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ハリウッド、中国企業の影響力が増大!

2016-07-18 11:44:42 | 芸術(音楽など)・文化・歴史
ハリウッドで中国企業の影響力が増しています。不動産や娯楽などを手掛ける中国の複合企業、大連万達集団(ワンダ・グループ)は、米映画製作会社パラマウント・ピクチャーズの少数株式の取得に向けて交渉中だと報じられました。万達は世界で最も支配的な娯楽企業の一社になるという目標の達成に近づきつつあります。

 膨大なチャイナマネーの流入は、ハリウッドに再編をもたらしているだけではありません。西側の映画とその関連企業に対し、世界最大の映画興行市場にいずれなろうとしている中国に参入する機会を与えることになります。

 中国では中間層の消費者が急増しており、娯楽への需要も膨らんでいます。これは世界中の映画会社や映画館チェーンにとって、利益の主要なけん引役の一つになるとみられています。

 アジアの買い手への資産売却について助言しているキャッスルヒル・パートナーズのピーター・シュロス最高経営責任者(CEO)は「これまでにハリウッドという複雑な暗号をうまく解くことができた外国企業はほとんどない」と指摘し、中国の買い手はこの目標の達成に近づきつつあると述べました。

 関係者によると、万達はパラマウント株49%の購入を目指し、パラマウントを傘下に持つ米メディア大手バイアコムと交渉中です。関係者の1人によれば、別の企業(社名は非公表)も株式取得に食指を動かしているといいます。バイアコムはパラマウントの企業価値を80億〜100億ドル(約8500億〜1兆0600億円)と評価するような取引を目指しているといいます。

 万達は近年、映画製作や資金調達を手掛ける米レジェンダリー・エンターテインメントや米映画館チェーンのAMCエンターテインメント・ホールディングスを買収してきました。AMCは今週、欧州最大の映画館チェーンであるオデオン・アンド・UCIシネマズを買収することで合意したと発表しました。この買収が実現すれば、AMCは世界最大の映画館チェーンになるほか、万達は2020年までに世界の映画興行市場の20%を支配するという目標の実現に近づくことになります。

 これほど大規模な世界的映画館チェーンになれば、自身の配給元になる可能性があります。傘下の映画館での上映を確約し、世界公開を事実上保証するような配給元です。また、これほどの規模になると、世界の消費者の映画観賞の仕方をコントロールできるようになります。世界中のライバルが万達の慣行を採用するようになってきているからです。実際、AMCは多額の資金を投じて映画館の改装に取り組み、リクライニング式の座席を導入したり、飲食物のメニューを拡大したりしています。ライバルはこの戦略をまねており、AMCはこれを欧州のオデオンにも持ち込む計画です。

 ハリウッドへの投資を検討している中国企業には、阿里巴巴集団(アリババグループ)や騰訊控股(テンセントホールディングス)などがあります。

 キャッスルヒルのシュロス氏は「ハリウッドの幹部が大挙して資金集めのために飛行機で中国を訪れており、グローバル化が進む中、状況に変化が起こっている」と話しました。

 中国の映画興行市場が活況なのは、あらゆる規模の都市で映画館が急ピッチで建設されていることも一因です。同国では、シネマコンプレックス(複合型映画館)が初めてつくられる都市も多い。こういった動きは、カナダのIMAX(アイマックス)や米ドルビー・ラボラトリーズといった映画館関連会社に恩恵をもたらしており、これら企業の中国部門の収入はかなり伸びています。

 ハリウッド幹部は中国が信頼できる収益源になることを願っていますが、乗り越えるべきハードルは残っています。中国では、大半の映画製作会社がチケット収入の約25%しか受け取っていません。ちなみに米国や他の西側諸国では、チケット収入を折半するのが一般的です。また、中国は依然として1年間に公開できる外国映画の本数に制限を設けています。現在は年間34本だが、ハリウッド幹部の多くは、現行の契約が切れる来年にこの数が増えることを期待しています。

 中国企業によるハリウッドへの投資が増えるのに伴い、同国の影響力も強まっています。

 レジェンダリーが製作した「ウォークラフト」や「パシフィック・リム」といった映画は、商業的には米国でより中国での方が成功しました。パシフィック・リムについては、米国での興行成績が期待外れだったにもかかわらず、続編の製作が発表されました。

 ハリウッドの作品に中国の俳優や商品が出てくるケースも増えています。例えば、今年公開のSF映画「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」では、俳優たちが中国の「蒙牛」ブランドの牛乳を飲んだり、テンセントのメッセージングアプリ「QQ」を使ったりしています。

 北京に本拠を置く特殊効果会社、Base FXのクリストファー・ブレンブルCEOは「中国の商業的関心がますます西側の映画に入り込んできているのを感じる」と述べました。

 中国企業とハリウッドとの連携は、芸術としての映画製作について優先順位が互いに異なる2つの文化を結びつけています。

 中国のメディア大手、湖南電広伝媒の最高コンテンツ責任者(CCO)を務める周石星氏は「中国市場は特別な状況にあるため、われわれが映画を選ぶ際には『前向きなエネルギーが感じられる』作品を選ぶ。つまり、われわれがある映画に投資するとき、優先するのは映画の政治的・政策的なリスクを評価することで、その次に商業的な見通しを評価する」と述べました。同社はライオンズゲート・エンターテインメントの一連の作品に共同で出資しています。(ソースWSJ)


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