MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

星と音楽 (7) 「惑星」

2008-10-19 07:09:06 | 星と音楽・科学一般
10/19

  ホルスト(1874/9/21~1934/5/25、イギリス) の 組曲惑星』。


 曲は神話的、占星術的なイメージに基づいて作られている。 我が地球は扱われていない。 なるほど、ローマ神話にもギリシャ神話にも、天体・地球に対応する神の名は見当たらない。 天動説の世界だし、"地球" は無くて当然かもしれない。

 各惑星は戦争、平和、快楽、老い、魔術、神秘などと関連付けられ、象徴的に描かれている。 マルスウェヌスメルクリウスユピテルサトゥルヌスウラヌスネプトゥヌス、それにアポロやディアナ…。 みんな元祖E.T.だね。 

       

 組曲の完成後に発見された冥王星 (プルート)、これも原曲中には無い。 ところが、後からこれをわざわざ書き加えた作曲家がいた(2000年)。

 しかし数年後の2006年、この星は国際天文学会で格下げされ、「矮(わい)惑星」と呼ばれるようになってしまった。 かワイそうに…。

 でも勝手に追加されちゃったホルストは、さぞいいメイ惑だったろうな。 元通りになってよかったと思う。

 だが待てよ、冥王星は作曲者の亡くなる四年前に発見されている。 だから自分で書き加えようと思えば充分出来たはずなのに、なぜそうしなかったんだろう…?

 そうか! きっと彼には先見のメイがあったんだ。 「格下げ」も想定の内だったんだ。 なんてったって、冥王星はヨミの王だもんね。


    [音源サイト
 エードリアン・ボールト、BBC響、1945年の録音。

    [MIDI音源サイト、MP3ダウンロード可]
 火星の演奏が一種類、木星が二個ある。

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 こちらも自作の編曲演奏だが、凄みやファンタジーがあり、作者の尊敬する冨田勲氏に優るとも劣らない力作。 音量の幅、レンジが大きい。 データ容量が大きく、「用いる音源によっては不都合が生じるが、ヤマハ系のものなら問題無く、特にSB Live! MIDI の A か B を用いるとよい」とのことだ。

 (続く)