アメリカから帰ってきてからというもの、
我が親父は、私ではなく相方に接触を試みようとしている・・・ような気がする。
手っ取り早い方法としは、美味しい物を一緒に食べに行くこと。(=飲みに行くこと)
が、しかし。
父 「あそこの刺身は青魚が美味しくてね~。一緒にどうかな?」
相方 「僕、青魚系が苦手で・・・スンマセン。」
父 「愛知の渡り蟹も捨てたもんじゃないよ。蟹味噌が美味しくてね~。」
相方 「あーー、蟹味噌はダメなんっす。」
父 「鰻ならどうかな?名古屋名物のひつまぶし。」
相方 「う~~~ん。。。(皮のコラーゲン辺りが嫌い)」
こんな感じで、父親が捕らえたい相方は、食の好みが全然合わない。
そりゃそーだ、飲兵衛な私と全く同じ食の好みの父親なんだから。
が、それでも諦めない父。
昨年の暮れに、ようやく白身魚なら相方も好んで食べることが分かると、
「それじゃ、美味しいフグを食べさせてやりたいなぁ~~。」
あはは。
“押してダメだったから引いてみる” みたいな遠慮がちな言い方だけど
「食べさせてやりたいなぁ」=「食べに来なさい。」って雰囲気がむんむん。
ここまで言ってくれるんだもん、付き合おうよ、ということで、
東京で、どこかフグの美味しいお店を見つけておかないとなぁ。。。と思ったら。
「前にまき子と 渡り蟹を食べたあそこ が、ほんっと~に美味しいんだわ。そこにしよう。」
と、お店指定。
そこは、前に行った時に、蟹味噌だけじゃなく白身魚も確かに美味しくて、感動したところ。
でも・・・あのーー、フグ食べに行くためだけに、東京から南知多って・・・・・(笑)。
(南知多とは、愛知県の半島の先っちょなのだ)
行けそうな時期をゆっくり検討して・・・なんて戸惑ってたら、
「フグは2月に入るともう美味しくなくなっちゃうから、それまでに来なさい。いいね。」 だし。
一度決まったら、とことん拘る父、自分が最高と思う事は譲らない。
そんなワケで1月末ぎりぎりセーフな時期に向かったそのお店は 琴海 さん。
ここは食事だけではなく、宿泊ができるというのがポイント。
場所的に車でしかいけないから、飲兵衛な父親も帰りの車の運転を気にしなくていいし、
好きなだけ飲んで、バタンキューができるし。
それにしても。
「河豚コースが終っても、寝るまで時間があるだろうから、
お父さん、アイスワインと貴腐ワインとブルーチーズ買ってきたんだわ。
あと赤ワインとチョコレートも。 あ、最後にはプリンもあるからね♪」
って、どんだけ気合入っとんじゃ~。
んもう、相当楽しみだったのかな(笑)。
それでは、いよいよ宴会スタート。
フグはスベテ、天然とらふぐ!
てっさ(フグ刺し) を食べてみてびっくり!美味しくてびっくり!!
薄造りなのに、噛んでみると分厚いのだ。そして噛めば噛むほど旨みがじわわ~~んと。
白子 は10cmくらいもある!!でっか~~い!!
私も父親も大好物♪
ところが、相方は白子は苦手なハズ・・・困った顔してるかな~?と思って様子を見てみると、
父親の“来てくれてありがとう!”なウキウキ姿を見てか、「苦手」とは言えず、頑張って食べてる(笑)。
オトナになったのぉ~。
それにしても、父親の話を聞いてもまたビックリしたことが。
ココ南知多は、昔から質の高い天然とらフグが獲れていたのに地元では出回らず、
フグといえば有名な下関で “下関ブランド” として売られていたんだとか。
何それ!!そんなの “下関のふぐ” じゃないじゃん!
なんだか日本酒の桶買いみたい(怒)。
でも、2000年くらいから “地元の産業を大事にしよう” という地産地消を地域みんなで掲げて、
最近は、ふぐ料理を出すお店が地元に増えたんだそう。
変なブランド扱いにもなっていないし、地元のフグだから低価格で出せるし。
南知多、がんばれー!!
そんな、フグを振舞うお店が多い中でも、
「色んなトコに行ってみたんだけど、琴海さんが一番美味しいんだわ。」
と、父親が大絶賛してるだけに、ホントに納得な味わい。
フグの皮 も、た~~~っぷり。
低カロリー!高コラーゲン!
翌日はお肌ぷりぷりになるに違いない。
美味しいフグ料理を前に、忘れてはいけないのが、ヒレ酒。
注文してから出てくるまで、とーーーーっても時間がかかるのだけど、
お店の方が 「時間かかってすみません、じっくり焼いてるもので。。。」 と。
それだけ拘ってるんだなぁ~。
他にも茶碗蒸しやから揚げやら。
ここまででもボリューム満点なのに、一番メインは てっちり(フグの鍋) 。
お店の女将さんが、テキパキと鍋を作ってくれるのだけど、
父親と琴海さんとは、なが~いお付き合いだから、女将さんとも和気藹々。
すると、自分が4年前に訪問した時に書いた 渡り蟹と親父 の話で盛り上がる。
女将さんの娘さんが、そのblogを見つけて読んでくださったのだけど、
書いた時期や父親表現にピンと来たのか
父親に 「もしかしてお嬢さんは、blogを書いてる “まき子さん” では?」 と、連絡が行ったそう。
まさにビンゴ!!だったワケで。お互いとにもかくにもビックリ。
よく私だって気づいたなぁ~。
「あれを書いてくださったのが、お嬢さんだったなんてねぇ~~。」
なんて、幼い頃からの自分を知ってる女将さんに言われると、すんごい照れくさいよ~~(>_<)!
そんな話をしつつ、最後はフグの出汁が出切った鍋汁で、雑炊をみんなでつつく。
会話が進むとお酒もすすみ、ヒレ酒、何本頼んだことか。
私の酒量を知っている相方が、父親には 「そろそろ止めておいたほうが・・・」 とか言ってるけど、
いいのだ。
こういう時くらい、たんまり飲ませてあげて。
ほんっとに、おいしい美味しいとらふぐコースだけど、家族みんなと一緒だから余計に美味しい。
「フグを食べるためだけに・・・」なんて言ってたけど、それを言い訳に集まれてよかったなぁ。
まぁ、それもこれも父親と相方のお陰さま、ということで。
[琴海]
愛知県知多郡南知多町大字豊浜字半月49-3
0569-65-0033
娘の婿は可愛いと言いますが。
相方さんになりたい!
いや違うかな?
まき子さんのお父さんみたいに
食べさせたいから来なさいって言う人が欲しいです。
フグを食ってフクを得る。
という家族愛ですなぁ、、
それに応えてキライな白子食べてる相方くんもGood!
河豚かぁ。食ってねえなぁ・・笑
何?相方殿風邪気味なの?
もし喉や鼻、せきなら内科じゃなくて耳鼻咽喉科にとっとと連れて行った方がいいよ!
くいのないように!!
お元気でしたか~?
嫁の婿って、そういうものなんですね~(笑)。
あんなに美味しいのを食べに行こう、って誘っても
ふられ続けていた父親の姿をみてると
涙ぐましくなってしまいます。
生まれ故郷の愛知の食材も、なかなか捨てたもんじゃな、
むしろ自慢できる河豚です。
美味しいのをたべれば、みんなハッピー☆
琴海=バサージュです。
というのは、当時、学生を受け入れたことがない南知多の漁民が大学の依頼でアパートを建て、アパート名を決めるときのこと。。
「ナウい名前が、やっぱりいいのかねえ?」
学生としては安けりゃ良かったのだか、大家さんの熱意に、「メゾンがいいんじゃないスか」などと適当な返答だった。
そのなかにバサージュ琴海というのもあった気がする。。
って言ってたんですが、
白子を黙って食べてた姿は、「なんかいつもと違う」
って思ってしまいました(笑)。
私も河豚をきちんと食べたのなんて、何年ぶりだろう?!
んでも、本当に美味しいフグを食べるためだけにココに行ってもいいかも。
白河で食したあの鰤が、北海道産と書かれていたけど、北海道の漁船が獲ったというだけで、海域からすると、陸奥鰤に相当するものだと思います。
ご主人、白子が食べられるようになれば、青魚も目前ですね。
と思って検索してみたら
「バサージュ琴海」がありました。
長崎県のゴルフ場の名前でしたが(笑)。
当時のナウイ名前は、やっぱメゾンだったんですかね~。
めぞん一刻の影響でしょか?!
築地もそうですもんね、全国各地で獲れる、一番美味しいのは築地に集まって値が高くなってしまう。
北海道に行ったときに、お寿司屋さんで
「一番美味しい魚はココにはない、全部築地に行っちゃうからね。」
なんて言われたことがあります。
白子は、あれがもちょっと独特な臭みがあったら相方は無理だったろうな~って思いました。
それくらい、クセがなくクリーミーな味わいの白子でした~。