昨日、京都市美術館で開催中の「フェルメールからのラブレター展」へ行ってきました。17世紀オランダ絵画を代表する巨匠ヨハネスフェルメールの作品を間近に見ることができます。ラブレターが展示されているわけじゃないです。(^^;)手紙をテーマにした絵画が多数展示されています。
フェルメールの作品は、じーっと見ていると、雲の間から一瞬太陽が顔を出し、日がさしたみたいにパーッと明るくなる感じがします。日常の描写を描くことが多いフェルメール・・・2年前、京都市美術館で開催された「ルーヴル美術館展」で「レースを編む女」を見ました。小さい絵ですが、見ている側がその場面をじーっと覗き込んでいるような不思議で繊細な絵でした。【前ぶろぐ】
今回は、修復後世界初公開の「手紙を読む青衣の女」と、「手紙を書く女」「手紙を書く女と召使い」が来日します。「手紙を読む青衣の女」は・・・今回の展示会のポスターやチケットのものは、修復前のものなのかな?実物は、まぶしいくらい明るくて日が差し込んでて・・・ラピスラズリを原料とした顔料で描かれた青衣がとても美しいです。会場のパネルは修復後かも?
フェルメールのほかに、同時期に活躍したオランダ黄金期の画家たちの作品が多数展示されています。写真と見間違うような精密で立体感のある作品ばかりで、絵に造詣の深くない私でもj(^^;)楽しむことができました。作品は手紙をテーマにしたものが多数展示されており、当時のオランダのコミュニケーションの様子を知ることができます。
17世紀は日本でいえば江戸時代が始まった頃、ヨーロッパとの貿易も行われており、オランダ画家の作品の中にも日本の着物を羽織る人物がいたりと、影響が出ています。
ちなみに、17世紀、オランダから日本への手紙は長い船旅を経て約1年かかったそうです。返事が届くのも1年・・・海外でも宇宙でも?一瞬のうちに電子メールが届く今では、2年間も返事を待つ気持ちは想像もつきませんが、今よりも確実に人を想う気持ちが深かったのかもしれません。頻繁に連絡をしなくても常に心に想う人いません?
混んでいるのを避けようと、開館間もなく訪ねましたが、スムーズに入り、絵の正面に立ってゆっくり見ることができました。音声ガイド(500円)もあります。所要時間は60分から90分です。私は音声ガイドを聞きながら、全作品をスムーズに見て60分ほどでした。サイトで待ち時間(混雑状況)が確認できます。
「フェルメールからのラブレター展」は10月16日まで京都で開催、宮城での特別展を経て、その後12月23日から東京で開催されます。
入場料(当日券):大人1,500円 高大生1,000円 小中500円です。
京都市美術館 http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/index.html