続・夕陽のガンマン／地獄の決斗

監督 セルジオ・レオーネ
キャスト クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、イーライ・ウォラック、ルイジ・ピスティッリ、アルド・サンブレル、ベニート・ステファネッリ
1966年　イタリア、スペイン
ジャンル：西部劇

【あらすじ】
南北戦争の混乱の中、賞金稼ぎのブロンディーは賞金がかかった悪党と手を組んで荒稼ぎをしていた。そんな折、巷で話題になっていた20万ドルを盗み隠した男の死に際に出会う。たった一人隠し場所を訊いたブロンディー。だが彼の周りには軍隊、賞金稼ぎ、賞金首の男……それぞれの男たちの欲望が、友情と裏切りの狭間で死闘を繰り広げるのだった。果たして20万ドルは本当にあるのか?最期に手にするのはいったい誰なのか……?

【感想】
クリント・イーストウッドといえば、今でこそあまり西部劇のイメージはありませんが、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で過去にタイムトリップしたマーティが自分のことを「クリント・イーストウッド」と名乗ったりしたように以前には代名詞的な存在でした。西部劇への出演作は多数ありますが、本作はその中でも代表する作品だと思います。

本作ならではの特徴は時間を贅沢に使ってじっくりと見せる演出が挙げられます。上映時間は３時間近いですが、シナリオを考えると編集しだいでかなり短くできたはずです。しかしあえてそれをせずに、個々のシーンにたっぷり時間を費やす演出は逆に味わい深いものがありました。一歩間違えれば非難の嵐になりかねない非常にリスキーな手法なだけに、巨匠セルジオ・レオーネの力量を感じる所です。

個々のシーンに関しては、ラストの３人での決闘がしびれます。ここでも3人の顔のアップが長時間流れるので独特な雰囲気を出しています。これは是非一度は見ていただきたいですね。

最後に忘れてはならないのがエンニオ・モリコーネの音楽。自身の代表作として評価されていますので、こちらも映画を盛り上げました。

全体的に見所の多い映画です。

話は変わりますが、途中で「悪玉（The Bad）」と「善玉(The Good)」という字幕による説明が入るのですが、「The Good」のやっていることはどう見ても善人ではないのが笑えます。この辺りのレトロな雰囲気も最近の映画に慣れてしまうと楽しいものがあります。

「西部劇ファンならぜひ」と言いたい所ですが、言われなくてもコアな西部劇ファンであれば間違いなく見ていることでしょう。

お薦め度：★★★★★★★★☆☆

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