УРАЧКА!!

雑文・駄文なお気楽日記です。よろしゅーに。

エッシャーの世界、へ行ってきた

2016-08-10 21:45:52 | 日記
今日は、静岡市美術館で開催中の「エッシャーの世界」展へ行ってきました。
エッシャーの代表作と言えば、↑の、永久機関?って感じの「滝」ですね~。
滝が水車を回し、落ちた水が気づくといつの間にか水路を伝って滝の上まで戻っていて、再び水車に落下し、永遠に水の流れは止まらず、永遠に水車は回り続ける、っていうこの絵。
という感じで、エッシャーといえば「だまし絵」、錯視を利用した作品で有名ですね~。
いかにも「夏休み向け」で、お子様が喜びそうなトリックアートの世界!だね、って思ったんですが、実際に見に行ってみたら、こういったトリック的な絵(というか版画)は半分以下かな?という感じであった。
実際に、エッシャーはこういった騙し絵的作品ばかり創ってたばかりじゃないんですねぇ。
当たり前だけどさ。
最初は建築関連の学校に入ったら、そこで学んだ先生の影響で版画に興味を持つ、イタリアに旅行してイタリアの風景に魅了され、それを版画で(普通に?)描いていた、しかし時は第二次世界大戦前でイタリアではファシストが台頭してきたので、スイスに移動、でもスイスの風景はあんまりエッシャーのお好みではなかったらしい。
ええーっ!?スイス、すごく綺麗そうなのに風景!いや、実際にみた事ないけどハイジとか見てるとさ(←オイ)
なので、脳内でイタリアの風景を再現しているうちに、エッシャーの内なる精神とか他の好みとかがミックスされて、いつの間にか本来のモデルとは違ったデザイン色が強い傾向になっていき、そのうちに数学的というか「遊び心」的な面白い、実験的とも見える方向へと進み、結果として「だまし絵」的な絵ができてきたんだねぇ。
そのエッシャーに版画の魅力を教えた先生の作品も結構ありまして、こちらもかなりデザイン的というか版画ならではの「線」を生かした作風が素敵ですねぇ~。
この先生は、ユダヤ人だったのでナチスによって強制収容所に送られ消息を絶ったそうです・・・T-T

どうやら、ハウステンボス内の美術館がエッシャーのコレクション持ってるらしくて、そこからの展示が多かったですね。
一点もの絵画ではなくて、版画だから日本にも多くの作品があるのかな?とも思ったりして。
で、エツシャーってわりと「数学的」な絵を描いてる人だから、言ってみれば理系の芸術家?って勝手に想像してたんだけど、実は数学苦手だったらしいよ~。
っていうか、いわゆる普通の数式とか数字を用いた「数学」は苦手だったらしい。
でも、きっと彼には数学っていうのが数字の羅列ではなくて、その理屈が=絵、として見えてるんだろうなぁ、と思う。
あー、ホント「天才」ってこういう人の事なんだろうなぁ、って思ったよ。
私が思う「天才」ってどっちかと言えば「鬼才」っていうか「変人」に近いっていう気もしないでもないけど^_^;
私的には、エジソンは天才でないんだな、天才はエッシャーはもちろんだけどニコラ・テスラとかアインシュタインとか、あるいはレオン・テルミンもそうだけど、そういった人が天才なんだと思う~。
一枚の絵が、その見方によってがらっとその姿を変える、ただ作品を作り終えてそれで終わり完成ではなくて、その作品をみた人の脳内で「おぉ!!」と気づく事により、真にその絵は完成するんだ!という感じで、凄かったなぁ~。

で、なんかふと思ったんだけど、「エッシャーの絵って荒木飛呂彦に作風(?)が似てるんじゃないか?」っていう事。
いや、荒木飛呂彦がエッシャーに似てるというべきだな。
なんつうか、歪み具合というか、観る側の予想を超えた新しい世界をわかりやすく示してくれているところとかさ。
予想を超えているんだけど、実際にそれを示されると、すごい「あーこれはアリだな!!」と素直に思える説得力があるところとか。
エッシャーの作品を見ている時の感覚が、ジョジョ読んでる時の感覚と似てるんですよ、私の場合は。
なんつうか、心が震えるっていうのかねぇ~。
なかなか無い感覚です、コレ。

あ、そーいや↑の「滝」の絵、これのね、


赤丸つけたこの部分・・・


これね、これって実は巨大化したコケなんだって!!!
おぉ、同じ趣味っ(爆)
何回もこの絵は過去に見てるんだけど、いつも水ばかり見ていてそこまで気付かなかったなぁ~。



夏休み向け企画なのか、開催期間が短いのが残念ですが、とても良かったです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする