映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

フィクサー

2009-08-23 09:23:41 | ★★★★★★☆☆☆☆
監督 トニー・ギルロイ
キャスト ジョージ・クルーニー、トム・ウィルキンソン、ティルダ・スウィントン、シドニー・ポラック、マイケル・オキーフ、デニス・オヘア、ケン・ハワード
2007年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、サスペンス、ミステリー

【あらすじ】
全米を騒然とさせた3000億円にのぼる薬害訴訟。被告の巨大農薬会社有利のうちに訴訟が解決されようとしていた正にそのとき、農薬会社の弁護を担当するNY最大の法律事務所の弁護士が、全てを覆す”秘密”を握ってしまう。彼は良心の呵責に苛まれて、事実の暴露を決意。この動きを察知した事務所は、「フィクサー」=マイケル・クレイトンに”もみ消し”を依頼する。いつものように活動を開始したマイケルは、数日後に暴露を目論んだ弁護士の死亡を知る。その不審な死の真相を追究していくうち、次第に彼は企業の隠蔽工作にとどまらぬ、予想をはるかに超えた巨大な陰謀に自らが巻き込まれていくことに気づく・・・・・。

【感想】
アカデミー賞主要7部門にノミネート(受賞は助演女優賞のみ)された同年の話題作の一つでしたが、期待の高さが先行してしまった部分が強かったために、物足りないという類の印象が多いようです。

タイトルになっているフィクサーとは”もみ消し屋”と呼ばれる法律事務所での不祥事の尻拭いのような職業のことを指します。その「フィクサー」をジョージ・クルーニーが演じているのですが、想像していた内容と違いがありました。
”もみ消し屋”であるにもかかわらず、大企業が不祥事をもみ消そうとするのに立ち向かうからです。言ってしまえば完全な正義です。私は「インサイダー」とか「エリン・ブロコビッチ」を思い出しました。(フィクションですけど)

物語は自分が乗っていた車が爆破されるシーンからスタートします。なぜそのような事態になったのかをその発端となる4日前にさかのぼって進行する形となっています。この点では「セルピコ」やら「12モンキーズ」と同じ構成になっています。そのため本作ならではの目新しい演出ではありません。個人的には凝ったことをしないで通常の時間軸で進めた方が驚きはあったのではないかと思っています。

そんなわけであちこちの映画の影響を受けているのではないかと思います。これはマイナス要因。ただしラストの急展開については引き付けられるものがありました。前半の展開がゆったりしていたのとは対象的です。
それから車を降りて馬の所に向かった理由は解説を読まないとわからなかったです。

ジョージ・クルーニーについてはいつものゴージャスな印象を完全に封印し、ビジネスの一線から退いた冴えない中年役を演じています。うまいとは思いましたが、いつものイメージが強いのでこのような「枯れた」役には少し違和感がありました。

佳作レベル。

お薦め度:★★★★★★☆☆☆☆

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