チキ・チキ・バン・バン

監督 ケン・ヒューズ
キャスト ディック・ヴァン・ダイク、ゲルト・フレーベ、ライオネル・ジェフリーズ、デズモンド・リューウェリン
1968年　イギリス
ジャンル：コメディ、ミュージカル

【あらすじ】
夢見る発明家のポッツはポンコツ自動車のチキ・チキ・バン・バンを救い出し、手を加えて走らせることに成功する。二人の子供ジェレミーとジェニファーを乗せて海辺へ遊びに出かけた3人は途中、美しい女性トルーリーと出会い楽しい時間を過ごす。ところがポッツの空想癖がもとで海上に浮かぶヨットが、暴君ボンバースト男爵が乗るヨットに変身して……。

【感想】
少年少女に夢を与えるタイプの映画なのでその時代に鑑賞していたら好感度も全く違っていただろうと思います。もちろんリアルタイムで知っているような映画ではありませんが、それでも今になって初めて感想したことに対する罪悪感に近いものが残りました。

主要キャラクター（主人公とヒロイン、二人の子供達、父親）の好感度が高い点が魅力です。その後、彼らが夢の世界で大暴れして、最後には現実に戻る構成がメリハリが効いていて最後まで飽きさせない作りになっています。ミュージカルに入るタイミングもとても自然で違和感がないのでミュージカルが苦手な人でも十分に楽しめるはずです。使われている音楽も非常に有名ですから名作と評されているのも納得できます。

ただ、いい大人になって鑑賞すると主人公と妻でもないトルーリーとの微妙な関係がとても気になってしまったため自分の境遇が非常に残念でした。この二人はなぜこんなに仲がいいのか、彼女のおせっかいぶりが不自然に感じられました。もう素直に楽しめないのですね。

それから原作が００７のイアン・フレミングなのは全くわかりませんでした。おそらく知らされていないと誰もわかる人はいないでしょう。

子供の頃に観れたか否かで価値が大きく変動する映画でした。

お薦め度：★★★★★★☆☆☆☆

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