鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のアートでグルメでヲタクで酒飲みな日々

コクーン歌舞伎・東海道四谷怪談【北番】

2006年03月21日 20時21分12秒 | 歌舞伎・落語・古典芸能
歌舞伎尽くしの弥生の渋谷、PARCO歌舞伎「決闘!高田馬場」に引き続き、コクーン歌舞伎「東海道四谷怪談」行ってまいりました!まずは北番!
既に10年以上の歴史を持つコクーン歌舞伎、スタート当時は「歌舞伎もここまで来たか」といろいろ話題になりましたが、最近は手堅い安定感すら感じられますねぇ。久しぶりの勘三郎丈登場、そして演目は伝説の初演・四世鶴屋南北作「東海道四谷怪談」を2種類の演出での上演です。これが期待せずにいられましょうか(-_☆きらーん
今日観に行った北番は、「四谷怪談」の通常の通し上演ではカットされることが多い後半の「三角屋敷」「小仏小平内」をフルで掛けるストーリー重視の演出。「東海道四谷怪談」は腐るほど観ている鴨ですが、この2幕は初見です。楽しみ〜。

で、観た感想。串田ワールド爆発!!
(ここから先はネタバレになりますので、これから北番を観に行く方は要注意(-_☆きらーん)

通常の通し上演ではラストの大団円になる「仇討」が、何と北番ではカットされてるんです!その直前の場、民谷伊右衛門がお岩様の亡霊に悩まされる「蛇山庵室」で終わっちゃうんです。しかもこの「蛇山庵室」が、例えて言えばTV版エヴァンゲリオンの最終回みたいな(笑)えらく抽象的な伊右衛門の心理描写に終始するんです。その心理描写の内に白装束の佐藤与茂七を登場させることによってその後の展開を暗示させてはいるんですけど、これ、「東海道四谷怪談」を初めて見る歌舞伎初心者に理解できるのかなぁ。
鴨の極私的感想ですが、ちょっと突っ走り過ぎじゃないですかねぇ、このラストシーンは(^_^;

トータルな印象は、とにかく「暗いリアリティ」が溢れてました。全編に通底する言い様のない不安感と緊張感、ひたすらダークな演出。「四谷怪談」と聞いて一般人がイメージするであろう「お岩様の幽霊」は、ほとんど登場しません。幽霊なんかより生身の人間の方がよっぽど恐くて残酷だ、ということが嫌になるほどよくわかる舞台でした。
最大の見せ場「髪梳き」は良かったですね。あんな面相に成り果てても女の挟持を保とうと化粧をするお岩様を演ずる勘三郎丈、「化粧をする」という行為が本来持っている醜さ、浅ましさ、そして凄みを存分に表現して素晴らしかったです。

渋谷では今PARCO歌舞伎「決闘!高田馬場」も掛かっているわけですが、実に対照的な舞台でした。
師匠曰く、
「PARCO歌舞伎はテキストが書き下ろしである以上、演出はしっかり歌舞伎でなければいけない。
コクーン歌舞伎はテキストが古典的名作である以上、演出は如何に脱構築するかがポイントになる。」
ということで、うん確かに。今回の北番の「脱構築」ぶりは、いろいろと論議を呼びそうですねぇ。

もう一つの演出【南番】は、コクーン歌舞伎初演時の完全再演。「三角屋敷」「小仏小平内」はカットされますが、「仇討」まで上演する解りやすくて痛快な舞台になるはずです。こちらは来月の千秋楽を観に行く予定!(-_☆きらーん
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コクーン歌舞伎 エヴァンゲリオン
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