スパルタカス

監督 スタンリー・キューブリック
キャスト カーク・ダグラス、 ローレンス・オリヴィエ、ジーン・シモンズ、トニー・カーティス
1960年　アメリカ
ジャンル：ドラマ、歴史、実話

【あらすじ】
ローマ帝国時代、当時の大将軍クラサスに対して、勇敢にも反乱軍を組織し立ち上がった1人の奴隷、スパルタカスの生涯。

【感想】
かなりの力作だと感じたのですが、キューブリック作品の中ではそれほど世間の評価は高くないです。しかもキューブリック自身がなぜかこの作品を自分の監督作品として認めていなかったりします。（外野からの口出しがあまりに多かったからだそうです。）

その点で理解に苦しむ作品なのですが、闘技場を脱出し、英雄と呼ばれるまでの展開は非常にスリリングで迫力のある戦闘シーンも本当に素晴らしいと思います。結局ローマ帝国の前に完全に敗れ去り奴隷制度が当面続くというシナリオも実話だけに印象に残ります。

これだけで十分満足なのですが、難を言わせてもらえばやはり無理やり話を収拾させようとした後半だと思います。元老院の太った人がいきなり善人に様変わりするのはあまりに唐突すぎるし、ローマの貴族が奴隷であるスパルタカスの奥さんを引き取るなんてことは身分制度やスパルタカスへの憎しみの観点からしてありえないでしょう。スパルタカス自体は実在した人物なのですが、この辺りの話は完全に作りなのが分かってしまいます。

それでも全体を通して完成度が高く、英雄が出現し活躍するタイプの映画の中ではクオリティはトップクラスだと思います。


お勧め度：★★★★★★★★☆☆

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