マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

自称HSPの長女の成長、「これをしたい!」という意欲が壁を突き抜けさせる

2016年08月21日 | ハイリーセンシティブチャイルド

以前、HSP自己診断テストで、ハイスコアをはじき出した長女:

ハイリーセンシティブパーソンの自己診断リストを試した長女14歳、その子が羽ばたいていくサポートを

 

 

昨年のバレーボール部が年末に終了して以来、

ひたすら学校と家の行き帰りだった長女。

 

クラブをするでもなく、

ボランティアは興味を持ってあれこれ探したものの、

年齢制限にひっかかりどこもだめ

(彼女が興味ある分野は、だいたい採用が15歳以上なんです)。

週に一度のジムナスティックレッスン以外は、

週末にはお友達と遊んだりなどして、

のんびーり、毎日を過ごしてました。

 

 

 

長男が、こちらが目が回るほど動く分、

ホント対照的です。

 

長男に

「ちょっと取り組むこと減らしてみたら」と声をかける一方、

長女には

「これ!というものでなくてもね、

とにかくまずはやってみるっていうのもありだよ」と声をかけ。

 

 

そんな長女が、去年から

「これをする!」

と決めていたのが、チアリーディングでした。

 

ところが、

去年アラスカで中学を卒業し、

夏休みにアラスカの高校のチアリーディングトレーニングに参加したものの、

引っ越してきた東海岸の高校では、審査も終わっており入部できず。

「今年度こそは!」とジムナスティックに通い、準備をしてきました。

 

そしてとうとう、

新しい高校での入部審査が、

先週末にありました。

 

その入部審査の前々日、

審査を受ける生徒を集めての「練習」にはりきって出かけたんですが、

帰宅後、

「チアリーディング初心者は、どうも自分だけみたい。

とてもとても入部は無理そう・・・」とため息。

 

 

東海岸に越してきて気づいたことなんですけど、

チアリーディングって、こちらでは、

小学時代から教室や部活があったりと、

随分盛んなんですよね。

アラスカでは、高校で初めて聞く「スポーツ」だったんですが。

 

ちなみに、チアリーディング、

私自身、「ポンポン持ってミニスカートはいて踊る」

ぐらいのイメージだったんですが、

前へ後ろへバクテンしたり、放り投げられてくるくる回ったりと、

実際は、ダンスやサーカスや雑技団やらが混ざった感じなんですね。

 

この日の練習でも、「4歳からずっとしてるから」と、

体操選手のように高度な技をさらりとする子も何人かいたようです。

 

 

ということで、本人、しょんぼりと「あきらめモード」。

 

 

去年の高校では、

「技術が弱くても、夏休み中練習に皆勤なら、入部を許可します」

とされ、引っ越す前まで練習に参加していたこともあり、

口には出さないものの、

「去年アラスカから引っ越さなければ、

今年新しい学校に引っ越さなければ、

今頃チアリーディング部に入っていただろうに・・・」

という悔しさが伝わってきます。

 

 

 

私: まあ、できること、してみようよ。

長女:明後日入部審査なのに、できることもなにもないじゃん・・・

私: 今日は、「審査ではこれを見ます」、

   というのを教えてもらったんだよね。

   だったら明日、誰かチアリーディングに詳しい人に、

   それだけでもみっちり鍛えてもらうとかさ。

長女:そんなの無理だよ・・・

 

と口では言いながらも、

ネットで、チアリーディングを教えてくれるジムを探し始める長女。

一日だけのレッスンが可能か、いくつかジムに電話をかけ聞いてみる前に、

高校のコーチに、「誰かコーチしてくださる方がいませんか?」と、

メールを送ったようです。

 

すると! コーチからすぐに返信。

「明日の夜、『○○ジム』で、

準選抜チームのコーチと何人かの生徒が集まって練習します。

是非来てみたら?」と。

 

『○○ジム』に到着すると、

15人ほどの生徒が練習してました。

チームの中でも、練習熱心な子が有志で集まっているんですね。

3時間近くみっちり練習し、翌日午前の入部審査へ。

 

そして、結果が発表されることなく、

午後から、車洗いの「ファンドレイジング(資金調達活動)」。

37度近くの炎天下に、道端で「車洗いますよー」とサインを持ち声をはりあげ、

止まって下さった車をモップやタオルで洗い、寄付金をもらうというもの。

部の活動費に当てられます。

 

チアリーディングの技術だけでなく、

チームを成り立たせるこうした活動への積極性も、

入部審査の一環なんでしょうね。

 

 

その翌日夜、結果発表。

選抜チームに14人、準選抜チームに13人選ばれ、

残り14人が、再度入部審査ということに

(それぞれチームのスポットは17人とのこと)。

 

そしてなんと長女、

準選抜チームの13人に入ってましたー。

 

大喜びで飛び回る長女。

 

 

 

もし、あの練習の後、

「ああもうだめ」としゃがみこんだまま何もしてなかったら・・・

 

あそこで、へこたれながらも立ち上がり、

調べ、コーチに連絡したから、「有志の練習会」も教えてもらえて。

翌日の炎天下の車洗いにも

「どうせだめだから行かなくてもなあ」と思いつつも、

フーフー真っ赤になりながら参加したから、この結果に繋がったんだね。

そんな話し合い。

 

チアリーディングのコーチも、

「入部審査前夜に練習ありますよ」と、

入部審査を受ける全員に伝えたわけではなく、

「教えてください!」と言ってくる生徒にだけ、

コーチ直々トレーニングの機会を与えたんですね。

この夜の練習に参加した15人皆、審査をパスしたようです。

 

望むことがあるのなら、

とにかく、「どうしたらそこへたどり着けるか?」と動き、

自分で扉を開けていくこと。

むこうから差し出されるのを、ただ待っているのでなく、

こちらから、ゲットしに行くこと。

今回長女、その大切さを体感したようです。

 

 

 

さて、入部後、毎日の練習やミーティングとともに、

「ファンドレイジング(資金調達活動)」のタスクも与えられてます。

「1箱18ドル(約1,800円)のクッキーの生地を売る」というもの。

 

集まった資金は、チームのユニフォーム費や大会出場費に当てられるんですが、

生徒にもプライズがあるようです。

4日間で12箱売ったら、

5ドル、10ドル、50ドル、100ドル札の入ったバスケットに、

1回手をいれ1枚つかむことができ、

7日間で25箱(450ドル:約4万5千円)売ったら、

そのバスケットに2回手を入れ2枚つかむことでき、

スポーツブランドのジャケットももらえるのだそう。

 

長女、先週は毎日、近所を回り、

クッキーの生地を売り歩いてました。

 

「頑張ってね!」とニコニコと買ってくださる方もいれば、

「君は、私にお金を払わせて、クッキーを自分で焼けというわけ?

クッキーが手に入ったら出直してきなさい!」と追いやられたり、

話し始めたとたん、目の前で扉をバタンと閉められることもあったとのこと。

 

近所中を何軒もまわり、

「ママ、だいたいどんな家が買ってくれるか分かったの」と長女。

「ぱっとみて、完璧に整っている家や、

停まってる車もスポーツカーだったりする家は、まず買ってくれないのよ。

でもね、芝生もちょっと長めだったり、自家用車もバンだったり、

家の前にスクーターや自転車があったりする家だと、

だいたい買ってくれるの。

子供がわいわいといるような家ね。

そういう家は、きっと芝生を刈ってる時間もないのよね」

 

確かに子供さんがいると、

「資金調達活動」が盛んなこちらでは、

「お互い様」なんですよね。

子供が回ったら買っていただく、

回ってきたら買ってあげる。

 

 

きつい扱いを受けるたびに凹み、

しばらく休憩して気分転換し。

快く助けていただくたびに大喜びして。

そうして、昨日は終日ジムでのトレーニングの後も売り歩き、

5日間で、25箱売ったようです。

 

 

 

「したい!のなら、待っているだけでなく、こちらから動いてゲットしにいく」

という「貴い学び」から始まったチアリーディング、

長女の生活に力がみなぎり始めたのをひしひしと感じています。

 

「ああ自分になんて無理だ」と思っても、

ネットで調べ、コーチにコンタクトし、

玄関先で冷たくあしらわれながらも、

1人扉を叩いて何件も何件も周り続けるなんて、

以前の長女にとっては、考えられなかったことです。

 

本人が「したい!」と思うこと、

その強い気持ちが、その子を前へと進ませるんですね。

 

そして、「したい!」に突き動かされ進む過程で、

より自然に、「たくましさ」や「スキル」や「生きぬく力」を身につけていくんです。


本人の「したい!」という強い気持ちが、

壁をこえる突破口となる、

改めて、そう実感しています。

 

 

気持ちを、意欲を、大切にしていきたいですね。

 

 

 

コーチから渡された「クッキー生地の注文を記す用紙」。

「私は○○高校のチアリーディング部の○○といいます。

資金集めのために、クッキーの生地を1箱18ドルで売っています。

買っていただけませんか?」

と、「模範セールストーク」なども記されてます。

 

この用紙を片手に、近所を行く長女。

ノックノック。


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