十戒

監督 セシル・Ｂ・デミル
キャスト チャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナー、アン・バクスター、エドワード・Ｇ・ロビンソン、イヴォンヌ・デ・カーロ、デブラ・パジェット、ジョン・デレク、ニナ・フォック、ヴィンセント・プライス
1956年　アメリカ
ジャンル：ドラマ、歴史

【あらすじ】
イスラエル人でありながらエジプトの王室で育てられたモーゼは素性を暴かれて追放される。やがて、彼に神の啓示が下り…。

【感想】
映画ブログの管理人でありながら、有名な十戒を今までに見たことがなかったのはお恥ずかしい話です。

タイトルからすぐにわかりますが、旧約聖書における十の戒律（モーゼの十戒）に関する話です。一生奴隷の宿命を負うはずのヘブライ人でありながら、捨て子としてエジプト人王族に拾われその事実は隠されたまま、次期王様の候補になるまで出世したモーゼは自分の出生に関する真実を知らされます。悩んだモーゼは家族や奴隷をかばったために国王から追放され、そこで神の啓示を受ける話です。
このような有名な伝記はもし仮に映画の出来が良くなかったとしても、雑学として知っていて損するような情報ではないので、知識欲を満たすという点で存在感はあると思います。

この映画の特徴といえばやはり、CGのない時代に撮影技術を駆使して作られた後半部分の映像と大量のエキストラを使うことでなし得た壮大さです。激しい戦闘シーンがあるわけではないのですが、奴隷に重労働をさせるためだけにこれだけの人数を使うのは圧巻でした。

役者についてはやはりここでもユル・ブリンナーの王様がとてもいい味をだしていました。この方は王様を演じるために存在したような役者ですが、本作のような残酷な性格でも違和感を感じさせないのはさすがです。

もう一つの特徴である映像については当時としては最高峰でも今の映画に慣れてしまうと、B級ぽく見えてしまいます。ただ1956年に製作されたという事実に価値を見出すことはできる。ちなみにあの有名な海が2つにわれるシーンは２つに分けた青色のゼラチンを熱して溶かしたところを逆戻して撮影したものを人の映像と合成したらしいです。

それから、上映時間が4時間近くあります。やはりこれは記載しておかないといけないと思いました。当然、見るときは気合をいれる必要があるでしょう。また神だの現実離れした光景が多いので、リアリティを求める人には向かないのは言うまでありません。

お薦め度：★★★★★★☆☆☆☆

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