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御坊市議選 後半戦突入、票取り合戦一層激化 〈2023年1月19日〉

2023年01月19日 08時30分00秒 | 記事



有権者とスキンシップを図ったり(上)、街頭演説で支援を訴え(下)


 定数14に対して現職10人、新人5人の計15人が立候補している御坊市議選の選挙運動は、早くも後半戦に入った。無投票ムードから一転した短期決戦に加えてコロナ禍での選挙戦となり、票読みが難しいとされる中、現職は上位、中位、下位の3グループに分かれるが、総体的に優勢を保っている一方、新人は立候補表明が遅かった陣営が多いため、懸命の追い上げを図っている。下馬評はさまざまあるため、最後まで予断を許さない。

 15日の告示以降、日を追うごとに選挙戦は熱を浴びており、街宣車で候補者名を連呼するウグイス嬢の声にも力が入る。候補者本人が街宣車に乗って支援を訴えたり、街宣車とは別行動で地元や人通りの多い場所を歩いたり、街頭演説で有権者にアピール。無投票ムードが漂い、出遅れた陣営が多いだけに一人でも多くの有権者に支持を訴えようと躍起になっている。
 現職は上位、中位、下位の3グループに分かれ、新人は健闘組と劣勢組に分かれるか。今のところ、現職と新人あわせて7人程度が安全圏入りし、うち56人が1000票台をめざして上位争いを展開している模様。その後を追う現職、新人のあわせて4人程度は当落ラインから安全圏入りをめざし、票の上積みを図っている。残りの現職、新人あわせて4人程度は当落ラインをめぐりしのぎを削っているとみられるが、苦戦を強いられている陣営もあり、票の掘り起こしに懸命だ。
 地区別(一部現住所と異なる)では、現職6人と新人2人が地盤とする旧御坊町は、前回まで7期連続で落選者が出ている最激戦地区だが、今回でこの流れを止められるか。湯川、藤田、野口、塩屋地区は現職4人、新人3人が立候補。地元票を固めて他地域で支持拡大を図っているが、現職が不在になる塩屋、名田両地区、現職が引退した野口地区は草刈り場となっており、票が読みづらい。
 安定した戦いを見せている陣営や前評判の高い陣営からは「評判が良い、大丈夫と言われるのが一番こわい」と、票の上滑りや他陣営からの切り崩しを警戒。逆に当落ライン上で攻防を繰り広げていると見られる陣営は「感触は悪くないが、票に結びつくか分からない」「厳しい。1票でも多く投票してもらえるよう最後まで頑張るしかない」と危機感を持っている。
 選挙戦は、きょう19日を含め残り3日間。現職の引退票などで宙に浮いた約4000票をめぐる攻防、他陣営の切り崩し、浮動票の掘り起こしなど、し烈な票取り合戦は一層激化しそう。8年前の当選ラインは800票前後だったが、前回は上位グループと下位グループの差が開き、最下位当選者は619票。今回も上位の得票によっては当選ラインが600票前後か、それより下がる可能性も考えられる。


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