映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

2009-05-18 12:08:47 | ★★★★★★☆☆☆☆
監督 ポール・トーマス・アンダーソン
キャスト ダニエル・デイ=ルイス、ポール・ダノ、ケヴィン・J・オコナー、キアラン・ハインズ
2007年 アメリカ
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
20世紀初頭のアメリカ―。一攫千金を夢みるダニエル・プレインヴュー(ダニエル・デイ=ルイス)は、山師として鉱山の採掘を行っていた。野心家の彼は、交渉の場にいつも相手の警戒心を解くために、幼い息子H・W(ディロン・フレイジャー)を連れていた。ある日、ある青年から故郷の広大な土地に石油が眠っていると言う情報を得た彼は、西部の小さな町リトル・ボストンへおもむく。

【感想】
ダニエル・デイ=ルイスは私の好きな俳優の一人ですが、出演映画を観るのは随分久しぶりのことでした。(やはり2002年の「ギャング・オブ・ニューヨーク」依頼の出演だったそうです。) やはりここでもあの存在感、鬼気迫る演技は圧倒的で本作にて2度目のオスカーを受賞しております。

そして監督といえば、鬼才と評されているポール・トーマス・アンダーソンです。私は鬼才だとは思いませんが、確かに毎回オリジナリティ高いものを作るのだけは間違いないと感じています。

というわけで、この二人の組み合わせだけに、本作には大きな期待を抱いたのですが、結果としては後半失速してしまったのが残念という印象です。
具体的には油田発掘中に爆発事故の発生が一つの分岐点だったと思う。

前半部分はダニエルがある情報で大量に石油が埋まっている場所を発見した際に、周辺住民を説得する様子や土地の買占め、自分の利益を最大限にするためのかけひき等が非常にスリリングで見ごたえがあった。

ただ以降、宗教的な雰囲気が強くなってしまった。特にダニエルの犯した罪を教会が半ば脅迫まがいのやり方で多くの人がいる前で何度も大声で懺悔させる様子は演出的に過剰ではないのかと思わざる得ない。しかもラストで全く同じことをさせて仕返しすることになるとは・・・・。個人的には石油にかける男の野心や血生臭さを前面に押し出すことを最後まで徹底して欲しかったです。

実は息子にはある秘密があってラストに息子本人の前でばらしてしまうのですが、この事実自体とってつけた感が強い。「そこまで責めるのであれば、なぜ爆発事故の際に、あそこまで必死に助けようとしたのか?」という点において少なからず矛盾を感じてしまった。耳が聞こえなくなっただけでそこまで激変するとは思えなかったが、月日の間がカットされているので判断できません。全体的に説明不足。

平凡ではありませんが、不満な点も多かったです。正直、やや期待外れという気持ちが強い。

お薦め度:★★★★★★☆☆☆☆

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド [DVD]

ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント

このアイテムの詳細を見る


最新の画像もっと見る