MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

星と音楽 (10) 「暁の明星」 (前)

2008-10-23 08:17:42 | 星と音楽・科学一般
10/23  J.S.バッハ(1685/3/21~1750/7/28、ドイツ) の

        カンタータ第1番いと麗しき暁(あけ)の明星』。


 昔からよく知っている音楽を耳にすると、誰しも居心地がいいものです。 教会での礼拝音楽も同じ。 音楽が親しみを持って受け入れられるといい…。 そのことにバッハも心を砕きました。

 教会讃美歌の中で、最も単純なものを想像してください。 耳に優しく、ゆったりした4拍子で、途中で何度か止まる。 ソプラノ、アルト、テナー、バスの4つの声部が合わさって、美しい響きを織り成す、あの形のこと。 仮にそれをコラールと呼びましょう。

 たくさんのコラールの中に、『いと麗しき暁の明星』があり、バッハの時代以前から有名なコラール讃美歌でした (フィリップ・ニコライ作、1599年)。

        原曲のコラールいと麗しき暁の明星



 バッハはこの曲を中心に据え、大変美しい曲を作りました。 合唱や独唱は、このコラールとほぼ同じ歌詞を歌います。 また合唱は、独唱よりむしろ重要な役割りを与えられている、そう言っても間違いではありません。 また弦楽器やオーボエ・ダ・カッチア、ホルンなどからなる小編成のオーケストラが、これを支え、美しく彩ります。

 「コラールを中心に据え」と書きましたが、置かれた位置が中心なのではありません。 置かれているのは6番目、全曲の一番最後です。 それも装飾のほとんど無い、素朴な形で。

 ところで、合唱は冒頭の第1曲目にも登場します。 こちらはどんな響きの曲でしょう?

     カンタータいと麗しき暁の明星第1曲 (バッハ)

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 星と音楽 (11) 「暁の明星」 (後) へ続く


 ○ 金星画像  [金星、月、木星 (下→上)]  [同、接写

               ともに[倉敷科学センター]より