瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

あにめぞん感想、ざっくばらん38

2012年10月02日 19時54分47秒 | 漫画&アニメ
ブログ休んでる間におもっきし溜まってしまった…。(汗)
来たる10/10は高橋留美子先生の誕生日、こうなったらプチルーミック祭開催、今日~10/10迄あにめぞんレビューをずらっと更新させて頂きまする。
それでは前回の続きです。


▲第38回「五代くん失恋?こずえが三鷹に急接近!?」 脚本:小西川博 コンテ・演出:鈴木行 作画監督:河南正昭

…この回からOPは安全地帯の歌う「好きさ」に変更、ファンの間では「好きじゃ」ってタイトルにした方が、作品に合うんじゃ?なんて言われたっけ。(笑)
重苦しい歌に声が「めぞん」のイメージに合わん、との感想も合ったけど、個人的には好きでした。
曲と共に流れる映像も綺麗、特に冬と春のシーン。
秋のロングロングなテニスコートには笑ってしまったが。(キャプテン翼のなかなか見えて来ないゴールを思い出した。)

「憎めない♪ 冷たい仕草は♪ 会えないと辛くて♪
 やるせない♪ 貴女のその声♪ 心が壊れそう♪」

この辺の歌詞なんか、五代君の心情を上手く歌ってる様に感じますよ。

OPについての感想はここまでにしといて、こっから先は本編についての感想。
床に落として折れたシャーペンの芯が飛び出す、噴水の水が冬風に煽られ曲がる、等々、中期は相変わらずディテールへの拘りが凄い。
特に会話シーンでの間が自然で実写イズム、例えば喫茶店やこずえちゃんの自宅での夕食シーン等、漂う空気がとても心地良い。
ただ原作と比べるとかなり話が違う為、原作での面白さを期待して観たファンには、評価悪い回なんじゃないかな~と。

原作はあくまで響子さんと五代君が話の中心で、この回も結局は五代や響子さん側に視点が傾いてるんですよ。
「五代の気持ちが掴めない、ひょっとして自分以外に好きな女が居るんじゃ?」と、三鷹に相談するこずえちゃん。
そんな彼女に対し、「彼女が五代と纏まれば、ライバルを蹴落とせる…」なんて邪心込みで、親身にアドバイスする三鷹さん。
が、響子さんを取り巻くバミューダ・トライアングルを知らないこずえちゃんは、三鷹のアドバイスを真から親切だと勘違い。
三鷹さん=相談相手にロックオンした彼女は、連日の様に押し掛けて来るもんだから、周囲に「2人は付き合ってる」と噂され、響子さんにも誤解されてしまって三鷹さん災難、こんな筈じゃなかったのに~!――っていうのが原作の主筋で、つまりこずえちゃんは単なるお邪魔虫に描かれてるわけですよ。

ところがアニメはこずえちゃん視点で描いてる。
だから「付き合ってるのに、キスもしてくれない、肩さえ抱こうとしない、私の事をどう思ってるの?本当は好きじゃないの?」って彼女の不安な乙女心がとても理解できるのです。
反対に五代君側の気持ちはあまり正面に出て来ない。
こずえちゃんとのデートに向う所を響子さんに見付かり焦る、曲がったネクタイをキュッと直された感触が、デートの間中プレッシャーとなって何時までも残る…位の描写。
響子さんに至っては、五代を笑顔でデートに送り出し、全く真意が掴めない。(笑)
原作の響子さんは明らかに嫉妬し、ネクタイをキュッと締めてるのに。(笑)
「響子さんの嫉妬心描かずして、めぞんの面白さは表現できん!」と主張する人には駄作でしかない。
それと、こずえちゃんが三鷹と纏まれば、響子さんに恋焦がれてる五代にとっては好都合な筈なのに、彼女が離れる事に焦りを感じる五代の男心も原作回での肝かな。
何だかんだ、こずえちゃんとのデートを楽しんでるんだよな、五代は。(笑)
しかし「こずえちゃんの物語」としては良く纏まっている、その為自分は佳作の▲を付けさせて頂いた。

予告ナレを響子さん以外が読む様に変更した事からも察せる通り、中期スタッフはあにめぞんを「群像劇」に作ろうとしたのでしょう。
中期では響子さんと五代の影が薄いのにも頷ける。
しかしあくまで原作は響子さんと五代の物語で、他キャラは色々省略されてるんだな。
一の瀬さんファミリー、朱美さん等のプライベートはあまり出て来ないでしょ。(四谷さんなんか特にな)
こずえちゃんについても……留美子先生は「彼女の気持ちが解らない」と、対談本で語っておられる。
「血液型が違うんじゃないでしょうかね(笑)」と。
原作で彼女が途中から出て来なくなり、最後あっさり舞台から降りるのも、その辺が理由だったのかも。
八神についてもあれだけ押せ押せだった割には、何時の間にかフェードアウトしたし。
三鷹だけは降りるまでの経過が丁寧に描かれてたから、作者にとって思い入れの強いサブキャラだったのかも。
ちなみに原作も当初は群像劇として描く積りだったそうです。
ところがラブコメの方が描いてて面白く、ついそっちへシフトして行ったとの事。(笑)
アニメ中期の展開は、「在ったかもしれないアナザーめぞん」として観ると、興味深く楽しめるよ。

この回の個人的最大のツボは喫茶「さそり固め」。(笑)
この喫茶でのシーンの、こずえちゃんの友人達が、如何にも高田明美デザインで、高田風色気を感じる。(笑)

(個人的評価)脚本△ 演出○ 作画△ …前回の予告ナレは三鷹さん、今回は四谷さんだった。さて、次回の予告ナレは?――ってな風に、サザエさんの予告ナレを当てる的な面白さが生れ…た?



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