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Microsoft調査資料に見る、CPUオーバークロックのクラッシュ率

2012-07-22 15:26:17 | 日記
Microsoft調査資料に見る、CPUオーバークロックのクラッシュ率 と言う記事を見つけました

 ホビイストと呼ばれる自作PCユーザーたちは、長年、PC全体にダメージを与えることなくプロセッサを定格以上のCPUサイクルで動かし、可能な限り高い処理能力を実現してきた。米AMDなどは、オーバークロックの腕前を競う大会を開催しており、2009年の大会ではあるチームが7GHzを記録している。

 米Intelもこの流れに同調して、動作クロックの制限を外し、オーバークロッカーが限界に挑戦できるプロセッサ(型番に「K」が付く製品)をリリースしている。例えば、Core i7-2600Kはデフォルトでは3.4GHzだが、適切に調整すれば容易に4GHz以上になる。

訳注:CPUの動作クロックは、ベースクロックとそのベースクロックに対する倍率で決まる。2.93GHz駆動のCPUであれば、ベースクロックが133MHz、倍率は22倍ということになる。そして、現在のCPUの多くには「倍率の上限」が設定されている。ここで取り上げる「Kモデル」は、倍率を変更できるCPUである(参考:ミスター“K”はオーバークロッカー!──「Core i7-875K」「Core i5-655K」でインテルの遊び心を知る)。

 さて、米Microsoftはそんな並み居るオーバークロッカーの士気をくじく存在になるのだろうか? 2011年4月に発行され、最近になって注目を集めているMicrosoftの資料によると、Windowsはオーバークロックを設定した自作PCには向いていないようだ。

 このMicrosoftの資料では、TACT(累積CPU時間、またはアップタイムとも)が長くなればなるほど、CPUの障害による最初のクラッシュを起こしやすくなることが報告されている。また、一度クラッシュすると、CPUの障害のためにクラッシュする確率が高くなるという。

 例えば、PCを5日間連続で実行した場合、クラッシュする確率は330台に1台だが、連続稼働時間が30日間になると190台に1台の割合でクラッシュする。また、一度クラッシュすると、再びそのPCがクラッシュする確率は100倍になる。

 ホワイトボックスPC(ショップブランドPC)や自作PCを使っている場合、この確率はさらに高くなる。Microsoftの調査では、メーカーPCの場合、30日間の連続使用後にクラッシュする確率は120台に1台だが、ホワイトボックスPCの場合は93台に1台だった。

 当然予想できることだが、CPUをオーバークロックした場合もクラッシュする確率が劇的に高くなる。これは、オーバークロッカーにとっては仕方がないことで、オーバークロックに伴うリスクとして受け入れている。米Microsoft ResearchはIntelとAMDの両方のチップをテストしているが、メーカー名ではなく「ベンダーA」と「ベンダーB」と表記し、どの結果がどちらに対するものかを明示していない

 メーカー名を明示しないというMicrosoftの判断は恐らく妥当だ。そうでなければ、ベンダーBはこの結果を使って競合相手を吊し上げていたかもしれない。

 オーバークロックありで5日間の連続使用後にチップに障害が発生する確率は、ベンダーAのチップではオーバークロックなしの場合の19倍になるが、ベンダーBは4.5倍だ。オーバークロックなしで5日間使用した場合、CPU関連の障害が発生する確率はベンダーAが21台に1台であるのに対し、ベンダーBは86台に1台だった。

 従ってベンダーAは、オーバークロックなしでもベンダーBに比べて4倍障害発生率が高い。オーバークロックありの場合のクラッシュ発生率はほぼ互角で、ベンダーAは400台に1台の割合、ベンダーBは390台に1台だった。

 この調査報告書では細かいところまで検討されているが、老舗のシステムビルダーなら知っている幾つかのポイントが抜けている。まず、自作ユーザーは、全てのパーツに互換性があるわけではないことを知っている。どのマザーボードメーカーも、マザーボードごとに承認したメモリの一覧を公開しているのはそのためだ。米Dellや台湾Acerなどシステムビルダーはこの問題に対応しており、相性が最も良いパーツを把握している。

 このベンダーA・Bは何処なのか知りたい物ですね