梅様の教室

独り言

旅行記⑥

2014-01-17 16:02:37 | Weblog


   初日はとにかくバスに乗る・・・ちょっと走る・・・・降りる・・・の繰り返しで、せわしないことこの上なしでした。次に向かったのは「塩浸温泉」。坂本龍馬が西郷隆盛のアドバイスで療養を兼ねて妻お滝とともに訪れたのがこの温泉で、これが日本史上初の新婚旅行であったと言われています。それにしてもはるばるここまで歩いてやって来たのでしょうから、昔の人の体力は半端ではありません。

   歩くと言えば、戦後間もなくインドが敗戦の傷跡いまだ癒えぬ日本に象を寄贈してくれたことがありました。この象、東京港に到着後クレーンで吊り下ろされた後、昭和通りを歩いて、秋葉原の現在のヨドバシカメラ近くを通りながら、上野動物園まで歩いたのでした。いや、江戸時代にはもっと長距離を歩いた象がいました。当時日本の窓口は長崎のみでしたから、そこから陸に上げられた象は、はるばる江戸まで1,200キロの道のりを歩いてやって来たのでした。まあ今回の旅行記とは何の関係も有りませんが。

   この「塩浸温泉」、誠に惜しいことにコンクリート造りとなっており、何の風情もありません。もう少し真面目に観光資源として工夫を凝らせばよいものを、何故にこんないい加減な扱いをしているのか理解に苦しみます。少なくともこうして観光バスが立ち寄るのですから、地域振興のためにも、もっと考えるべきではないでしょうか。谷川の向こう岸に旗などが立っていなければ、誰でも見逃して通り過ぎてしまいそうです。もちろん坂本龍馬が逗留したという記録がなければ、山間のあまりにもささやかな温泉に過ぎませんが。宿泊施設があるわけでもなく、NHKが大河ドラマでも放送しない限りじり貧となって行くことは間違いないと思います。とにかく創意工夫や商売っ気が無さ過ぎます。

   現地での滞在時間は20分とガイドさんから告げられました。衣服の着脱に5分ずつかかるとして、10分間は湯に浸かれるではないか・・とも思ったのですが、さすがに少々冒険かなと思い、断念してしまいました。

   本日最後の訪問先は、霧島神宮。日程表によれば明日立ち寄る場所のはずなのですが、この団体さんは修学旅行以上に集合時間を厳守する皆さんが揃っており、あまりにも順調に行動できたために、予定を繰り上げた模様です。霧島神宮と言えば、日本神話にまつわるお話が伝わる由緒正しい神社のはずなのですが、ご覧の通り、風情というものが全く感じられません。気温がぐっと下がって冷え込んできたこともあり、全くの興ざめとなりました。本来はもっと奥にあったものらしいのですが、噴火の被害をもろに受ける場所に当たるので、この場所まで避難してきたのだそうです。それならそれでもう少しありがたみのある建築に出来たはずなのですが、コンクリート造りとあってはあまりにもこぎれい過ぎて誠に残念でした。