ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

人身事故&第1発見者

2008-01-24 | 日本のいろいろ
昨夜11時に近い時刻、ハリ治療からの帰りに利用する地下鉄線が止まっていました。途中の駅で30分ほど前に人身事故。新型地下鉄で少し小型の車両を利用しているため、線路と車両の間の空間が少なく、車体に巻き込まれてのかなりの事故だったそうです。

「申し訳ございません。」と頭を下げながら説明してくれる駅員さん。駅員さんは何も悪くありません、でも丁寧に謝ってくれるのが日本式(ルーマニアだとそうは行きません、「僕ノセイジャナイヨ。」とプイと横を向いてしまうかも?)
 
電車が動くまでにまだしばらくかかりそうということだったので、「事故はどうだったんですか?」とたずねてみました。
 
事故にあった人は車両の下に巻き込まれてしまったので、ジャッキで車体を持ち上げて助け出しているそうです。でもそんな状況で助かるの?~「おそらくは飛び込みでしょうね。」と駅員さん。
 
地下鉄構内で事故のあった場合、警察や救急に通報してもまず最初に事故にあった人を助けるのは地下鉄の駅員さんの仕事。目の前で人が飛び込むのを見た運転手さんも肝を冷やしますが、助け出すのがまた大変。からだが傷ついている場合など、「身体がばらばらになっていたら、ちぎれたところを全部探し出さないといけないし、しばらくは肉が食べられないですよ、わたしも経験あるけどね。」と、これまた駅員さん。
 


う~ん、この一言でわたしも思い出しました。飛込みではありませんが、木にくくりつけた紐で首をつっている人を発見してしまったことがあります。3年も前のことになりますが、いまだその木のある道は通ることができません。

生駒山へあがるハイキングコースのひとつで、とてもお気に入りのコースでした。その日もいつものように駅からジョギングで山に入ろうとスタート。集落を抜けてハイキングコースに入ってすぐのところでした。

細いハイキング道が下っていたので視線を足元に配りながら走っていました、ふと視野の端に何かはためいているようなものが見えました、「洗濯物でも干してあるのかな?」~でも、足元注意しなければならないので、焦点をそちらに持っていかず、足元だけを見て走っていました。
 
何かある、と気付いたものに一番近づいたとき、「え!!人がぶら下がっている!!」~初めて気付きました~でも脚がジョギングモードだったので気付いたときにすぐさま止まることができず、真横を通り過ぎてしまいました。
 
「助けて===!!!」、振り返ることもできず、ものすごいダッシュをしていました。あとで考えると、なぜわたしが「助けて~」なの?でもそのときはものすごく怖くなって、とにかく誰かに知らせなくては、と、猛スピードです。
 
ここらあたりの管理センターともいえるふれあいセンターまで2キロあまり、走りに走りました。センターの敷地近くになってハイキング客に出会いました、「あわわゎゎ、あなた、脚、地に付いていますか?!?」などとものすごく変なことを口走っていました。出会った人はキョトン?「わわゎゎたし、今、この下で、木で首を吊っている人、見たんです、嘘じゃないです、これからセンターに知らせにいくところです。」
 
センターに到着してもまだ、わたしは慌てふためいています。あごもガクガクしてこわばっています、「あぁわゎゎたし、今、この下で、木で首を吊っている人、見たんです、本当です!!」わたしがあまりの血相なので、センターの人は「はい、ゆっくり聞きましょう。」と促してくださいました。
 
「助けて===!!!」と叫び続けながら走ってきたので、声もかすれているわたし、場所と状況、時刻などを説明して、センターから警察に通報してもらいました。そして第1発見者たるわたしは警察の到着を待って、現場まで警察の人たちを案内しなければならなくなったのです。

パトカーに乗せてもらってハイキングコースへの入り口までアプローチ。この間、第2発見者からの通報もあったようで、「ただいま、第1発見者と現場へ向かっています、場所からして同じものと思われます。」と無線へ応答。
 
ハイキングコースを一緒に歩いて現場に向かいましたが、「その先を曲がったところです。」まで案内して、わたしは立ち止まりました。道を進んでいく警察官たち。「どうやー。」「見つかったー。」「まだ新しいぞ。」etc. 担架を持って進んでいった救急隊員が、その人を木から助けおろしたようです。
 
警察の人にも状況を説明して、これはほぼ事件ではないだろう、とのこと。事件だったらまた事情徴収があると言われていたのですが、その後の連絡もありませんでした。
 
その日の夜はなかなか寝付けませんでした。その日からしばらくは、洗濯物のズボンが干してあるだけでドキッとしました。Tシャツが風になびいていても怖かったです。公園のトイレなどを利用するときにも、個室の中に何かいるのでは、とこれまた怖かったです。


 
その後かなり長い間、「よっぽどの事情のある人、どうぞ成仏してください。」と祈るしか無かったです。今でも一瞬見ただけでまぶたに焼きついてしまった光景を思い出すのが怖くて、その道を通ることができません。

・・・でも、第1発見者としては、「救助」をしなければならなかったのかしら?今日の事故でふと、気付きました。う~ん、とてもとても・・・誰かに知らせるだけが精一杯でした。やっぱり今一度、「どうぞ安らかに。」と祈るしかないです。
 
この3年前の話、あまり誰にもしゃべったりしていなかったのですが、ついにここに載せてしまいます。少し気が楽になるような・・。(こんな話でごめんなさい、読んでくださった方、ありがとうございます。)


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2 Comments

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Unknown (Unknown)
2008-01-24 17:25:13
昨日は久しぶりにお会いできて嬉しかったです!
帰り道々のバス停にたくさんの人が待っているのを見て、こんな遅くまで、多くの人がバスを利用しているんだなぁ、と思っていましたが、地下鉄からの代替だったんですね、生駒の話もおどろきました・・ みんなに話したことで、少しでも、心安らかになりますように。
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こんにちは! (マドモワゼル・ヒロコ)
2008-01-25 21:29:22
訪れてくださってありがとうございます!
わたしも痛めていたところ、おかげで少しずつ良くなってきました。
この間、本当にクサっていました。何度かめの大きな故障なので、気持ちはもう落ち着いていましたが、走れないと本当に脚も腐ってきますよね!
今、暦の大寒の期間で一年中で一番寒い時期ですが、少しずつ日が長くなってきていて、季節が移っていくのを感じますよね。春が待ち遠しいですね~
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