ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

秘境の森林地帯を行く蒸気機関車

2009-08-13 | バカンス・山へお出かけ


朝まだ真っ暗なうちに起き出し、めざすは「モカニッツア(mocanţia)」、昔ながらの蒸気機関車の始発列車。Vişeu de susを朝6時過ぎに発車するこの蒸気機関車は、ルーマニア北部辺境の最も奥まで行くもので一日1往復のみ。途中までの機関車は、このあと続けて発車。



一緒に行ったダナ&ヴラッドに叩き起こされ、あたりも真っ暗のため私は寝ぼけまなこ、このあと空が白んであたりがすっかり明るくなるまで、車内の木製のベンチに腰掛け&丸まり、ZZZZ・・・・。機関車はゆっくりと森の中へ進んでいる様子。
 


乗り込んだときは暗くてよく判らなかったけれど、客車は木製で、中には木をくべるストーブもあり。いつの間にか火も起こされていて、車内はほんわかと暖かいです~私たちが訪れたのは4月も半ばになるまでの時期。この北部地域、まだまだ冷え込むのでみんなジャンパーを着込んでいます。
 


それにしてもこの木製客車のボロいこと・・・?それもそのはず、これは客車ではなく、観光客用でもなく、森の奥へ林業に行く労働者たちの移動用の機関車。乗り込んでいる十数人はみな、森林労働者。
 


なかにご夫人が二人、同じグループに男性二人、服装からみて労働者ではありません。話しかけてみると、オーストリアからの旅行者にツアーガイドの男性。ガイドさんが言うには「ここはヨーロッパ最後の秘境。昔ながらの林業の様子を見ることの出来る、貴重なスポット。こんな場所はもうヨーロッパ中を探してもルーマニアにしか残っていない。」とのこと。
 


ドイツ語のガイドブックでは大きく紹介されていて、夏場のハイシーズンになるとドイツやオーストリアから観光客が押し寄せるそうです。上の写真は、彼が見せてくれたドイツ語のガイドブック。
 
ただし、夏場は観光客用の蒸気機関車を走らせ、それは乗り心地も良いけれど、景色を楽しむもので、路線の半分も行かないところで引き返すというもの。労働者の働きぶりを見せてもらえるのは、この労働者用の蒸気機関車だけ。これは一般には公開されていないけれど、朝早く駅に行って交渉すると乗せてもらえるのです。
 
気になるお値段は?ちゃんと車掌さんがいて、オーストリア人たちに「30レイ」と告げています。「30レイだって!?それはこのルーマニアでは高すぎるよ、観光客用でも無し、この悪条件(=ボロい)の車体で!」と文句を言い出すガイドさん。

「観光客用のは40レイだ、お前たちは勝手に乗り込んできて、文句あるのか?」と売り言葉に買い言葉の車掌さん。しまいには「お前たちは一人50レイだ!」と言い出したけれど、元来気の優しいマラムレシュの人たち、こんなところでぼったくりはせず、結局オーストリア人4人で100レイにおまけ。
 
オーストリア人ガイドさんの本によると、確かに観光客用は一人40レイと書かれています。夏場には貸しきりも出来、1連結(=蒸気機関車と客車)800ユーロ。団体客は主にドイツやオーストリアから。



あとで労働者の人たちと話してみました。彼らのお給料は日雇いで一日80~100レイ、重労働なので1週に4~5日・月に平均17日くらいしか働けないそうです。オーストリア人観光客から乗車賃として徴収した100レイは、一人あたりの日給にも相当する額。皆で山分けか、飲み代になるようで。
 


え?私たちの乗車賃?一緒に行ったヴラッドがうまく交渉してくれて、乗車賃、無し。タダ乗りではありませんョ、ちゃんと交渉して、乗車賃ゼロにしてもらったのです。おまけに朝食つき!労働者たちは車中で朝ごはん、私もお相伴。(記事は次のエントリーで)




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2 Comments

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青森の・・・ (minorun)
2009-08-13 19:10:15
青森のストーブ列車みたいな雰囲気ですね~

まさかスルメは焼かないよね^^)

懐かしい匂いがします。
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minorunさんへ (マドモワゼル・ヒロコ)
2009-08-13 19:20:30
次に行く機会があれば、日本のグルメ、スルメを持って行こう==!
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