ウツウツ記

毎日の生活で感じたことを書いています。

つながること。

2013-03-29 17:56:35 | 日常
三谷幸喜さんの飼い犬「とび」が亡くなった後日談が
エッセイに載っていました。
3週にわたった「とび」の最期の記録は
ちょうど我が家のわんこの介護とも重なり
深く胸に残っています。
その後、うちのわんこも亡くなり、
勝手に三谷さんと自分を重ね、どうしていらっしゃるのかな?と
ふと思ったりしていました。

今日のエッセイでは、ある女優さんに言われた言葉が書かれていました。
大変な闘病生活や介護という時期を迎えるけれど
それによって、より深くわんことつながりあえる、という言葉。
思わず、胸の奥がキュンとなりました。
本当にその通り。
我が家の2年間の介護生活も大変でした。
多分、どこにゴールがあるのか、何がゴールなのかがさっぱりわからない、
という事が、不安ややるせなさ感を生むのでしょう。
優しくできない私もいたし、
酷く縛られているような苦しさも感じました。
それでも、家族三人で都合をつけあい、工夫しあい
何とか頑張ってきました。
文句を言いながら、それでも上手いタイミングでお互いを労わってきました。
私が草臥れてわんこに辛く当たりそうになったら
絶妙のタイミングで息子が現れ
「お母さんに怒られちゃったか?困ったなぁ。」
と言いながら、30分ほど抱っこしてわんこをなだめてくれたり。
誰もが文句を言いたくなる気持ちがわかっているから、
責めたりせずにただ手を貸す。
そんなことが三人お互いに自然と出来て、
私は本当に嬉しかった。
困ったわんこを通して、かけがえのないものを
私たちは手に入れていたのかもしれません。
日々ゆっくりと老いてゆくわんこは、
しっかりと私たちとつながって、本当にたくさんのことを教えてくれたことに
今さらながら、気づきます。

溢れるとびの思い出を感じている三谷さん。
私も同じ。
大きな音を出した時に、「あ、わんこが起きてしまう」と慌てたり、
寝ている間に夕飯の用意をしよう、と台所へ行って
「あ、もういつでも都合のいい時に用意できるんだった」と気づいたり。
まだまだ、体が覚えた記憶は抜けないようです。

でも、みんなが心配してくれたペットロスは大丈夫みたい。
多分、最期に時間をかけて十分につながれたからでしょう。
つながることができたら、別れは怖いものではないのかしら。
まだまだその答えには早すぎるけれど、
ふとそんなことを感じたエッセイでした。
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