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Appleが中国にiCloud用データセンターを開設へ ユーザーのプライバシーは守られる?

2017-07-14 15:14:13 | 日記
Appleが中国にiCloud用データセンターを開設へ ユーザーのプライバシーは守られる? という記事を見つけました。

 米Appleが中国政府と連携し、中国本土にデータセンターを開設することが明らかとなった。この発表を受け、中国国内においてiPhoneやiPad、Macから送信された個人データを保存する「iCloud」アカウントのセキュリティに対する懸念が広がっている。

 7月12日の発表によると、このデータセンターは中国貴州省に設置され、中国政府の保有企業であるGuizhou on the Cloud Big Dataが運営を担う。Appleはこの企業と提携し、中国で新たに施行された法律への対応を図りたい考えだ。この法律は、クラウドストレージの提供業者に対し、中国本土で収集した顧客データを中国国内に設置したサーバに保存するよう義務付けている。

 貴州省のデータセンターには、中国本土のAppleユーザーがiCloudアカウントにアップロードした写真や動画、文書など、各種の個人情報が保存されることになる。対象となるユーザーが国外滞在中にアップロードしたデータも、保存の対象となる。中国国外のユーザーがiCloudアカウントに保存したデータやバックアップは引き続き米国のデータセンターに保存され、いずれはデンマークのデータセンターにも保存されることになっている。
 既にAmazonやMicrosoft、IBMなどの大手ITも中国政府と良好な関係を築くべく、中国本土でデータセンターを運営するための同様の契約を締結している。

 だがAppleの黙従はある意味印象的だ。同社のティム・クックCEOはかねてより、ユーザーのプライバシーの保護を会社の基本理念に掲げているからだ。Appleは2016年には、銃乱射事件の容疑者が使っていたiPhoneのロック解除への協力をめぐり、裁判所命令を拒否。政府と真っ向から対立し、注目を集めた。

 それでもAppleには中国政府の規則に従う、強い経済的動機がある。何しろ今や中国は北米と欧州に次いで世界で3番目に大きい市場であり、あらゆる兆候が、今後中国がさらに大きな利益を生み出すプロフィットセンターとなることを示唆している。中国は現在、Appleの売上高の約20%を占めている。

 中国政府の保有企業と提携するからといって、ユーザーのプライバシーが損なわれることはない——。Appleは中国のユーザーにそう訴えている。「皆さんもご存知のように、当社はユーザーのプライバシーとセキュリティを保護するための強固な体制を築いており、当社のいかなるシステムにもバックドアを仕掛けられる隙はない」とAppleは声明で述べている。

 さらにAppleは、ユーザーが日常的にiCloudアカウントに保存しているデータを保護するためのセキュリティキーは引き続きAppleが管理するとも述べている。

 だが専門家は、このデータセンターの開設によって、中国政府は法的請求やその他の手段を用いてユーザー情報を引き出しやすくなる、との見方を示す。

 中国当局が裁判所を通じ、狙いをつけたiCloudアカウントへのアクセスを命じてきた場合、Appleが抵抗するのは今後さらに難しくなるだろう——。米国のデジタル著作権保護団体である電子フロンティア財団(EFF、Electronic Frontier Foundation)のプライバシー専門の上級弁護士ネイト・カルドーゾ氏はそう指摘する。現行の手順では、中国政府はこうした要求を米国の裁判所に通す必要があり、難しい交渉が必要だ。

 カルドーゾ氏は中国本土のAppleユーザーに対し、自分の情報を当局の詮索から守るためにiPhoneなどのデバイスでiCloud機能をオフにするよう奨励している。

 デバイス本体に保存されたデータは、ユーザー本人しか知らないパスワードを使ってロックしている限り、今後も安全だ。政府がデバイスを押収したとしても、Appleはロックを解除するキーを持たない。ただしiCloudに関しては、Appleがキーを持つ。「iCloudキーチェーン」で同期しているパスワードとクレジットカード情報は例外だ。

 データセキュリティ企業Veraのアジェイ・アロラCEOはさらに、Appleが中国政府の保有企業と提携することによって、今後当局がiCloudアカウントを秘密裡に調べる可能性が高まるとの懸念を示す。

 「Appleはキツネに鶏小屋の番をさせようとしているようなものだ」とアロラ氏は語る。

 他の国のデータに影響が出なければ いいのですが