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「ギフテッド応援隊」という会が発足したようです!10年間ギフテッドプログラムの生徒を見てきて思うこと

2017年01月16日 | ギフテッド

去年7月に、こちらの記事で、

・関西&関東にて「ギフテッドの子を持つ親で集まりましょう」茶会があるようです!

日本で「ギフテッドの子を持つ親の集まり」があるようですよ!と報告させていただきました。

 

この会の呼びかけをされていた、

これでいいのだ(?)』というブログをされている、「きらりママ」さんという方が、

今年になって新しく、「ギフテッド応援隊」という会を発足されたようです。



「ギフテッド」と一言でいっても、本当にいろんな子がいます。

ですから、「ギフテッドに関する会」というのも、

様々な形があるのは、とても自然なことですよね。

 


ギフテッドの定義は、世界的に見ても、

定かではないとされています。


支援の歴史が比較的長い米国では、

全国的に一応「IQ130以上」という基準がありますが、

「IQ値・学力といった従来の審査のみでは、

見落とされる子が出てしまう」といった議論も常になされています。


特別な支援体制もなく、「ギフテッド」の定義もより曖昧な日本。

書籍やネットなどから伝わる「ギフテッドの特徴」から、

「まさしくわが子はギフテッド」と思われる親御さん方がこうして立ち上がり、

互いに情報交換をしながら、様々な形での支援が生まれているというのは、

頼もしいですね。


子どもの多様なニーズが、またひとつ満たされる場。

応援しています!



ギフテッドの子の難しい面

こちらに「ギフテッド」について書いてきましたが、

 http://kosodatekyua.com/category/giftededucation/


「ギフテッド」とされる子の中には、

現在の教育制度にフィットしてスクスクと伸びていく子もいますが、

困難を抱える子もいます。

アンダーアチーバーになる子、学校の勉強にやる気を失う子や、

学校をドロップアウトする子もいます。


10年近く「ギフテッドプログラム」の生徒たちの様子を見てきて、

そうした「困難」の背景にあるのだろうと思い当たることを、

以前も少しまとめたんですが、改めてざっと並べてみます:

 

・大多数と同じ学び方では物足りない(深みやスピード)。

・物足りない分、周りの邪魔をするなど問題行動を起こし、先生や周りにネガティブに扱われる。

・フィットしない学習内容の繰り返しに、学校の勉強へのやる気をなくす。学校嫌いになる。

・好奇心が旺盛だったり、独自の方法で問題に向き合いたいため、周りとズレがち。

・凸凹の差が大きい場合は、「すべてが満遍なくできる」ことを求められる通常の教育制度にフィットし難い。

・感覚や情動面の敏感さがあり、周りが気にかけないことにも強烈に感じ入り、周りのペースからズレる。

・完璧主義で、自らの凹面やできないことも耐えられず、一切を投げ出してしまう。

・得意なことは何となくできてしまうので、苦手なことにも同じ調子で向かいうまくいかない。

・独自の方法を試そうとするので、できる時とできない時の差が激しい。

・できることはすんなりできてしまうので、できないことはスグに諦めてしまう。

 

 

こうした「難しさ」について、親同士が分かち合い、

少しでも支援し合える集まりが増えていくなら、心強いですよね。

 

 

 

ギフテッドの専門家のChristine Fonseca氏はその著書

Emotional Intensity in Gifted Students: Helping Kids Cope with Explosive Feelings』の中で、

「ギフテッドの子は『強烈さ』というフィルターを通して世界を見ている」

と言います。

 

今は高校生となったプログラムの生徒たちをみていても、

よく分かります。

多感な時期の渦巻く内面が、SNSなどをのぞいても、炸裂してます。

反体制、社会批判、人生の意味、性、アート・・・。

「大人しく」学校という枠組みの中でトップを駆け抜けている子は、

半数にもみたないかもしれません。

 

 

 


米国でも「ギフテッド」という言葉の用いられ方は様々です

東海岸では、郡によっては、

学業成績が上位ならばひっくるめて「ギフテッド・タレンティッド」と呼ばれたりと、

もっぱら「学力」が重視です。

「ギフテッド=勉強ができる」という意味あいが強いですね。

 

日本で受験勉強をして偏差値の高い学校に入る、

といった同じような意味合いで、

「ギフテッドプログラム」が位置づけられている、というのが今のところの感想です。

 

こうして「勉強面」のみが着目されているため、

通常の学級で、学業の理解度別にグループ分けされ授業がすすめられるなどのシステムが導入されることで、

通常の学級で十分個々の学業面のニーズは満たされますからと、

「ギフテッドプログラム」の存在意義自体が、薄れている地域もあります。

 

現在暮らす地域でも、

小学校3-5年生まで「マグネットクラス」があるのみ。

認知テストで96パーセンタイル以上、学力は算数読み書き3学年上のレベルが求められると「学力重視」で、

プログラムの概要には、はっきりと「生徒をギフテッドと認定するギフテッドプログラムではありません」と書かれています。

 

数年前までは「キンダーから3年生」のマグネットクラスもあったようですが、

通常のクラスで満たされないニーズはないとみなされ、廃止になってます。

 

6年生以降も、通常学級にて、学力別にそれぞれに合うクラスを取ることのできる制度が整っており、

学力面以外のニーズは、

学校カウンセラーや「特殊教育専門家(発達障害学習障害専門家)」がひっくるめて面倒をみる。

そんなシステムになっているんですね。

 

 

 

 


「ギフテッド」という言葉について思うこと

 

私自身は、「ギフト」は全ての子に与えられている、と思っています。

 

現在では、

その「ギフト」が、一定の審査をパスしたり、人目をひくものであったりすると、

「ギフテッド」といった名称が与えられるわけです。

 

でもそれも、「ものさし」によっているんですよね。

「ものさし」が変わるなら、誰を「ギフテッド」とするかも、変わってきます。

 

学力の「ものさし」ではかるなら「ギフテッド」とはいえなくても、

人の気持ちを汲み取る力の「ものさし」でなら「ギフテッド」になる子もいるでしょう。

 

 

私の究極的に理想とするイメージは、

個々の数だけ「ものさし」が存在するようになること。

 

「ここからはギフテッド」という区切りも必要なくなり、

ただ、「個々のニーズ」が明らかになっていくこと。

 

それぞれの「ギフト」に、それぞれ異なるニーズがありますから。

 

 

これは、今はまだまだ非現実的なイメージです。

そこにいたるまでには、ギフテッドや、敏感な子や、発達障害の子やと、

様々な「ものさし」を用いて、それぞれの「ギフト」を理解する必要があるのでしょう。

 

それでも子どもに関わる大人として、

底のところには常に、

「個々の数だけのものさし」というイメージを持っていたいな、そう思っています。

 

 

「ギフテッド」とされる子のニーズが満たされる場として、

「ギフテッド応援隊」発足!

興味がおありの方は、是非、きらりママさんに連絡をとられてみてください!


 

こちらキング牧師の誕生日で今日は休日です。

とうとうトランプ政権も始まりますね。

ワシントンDC近郊は厳重体制に入り、夫も今週は自宅勤務です。

みなさん、今日もよい日を!

 

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2 コメント

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ギフテッド応援隊 (きらりママ)
2017-01-16 23:27:40
まいこさん、ご連絡が遅くなって、すみませんm(__)m
そして、こうしてご紹介いただき、ありがとうございます。
「ギフテッド応援隊」では活動をできるだけオープンにして、悩んでいる親子が、ノックしやすいようにしたいと思っています。

まいこさんがおっしゃるように、ギフテッドとは日本での定義はありません。ですが、どうも、発達障害児の中にギフテッドがいるという方向に向きつつあり、OEや、精神年齢については全く考慮されていないようなんです。
その辺り、当事者が置いていかれてるように感じ、親の会の意義があるのではないかと。

また、これからどういう風に進んでいけるかは未知なのですが、子供たちの居場所であるということを第1にしていきたいと思います。

まいこさんの応援、とても頼もしく、力になります!
まだまだ駆け出したばかりですが、これからもよろしくお願いします。
きらりママさん、コメントありがとうございます! (マイコー)
2017-01-18 03:46:58
きらりママさん、お忙しい中での会の発足、おめでとうございます! 応援していますね。

日本で「ギフテッド」と思われ子達がおかれた状況に、いても立ってもいられない気持ちが、こうした会に結びついたのだと思います。私自身も、相談のメールをいただくことがあり、日本の学校システムで困難を抱える子ども達の状況が伝わってきます。

同じような気持ちを持たれる親御さんや子ども達が、癒され、情報に触れ、具体的解決方法や、喜びを見出し、前へと踏み出す力を感じる場となりますよう、願っています。

こちら米国でも、ギフテッドといえば、「ほおっておいてもどんどん勉強ができるようになる子」というような認識が一般的だと思います。我が子がギフテッド認定されたなど、身近に思い当たることがなければ、「OE(過度激動)」や精神面や敏感さなどに言及されることもほとんどない状況です。

ギフテッドという言葉さえ、行き渡っていない日本ならば、なおさらのことでしょうね。

「ギフテッド応援隊」の活動により、特殊なニーズを抱える子への理解が、少しでもすすみますように!何かできることがありましたらおっしゃってくださいね。こちらこそ、これからもよろしくお願いします!

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