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ハイリーセンシティブさは種の保存に必要だった?多様な力が生かされるということ

2016年05月09日 | ハイリーセンシティブチャイルド

「特性」というものは、種の生存に関わるからこそ、

淘汰されずにきている、という考え方があります。

 

例えば、衝動性が強く大胆であるといったADHD的な特性を持つ人々というのは、

古代社会においても、新しい生存手段を発見する先駆者になるなど、

社会に一定の割合で存在することで、種全体が恩恵をうけてきた、

といったような説明がされることがあるんです。

(Williams J and Taylor 2006. The evolution of hyperactivity, impulsivity and cognitive diversity

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16849269

 

ハイリーセンシティブな人々に対しても、

同じような説があります。

 

例えば、と心理学者エレイン・アーロン氏は言います。

原始時代に、焚き火を囲み、団らんする部族。

その中のHSPが、

少し離れた茂みに、猛獣が潜んでいると察知し、周りに知らせます。

女子供を避難させ、槍を持ち立ち上がる屈強で戦闘力に優れた人々。

 

こうして皆が、それぞれの異なる特性を差し出しあい、

種全体として生存してきたというんですね。

 

 

アーロン氏が強調するのは、

決してHSPがそうでない人々より優れているわけではないということ。

HSPにも優れている面とそうでない面があり、

HSPでない人々にも優れている面とそうでない面がある、

互いに理解し、それらの異なる力を合わせることが大切なのだと。

 

そうなんですよね、

多様に異なる力が生かされるというのは、

結局は、全体にとってのメリットなんです。

 

 

HSPは歴史的にも、様々な分野で活躍してきたわけですが、

それでも現代の、複雑で動きが速く情報が次から次へと溢れる社会は、

圧倒されやすい敏感なHSPにとって、

より生きにくい状況になっているとも言われます。

確かに、周りがぱっぱとこなしていく間にも、

すぐに圧倒されじっと立ち止まって考え込んでたら、

おいてけぼりになりますよね。

 

こうしたHSPの支援としては、

まず創造性、共感力、細やかさ、洞察力など強みを自覚させ、自信を回復させること、

そして、弱みへの具体的対処法を身につけさせていくこと(ダウンタイムをしっかりとる、ディープな自己ケアの習慣づけなど)。

また、子供時代から、環境により影響を受けやすいとされるHSCの育て方に、気を配っていく

ということなんですね。

 

 

HSCに関わるみなさん、

お互い、できることをしていきましょう!

今日もよい日をお過ごし下さい!

 

参考資料:ドキュメンタリー映画『Sensitive』のアップデートhttps://vimeo.com/105041416

 


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