畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

円空仏の「宇賀神」とは?

2015-09-15 08:03:26 | 円空


円空仏を制作するようになって「宇賀神」の存在を知りました。
造形が独特でフォルムに特徴があり、興味をそそられ小生も2体それぞれ異なる宇賀神を制作いたしました。

制作するだけではつまらない。「宇賀神」について知らないことがいっぱいありました。

「宇賀神」とは頭部分が人間で、姿は蛇です。頭部は翁な女性もあります。
そういえばグループで奈良県のアジサイで有名な三室戸寺にまいりました折、「宇賀神」を見て殆どの方は気持ち悪いと
申されていましたが極めて縁起の良い神であり小生は撮影してまいりました。
お寺で宇賀神があるのはめったにないのです。どうして三室戸寺にあるのか理由は存じませんが。

「宇賀神」は財運・金運の神であり、福の神でもあります。
鎌倉には宇賀福神社もあります。

民俗学者である吉野裕子さんによれば、神社に掛けてある注連縄(しめなわ)は2匹のへびが絡み合っている形で蛇の交尾を
象る縄であるとされ、著名なところでは出雲大社にも龍蛇神があります。

蛇は古来より畏敬の対象でもありながら物凄い嫌悪にもなっています。
しかし縁起の良い鏡餅は蛇のとぐろを巻いた形、丸餅は蛇の卵の形になっているんですね。

縄文時代から蛇のモチーフの土器や土偶などから蛇信仰を知ることができます。
干支にも「蛇」はちゃんと入っています。

蛇を見て嫌悪される方もあれば、縁起が良いと思われる方もあることでしょう。

因みに蛇信仰は比叡山延暦寺の教学にも採りいれられています。

写真の片方は円空作です。
円空さんはどんな動機や気持ちで制作されたのでしょうか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿