事が入る)



10年前にエアライン訓練を失敗したCちゃんの再挑戦の件。 私達は一緒に南カリフォルニアでシミュレーターを数回やったわけだが、エアラインの面接をするには最近の飛行時間が必要だ。 今の所彼女は単発の飛行機を1時間飛んだだけ。 恐らく、25時間以上飛ぶ事が大切だろう。 エアラインのリクルーターに、「10年飛ばなかったですが、こういう努力をして来ました。」と自信を持って言えるようにするべきだ。彼女のお友達のT君はビジネスマンで、飛行機を数機持っているお金持ちだ。 大学の頃からビジネスを立ち上げたりする事を怖がらない人で5年ほどで億単位のお金を稼ぐようになった。CちゃんとT君はミシガン州の高校の時からの知り合いなので、今回T君が彼のセスナ310という飛行機を飛ばせてくれる事になっている。エアライン就職希望の人にとって、こんなラッキーな話はないぜ。


ただ一つ問題がある。 T君は、ほぼアルコール中毒症のようにお酒を飲むのだ。 夜、仕事や車の運転が終わると飲み始める。 大量飲んで、プカプカと大量のタバコを吸って、午前2時くらいに寝て、翌日は昼まで起きて来ないというライフスタイルで、お金があっても決して羨ましい生活とは言えない。何か大きい幸せに欠けているのかなと思う。



余談なのだが、昔CとTは恋人同士で、22年前は見ていられないくらいラブラブだった。 大学当時、彼らの家に行ったり、一緒にビーチに行ったりした私は覚えている。しかしその2年後、Cは女性を愛することに目覚めてしまい、T君を傷付けてしまったのだ。 正直言ってしまえば、そこから彼の人生や性格は変わってしまったのだ。その後も幼馴染として友情関係は続いたのだが、やっぱりおかしくなってる、T君。 思いやりのない、自分勝手な金持ちになってしまった。新しいお友達も、彼のお金目当てで集まってくる人が多い。 一緒にいれば高級なレストランでも全部払ってくれるし、週末に彼のボートに乗ってパーティーをすることも出来る。こういう人達は、T君にひどいことを言われたり、T君がお店などで失礼なことをしても、何も言わない。 T君を怒らせたくないから。こんな感じでT君はモンスターになってしまったのだ。 でもお金持ちになる前の彼を知っているCちゃんには優しい面を時々見せてくれている。今回Cちゃんが本当に彼の飛行機を飛ばせてもらえるなら、そんなに大きいヘルプは他にない。




問題はお酒の飲み過ぎとライフスタイルのせいで、あてにならない。 飛行機の免許も全て持っている彼は、飛行機を11月の終わりにカリフォルニアまで持って来てくれるはずだったが、書類の不備などの関係もあり、中止になってしまった。 しかし書類が揃った後も、彼は来なかった。 私は「飛行機が本当にカリフォルニアに現れない限りは、彼の言葉は信じない。」と言ってあった。


飛行機がこっちに来ないなら、Cが出張でフロリダに行く時に10時間くらい飛ぶべきだと話していた。 同じような飛行機をレンタルすると、保険の関係でインストラクターと一緒に飛ばなければいけない可能性があるので、1時間400ドルくらいするのだ。(想像の値段) でもT君の飛行機なら燃料だけ払えばいいので、多分半額くらいになるのだ。フロリダであれ、カリフォルニアであれ、良い機会に変わりはない。



私: T君がカリフォルニアまで飛んで来られないと言うなら、次の週末に私とCがフロリダに行って、一緒にカリフォルニアまで持って来る事も出来るよ。 でもそれならば、今週(出張で行く際)出来るだけ飛んで、飛行機に慣れておいてほしい。



とお願いした。 彼女は10年前にこの飛行機を150時間くらい飛んでいるのだが、その後飛行機を全く飛んでいないので、再度慣れる必要があるのだ。この説明をしたか覚えてないけれど、エアラインパイロットの私が小さい飛行機を飛ぶということはリスクがある。 もし事故が起きた時には、前の席に座っている人の中で、経験の多い人が責任者とみなされるからだ。 そして航空事故のほとんどは、パイロットのミスが原因とされてしまうので、免許を失う可能性があるのだ。それを分かっていても、彼女をヘルプしたい。 彼女の人生が良い方向に変わるわけだから。大丈夫、気をつけるから。



Cちゃんは先週仕事でオーランドーに行って、そのステイを三日ほど伸ばしてT君に会いに行った。飛ぶ予定の日は、金曜日と土曜日。 しかーし!!! T君は相変わらず午後2時まで起きて来ず、その後に昼ご飯を食べて、空を見上げながら「雲があるし、今日はフライトは止めよう。」と言ったのだ。 2日間で10時間。。。。無理だこりゃ。 その上、その夜にCちゃんとT君は大喧嘩をして、T君の家に泊まっていたCちゃんは泣きながら荷物をまとめてホテルに泊まる羽目に。ええーーーぇーー。 なんかすごい事になってしまった。


翌日。 彼は午後2時くらいにモソモソ始めて、2人はなんとか仲直りをした。 そして日没ギリギリの所で1時間半くらい飛ぶことが出来たと。んーーーーー。 ギリギリセーフというか。。。離着陸も7回やったと言うし。。。。今週末行ってくるか。。。。。

Cちゃんは今週カリフォルニアに戻って仕事をしていて、土曜日にエアラインでフロリダに再度向かう。 私はサンフランシスコからフロリダへ。 ← 長いフライトが大嫌いな私。色々心配はあるが、楽しむ努力をしたいと思う。 せっかくだし。二日間に分けて、合計13時間程度の飛行時間。 もちろん燃料やホテルは彼女が払う。 ご飯は割り勘。 だってどこに居たって、食べるでしょ。割り勘で十分。


みなさん、無事に行くことを祈ってくださいませ。 I don’t take it lightly. It’s a serious business.

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