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日高川町が高台避難へ三百瀬の町道改修 〈2017年4月28日〉

2017年04月28日 08時30分00秒 | 記事

三百瀬の集落から高台(手前)に通じる避難道路

平成23年災害で日高川が氾らんし集落(写真左上)に
通じる三百瀬橋が水没


 日高川町が、平成23年の台風12号災害で田畑や民家など地域の3分の1が水没する被害を受けた三百瀬地内で、住民が迅速に高台に避難できるように改修を進めていた町道が完成した。同地内を東西に走る県道から、集落南側の高台にある三百瀬広場を結ぶ町道で、拡幅や一部新設で約400メートルを2車線道路に改修。避難所となる広場まで自動車などでも住民がスムーズに避難できる環境を整えた。総事業費は約1億2000万円。

 避難路として整備したのは町道三百瀬広場西回り線。同道路は、集落南側の高台にある三百瀬広場と、地内を東西に走る県道船津和佐線の三百瀬小学校西付近を連結する道路。今回の改修で県道への合流地点を既存の場所から約300メートル西側の三百瀬公民館前付近に移動。同地点から広場西側に通じる約400メートルを幅員約7メートル、勾配も緩やかな二車線道路に整備した。このうち約260メートルで既存の道路を拡幅、約140メートルで道路を新設した。
 三百瀬地内では、平成23年の台風12号災害発生時、日高川対岸の県道御坊美山線を結ぶ「三百瀬橋」と「千鳥橋」が冠水。集落側の県道船津和佐線も下流が通行不能となり、上流の藤野川を経由して林道で山野に抜けるルートだけが残ったが、地域全体がほぼ孤立状態に陥った。地区内でも日高川流域の田畑や家屋7棟など地域全体の3分の1を占める部分が日高川の氾らんで水没。同災害では、集落南側の高台にある三百瀬広場方面に避難する住民もいたが、広場に通じる複数の道路はいずれも幅員が狭い上に勾配もきつく、避難するには危険な環境だった。
 町では、同災害をきっかけに、地元の要望を受けて集落から高台に迅速に避難できる避難路を確保しようと町道を改修。完成した町道は幅員約7メートルの二車線道路で、緊急車両の通行なども容易になった。


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二階派パーティーに5000人参集 〈2017年4月27日〉

2017年04月27日 08時30分00秒 | 記事

派閥メンバーと共に声援に応える二階会長(中央) 


 自民党の二階俊博幹事長(78)=御坊市島、当選11回=が会長を務める志帥会(二階派)の政治資金パーティー「強くしなやかな日本の『まち・ひと・しごと・ものがたり』」は25日、東京都千代田区のホテルニューオータニで開いた。幹事長就任後初の派閥パーティーで、安倍晋三総理や大島理森衆議院議長をはじめ政財界、支持者ら5000人以上が参集し、政権与党の要として安倍内閣を支える二階幹事長の存在感の大きさ、勢いを見せつけた。県内、日高地方からも仁坂吉伸知事や新風会メンバーが駆けつけ、二階幹事長や派閥メンバーと歓談した。

 二階幹事長は「遠近を問わず全国各地から駆けつけ、こうして温かい声援を送っていただき、身の引き締まる思いです。民主主義の中で政権与党が批判を受けることもあるが、ありすぎてはいけない。皆さんの真心に応えるため気を引き締め、自らを律し、今何をなさなければいけないか、何をしてはいけないかをしっかり考え、誠実に政治に取り組むことが大事。皆さんの期待を裏切ることなく、懸命に努力することをお誓いする」と決意を新たにした。
 緊迫する北朝鮮問題を念頭に「今日は天気が良かったが、上から何も降ってこなくて良かった。昨日から何か連絡が入ってくるのではと心配していたが、この時間になっても何もないということは今日はもうないということ。だからといって安心はできない。お互いが平和で家族や友人、同僚みんなが幸せで元気に暮らせる社会をつくることが我々に課せられた大きな責任だ」と気を引き締めた。中国と北朝鮮問題を話し合い、日中の連携強化を図るため5月14日、15日に安倍総理の親書を携えて北京を訪れることも明らかにした。
 前会長で最高顧問の伊吹文明元衆議院議長は「解散総選挙はいつあるか分からないが、その時は皆さんの力強いご支援をお願いします」とあいさつ。来賓の大島議長は「二階先生とは同期で、政治は実をあげることが大事と教えていただいた」、派閥領袖を代表して山東派会長の山東昭子元参議院副議長は「二階先生の持ち味は義理と人情と先見性。素晴らしい日本をつくるリーダーとしてますますご活躍いただきたい」、茂木敏充党政調会長は「二階幹事長を中心に安倍政権の屋台骨を支えている。政治は国民のためにある。これを実践しているのが志帥会だ」と述べた。中国など各国大使も登壇し、乾杯のあと、和やかに歓談した。


「志帥会あっての安倍内閣」
総理が駆けつけ、幹事長を激励

 

激励に駆けつけた安倍総理

 安倍総理も忙しい公務の合間を縫って会場を訪れて登壇。「二階幹事長には政権の屋台骨として活躍いただいている。志帥会あっての安倍内閣と言っても過言ではない。日本を良くするために全力で頑張る。そのためには志帥会が発展することが大事」と、二階幹事長を激励した。
 政権運営では「アベノミクスの効果をさらに高めることが我々の責務。いざ国政選挙となれば皆様のご支援をお願いします」と述べたほか、北朝鮮問題には「日本、アメリカ、中国、韓国、ロシアが力を合わせて北朝鮮に対して圧力をかけながら解決したい」、ロシアとの関係には「プーチン大統領と膝詰めで話し合い、平和条約交渉を少しでも前進させたい」と語った。「私はテレビで見るよりも若いと言われる。元気いっぱいです」と話し、会場の笑いを誘う場面もあった。


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国保日高総合病院「形成外科」5月9日から開設 〈2017年4月26日〉

2017年04月26日 08時30分00秒 | 記事

新たに形成外科を開設する日高総合病院


 御坊市外5ヶ町病院経営事務組合が経営する国保日高総合病院(曽和正憲院長)が、5月9日から新たに形成外科を開設する。生まれつきや事故、手術、加齢などで生じた異常や変形に対して機能的、形態的により美しくする外科学で、当面は週1回外来診療と簡単な手術を行う。同病院は「日高地方の中核病院として地域医療のさらなる充実に努めたい」としている。県下で形成外科を標榜している病院は少なく、紀中地域の病院では初めて。

 昨年7月に形成外科を開設した県立医科大学附属病院のホームページによると「生まれつきや事故、手術、加齢などで生じた異常や変形に対して機能的、形態的により美しくする外科学。すなわち頭から手足の先(爪)まで、あらゆる身体に生じた外表の変形に対し、さまざまな手技を用いて患者さんの『心』や『性格』を変える科」と紹介。代表的な疾患として顔面骨折や手足の外傷・切断指、熱傷、外傷後・手術後のきずあと、皮膚のできもの、ケロイド、顔面や手足の奇形、乳房再建などを挙げている。
 県立医大との協議でゴールデンウイーク明けの5月9日から日高病院で形成外科を開設することが決まった。久米川真治・形成外科医師が毎週火曜日、日高病院を訪れ、午前9時から午前11時まで外来診療(受け付けは午前8時15分から)を行い、正午から1時間程度、簡単な手術を行う。対応できない場合は県立医大に紹介する。場所は診察管理棟1階の皮膚科を借りて診療に当たる。
 現在、日高病院には内科や外科、小児科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、泌尿器科、放射線科、精神科、整形外科、脳神経外科、麻酔科、循環器内科、歯科口腔外科がある。このほか、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟も開設するなど日高地方の中核病院として機能強化に努めており、今回の形成外科の開設で地域医療のさらなる充実が期待される。


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日高川町長選 久留米啓史氏(新人)後援会決起集会 〈2017年4月25日〉

2017年04月25日 08時30分00秒 | 記事

三村後援会長や久美子夫人とともに頑張ろうコールに
答える久留米氏(写真右)


 5月16日告示、21日投開票の日高川町長選挙(5月28日任期満了)に出馬表明している新人で元町公室長の久留米啓史氏(60)=江川・無所属・農業=後援会は23日、小熊地内の本部事務所で決起集会を行い、確勝を期して約800人が気勢を上げた。久留米氏は「住民の皆さんを一番に心に置きながら、皆さんと協力して豊かな日高川町を創り上げたい」と出馬への決意を述べた。告示が3週間後に迫ったが久留米氏以外に出馬を表明している予定者はなく、無投票当選の公算が大きくなっている。

 小熊地内の県道御坊美山線沿い(有)岡クレーン前に開設していた本部事務所で午前10時から行い、保守系の町議会議員10人全員が駆けつけたほか、周辺市町の議会議員などの来賓はじめ約800人(主催者発表)の支援者が集まった。
 三村康雄後援会長が「公室長や総務課長の経験を生かし、市木町長の後を引き継いでより良い日高川町を創りたいという熱い思いを持っている。しかし、一人では何もできません。皆様の力が必要です。どうか久留米氏に皆さんの大きな力を貸して頂き、町長選を勝ち抜きたい」と述べた。
 市木久雄町長は「ともに仕事をさせて頂いたが、まじめで何事にも積極的で助けて頂いた。久留米さんであれば安心して町政を任せられる。無風状態だが、選挙はいつ風が起こるか分からない。告示日まで支援の輪を広げ、16日には笑顔でバンザイができることを願いたい」と支援を呼びかけ、木村雅人・仁坂知事後援会事務局長、二階俊博自民党幹事長秘書の俊樹氏、冨安民浩、中村裕一両県議、龍田安廣町議会議長らもあいさつした。 
 久留米氏は「市木町長に背中を押して頂き、微力だが立候補を決心した。住民の皆さんを第一に考えた町政をさらに進め、ともに力を合わせて豊かな日高川町を創り上げたい」と述べ、スローガンに掲げる「みんなで創ろう豊かな町を!」への思いを語った。「農林業を中心に発展してきた町。産業振興に力を入れ、若い人が町に住んで頂く施策を積極的に取り組む。そのための就労対策にも取り組む」と、産業振興や若者定住施策による人口維持を図るとし、「暮らしやすい人に優しい行政を進めたい」と子育てや高齢者支援、災害に強い町づくり、健全な財政運営を図る行財政改革の5つの政策目標を説明。「私一人では何もできないが、皆様と協力すれば必ず豊かな日高川町を創り上げていくことができる。今後とも皆様の支援を頂きたい」と述べ、井原士朗・後援会美山支部長の頑張ろうコールで気勢を上げた。
 同陣営では、11日からミニ集会をスタートさせており、今後も5月5日までに川辺地区全域で15カ所、中津地区は旧小学校単位の5カ所、美山地区でも3カ所の合計23カ所で開き、久留米氏本人が政策目標を訴えながら支持拡大に務める。
 本部事務所は、小熊2522の2(電話24・1085)。


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御坊市協働支援事業 「舞妃蓮」「大賀蓮」「花しょうぶ」の3事業採択 〈2017年4月23日〉

2017年04月24日 08時30分00秒 | 記事

舞妃蓮をPRするパンフなど作成

大賀ハスが咲く「五反田・蓮池」

6月開園の「とび山花しょうぶ園」


 御坊市は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、市民のアイデアやパワー、NPOやボランティア団体が持つ先駆性や専門性をまちづくりに生かそうと、平成28年度に「協働支援事業~オール御坊のまちづくり」を創設。初年度は「地域資源の発掘・発信」をテーマに公募し「舞妃蓮」「大賀蓮」「花しょうぶ」の3事業を採択し、それぞれの団体に補助金20万円を交付し、提案事業を実施した。5月から6月にかけて関連イベントも行い「花のまち」を市内外に情報発信する。29年度は別のテーマを決め、8月ごろから提案団体を公募する。

 初年度は塩屋町の「舞妃蓮保存会」(阪本尚生会長)、藤田町の「北吉田蓮保存会」(佐竹成公会長)、野口の「とび山花しょうぶ園」(浅井了二園長)の3団体を採択し、それぞれ提案事業に取り組んだ。
 舞妃蓮保存会はハス博士として知られる元日高高校教諭の故・阪本祐二氏=御坊市=がつくった「御坊生まれの舞妃蓮」を普及啓発しようと、平成20年に北塩屋中山団地近くの休耕田にハス池を整備し、毎年撮影会、フォトコンテストを開催。アメリカ・テキサス州オースティン市や愛知県愛西市に分根するなどの活動も続けている。
 協働事業は「御坊生まれの舞妃蓮広報戦略」をテーマに舞妃蓮の生い立ちや皇室との関わりなどをまとめたリーフレット2種類あわせて6000部(一部英語版も作成)、阪本氏の功績などをまとめたパンフレット500部を作成した。リーフレットはJR駅や高速道路サービスエリア、観光施設、6月中旬に開く撮影会などで配布。パンフレットは図書館や公民館など文化施設に配布し、観光名所として誘客促進に努める。
 北吉田蓮保存会は吉田八幡神社近くの休耕田に日本庭園風の「舞妃蓮の郷蓮公園」を整備し、昨年6月にオープン。近くには大賀ハスを植えた「五反田・蓮池」も整備し、蓮を通じての情操教育やまちおこしに努めている。
 協働事業は「御坊市を蓮の街に」をテーマに池で採取した大賀蓮の種子とプラスチック製の鉢60セットを市民に配布し、軒先に飾ってもらうことで市内各所で蓮の花を見られるようにし、花のまちをPRする。週明けの24日から先着順に希望者を募集し、5月7日に同蓮公園で配布するとともに育て方を説明する。問い合わせ、申し込みは佐竹会長(携帯電話090・8793・9402)へ。
 とび山花しょうぶ園は平成24年に設立。休耕田の活用、穏やかに癒される生き生きとした地域づくりにつなげようと、野口地内の休耕田を活用して花しょうぶ園を整備。約45品種あり、5月下旬から7月下旬まで楽しめる。
 協働事業は「とび山花しょうぶ園発信事業」をテーマにボランティアを募集し、10人が草刈りや肥料やりなど作業を手伝った。ボランティアには認知症患者らも参加し「今後も手伝いたい」と喜んでいたという。6月1日からオープンし、18日午前9時から「花しょうぶ祭り」を開き、以前から育てている苗や珍しい苗の販売、植栽指導などを行い、開花シーズンが同じ蓮と連携して「花のまち」をアピールする。


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印南町がドローン2機を管内自治体初導入 〈2017年4月22日〉

2017年04月22日 08時30分00秒 | 記事

職員からドローンの説明を聞く日裏町長(右)


 印南町は災害発生時の際、正確な状況把握などに活用するため小型無人飛行機「ドローン」2機を購入した。日高地方の自治体でドローンを導入するのは同町が初めてで、購入費は2機で約76万円。
 近い将来高い確率で起こるとされる南海トラフ巨大地震や局地的豪雨、突風など災害による道路崩壊や土砂崩れ、家屋の被害状況の把握など災害対策を目的に購入。危険な災害現場に職員を派遣しなくても状況をリアルタイムで把握できることから導入する自治体が増えている。
 購入したドローンは飛行時間27分で時速は108キロ、5・2K動画撮影が可能な最新モデルのInspire2(購入費約47万円)と高品質でハイエンドな映像や写真撮影が可能なPhantom4Pro(同約29万円)。
 購入したドローンについて職員から説明を受けた日裏勝己町長は「災害時にいち早い状況把握など有効に活用できるよう職員研修に取り組んでいきたい」と話し、町は今後、操作訓練の職員研修を行い活用に備えることにしている。


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日高川町長選、無風も久留米陣営は引き締め 〈2017年4月21日〉

2017年04月21日 08時30分00秒 | 記事

久留米氏後援会事務所


 日高川町長選挙(5月16日告示、21日投開票)は、告示まで1カ月を切り、週明けの25日には立候補予定者説明会が行われるが、依然として出馬表明しているのは新人の農業、久留米啓史氏(60)=江川・無所属・前町公室長=だけの無風状態が続いている。無投票が濃厚となる中、同陣営では町内23カ所でミニ集会を開くとともに23日には後援会事務所開きを行い、選挙戦を想定した気を引き締めながらの前哨戦を展開している。

 平成17年5月1日に誕生した日高川町。5月28日に任期満了を迎える町長選挙は、新町誕生後まもなく初めての町長選が行われ、旧川辺町と旧中津村の前職首長同士の戦いで笹朝一氏が約2800票の大差で初当選した。笹氏が1期で勇退した平成21年は、新人同士の一騎打ちで元観光協会長の玉置俊久氏が約1000票差で当選。3度目となった4年前の選挙戦は現職と、新人で元町公室長の市木久雄氏の戦いとなり、市木氏が4233票を獲得し、4年前とは逆に現職に1000票近い大差をつけるなど過去3度ともに激しい選挙戦で町長が1期で交代する町政運営が続いている。
 過去3回とは違い、任期満了の半年前になっても新人の噂が聞かれず、現職の市木久雄町長の無投票再選もささやかれたが、体調不良を理由に再選出馬を断念。町公室長として町長の側近だった久留米氏が出馬に名乗りを挙げた。久留米氏は、市木町長の事実上の後継者としてミニ集会などでも町民を最優先した町政運営の継承を訴えている。
 同陣営では、11日の高津尾地区を皮切りに19日までに8回のミニ集会を開催。20日の和佐、松瀬など5月5日までに川辺地区全域で15カ所、中津地区は旧小学校単位の5カ所、美山地区でも3カ所に予定を増やし、久留米氏本人が政策目標を訴えながら支持拡大に務めており、23日には後援会事務所開きを行い、陣営の気運を高める。
 久留米氏の後援会では、後援会員の募集にすでに有権者の半数に迫る4000人以上が集まり、盤石の体制を固めつつあるが、三村康雄後援会長は「町民の皆さんからも無投票ではとの声を聴くが、選挙戦になると考えて活動を続けており、このまま気を緩めずに支援を呼びかけていきたい。ミニ集会に1人でも多くの人に足を運んでいただき、予定者本人と政策目標を知ってもらえるようにしたい」と話している。
 町長選挙の立候補予定者説明会は25日午後2時から役場3階会議室で開く。去る3月1日現在の選挙人名簿登録者数は8567人(川辺地区5328・中津地区1742・美山地区1497)。


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日高町の町道高家中央線改良、巨大地震対策で今秋にも着工へ 〈2017年4月20日〉

2017年04月20日 08時30分00秒 | 記事

天満井橋は架け替えへ


 日高町は、高家地内中央の南北に走る町道の改良事業で用地交渉を進め、順調なら今秋にも工事に取りかかる。同地域は南海トラフ巨大地震想定で津波浸水区域で、町内だけでなく、美浜町からの避難道路としても重要な位置にあるほか、生活道としても利用が増えており、平成27年度から新しく着手した事業。改良は地元待望で町は「31年度完成を目標に進めたい」としている。

 日高町は周辺市町と比べた地価の安さなどで、近年、民間業者の宅地分譲やアパート建設などが進み、高家地内は人口が増加している。県農協紀南農機事務所付近から日高町役場付近までの南北に通る町道高家中央線(延長780メートル)は、通行が増え、通学路にもなっており、生活道として安全で広い道が求められている。だが現状は、対向が困難で町道の中ほどにある天満井橋(延長20メートル)は幅員が2・5メートルと狭く、普通車1台が通るのがやっとの状態。
 同町道が位置する高家地内の南側は南海トラフ巨大地震で津波浸水区域と想定されている。区域外の安全地帯といえる日高町役場付近まで通じる基幹ルートとして、南北に走るのは国道42号だけしかなく、1本だけの基幹的な道路ではスムーズな避難が不安視されていた。
 これらの背景から、地元から強い要望があり、町は改良に向け検討。平成27年度で幅員5メートルにして歩道1・5メートルを取り付け、天満井橋は老朽化しているため架け替える計画にして、測量設計に着手。28年度からはネックの天満井橋の詳細設計に入り、現状、同橋付近は若干、屈折していることから町道をまっすぐに通すよう下流へ10メートルほどずらして新設するように計画したほか、用地交渉も3件を済ませた。
 改良に関係する用地は水田が多く、29年度も交渉を進め、水路の整備の必要性などもあるため、ある一定の用地が確保できれば、稲刈りが終わる今秋頃から着工したい考え。事業が完了するまでの費用は概算で5億円かかると見ている。
 町産業建設課は「南北に走る重要な基幹道路となる。改良には何より地元の皆さんの協力が欠かせない。用地交渉も順調に前向きに進んでおり、31年度完成予定で、少しでも早く改良できるようにしたい」と話している。


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稲原小学校が「子どもの読書活動優秀実践校」で文科相表彰 〈2017年4月19日〉

2017年04月19日 08時30分00秒 | 記事

稲原小では様々な読書推進活動を実践
(図書委員による読み聞かせ)


 文部科学省が読書の推進に優れた活動に取り組んでいる学校を表彰する平成29年度の「子どもの読書活動優秀実践校」に日高地方から稲原小学校(山本惠作校長、児童78人)が選ばれた。朝の読書や各学年教室に本を配置、地域ボランティアによる読み聞かせなど読書推進活動を実践、児童の月平均読書量が8冊を超えるなど読書意欲が高まったことが評価された。表彰式は23日に東京・国立オリンピック記念青少年総合センターであり、文部科学大臣表彰を受ける。

 今年度の受賞校は小学校72校、中学校30校、高校25校、特別支援学校5校、小中一貫校1校、中高一貫校1校の合わせて134校。県下では稲原小を含め3校、管内からは同校だけ。
 同校は稲原西小との統合により新生・稲原小となった平成20年度から読書推進活動の取り組みをスタート。毎週水・木・金は授業開始前に15分間「朝読書」を設定、児童会図書委員らが各学年にふさわしい本を選定し教室に配置、国語辞典を積極的に活用する時間を設けているほか、児童会図書委員や地域ボランティアによる読み聞かせなど様々な取り組みを実践。これらの取り組みにより、平成28年度(児童数79人)の貸し出し冊数は7405冊で一人平均読書量は93・7冊と町内他の3校の一人平均読書量を大きく上回った。
 23日の表彰式に出席する山本校長は「これまで取り組んできた地道な活動が評価されとてもうれしく思っています。受賞を励みにこれからも地域の皆さんの協力を頂きながら取り組みを続けていきたい」と受賞を喜んでいる。


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御坊市寺内町会館で「戯瓢踊」の衣装や道具展示、貴重な御坊人形も 〈2017年4月18日〉

2017年04月18日 08時30分00秒 | 記事

「戯瓢踊」の衣装や道具を展示

貴重な「御坊人形」が揃う


 御坊商工会議所は、情報発信拠点として昨年10月に中町2丁目商店街に開設した「御坊寺内町会館」=御坊206=のメーン展示物を、これまでの御坊祭の祭礼道具から県無形文化財指定第1号の「戯瓢踊(けほんおどり)」に一新し、きょう18日から公開する。あわせて御坊を代表する伝統工芸品「御坊人形」の貴重な品も展示。会議所は「御坊を代表する戯瓢踊、御坊人形を多くの人に見ていただきたい」と話している。

 メーン展示物は、これまで御坊祭の御坊町、下組の四つ太鼓や屋台など祭礼道具を順次展示し、人気を集めていた。今回は400年以上の歴史を持ち、昭和30年に県無形文化財第1号に指定され、昭和49年には国の選択芸能に指定された「戯瓢踊」を取り上げ、毎年御坊祭で奉納している戯瓢踊保存会(原多美男会長、会員14人)から踊りの先達「次郎ン坊」の採物「大奇瓢」や衣装をはじめ、鉦(かね)や鼓、小瓢、太鼓、昔の写真、資料などを借りて展示している。
 戯瓢踊の起源は定かではないが歌詞や節回しなどから室町時代末期に始められたと考えられ、神仏習合の名残をとどめる全国的にも珍しい踊り。「南紀徳川史」に紀州藩初代藩主徳川頼宣がこの踊りを見て激賞したとの記録がある。「けほん」とは念仏踊を踊る鉢叩き達が瓢箪を叩きながらはやす言葉「きょひょん」に由来すると言われる。
 保存会事務局長の木村洪平さんは「こうしてにぎにぎしく飾ることができて良かった。戯瓢踊と寺内町は切っても切れない関係であり、寺内町会館に展示することができて本当にうれしく思います。多くの人に見に来ていただき、戯瓢踊のことを知ってもらいたい」と話している。近く木村さんを講師にミニ講演会も開く。
 あわせて木村さん所有の「御坊人形」も展示。初代山本幾右衛門、二代目田中庄助、三代目田中豊太郎、四代目田中正助の作品計5体があり、初代から四代目までの作品が揃うのは珍しい。御坊人形は御坊を代表する伝統工芸品だが、ひとつひとつ精魂を込めて全工程を手作りするため人形の数は少なく、今は後継者がおらず途絶えたことから「入手困難な逸品」といわれる。
 戯瓢踊は6月中旬まで展示し、その後は紀州鉄道特集や御坊祭、日高高校・紀央館高校特集を予定。御坊の偉人コーナーは6月中旬から養鶏産業の吉田八五郎氏、哲人政治家の田淵豊吉氏に変え、その後は文学界重鎮の大佛次郎氏、清高の画家・日高昌克氏らを予定。常設の和田勇資料館は市の顕彰事業の一環で展示場所を変更し、より充実させる。開館日は毎週火・金・土・日曜日と祝日。開館時間は午前11時から午後4時まで。


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