宇宙のこっくり亭

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エゴのアイデンティティ ~ エックハルト・トール

2009年08月18日 | エックハルト・トール
 
エックハルト・トールによれば、「自分」が、実は2人いる。ひとつは、「エゴ」の自分。もうひとつは、「大いなる存在」とつながっている、ほんとうの自分。
 
日頃、われわれは「エゴ」の方を自分だと思い込んでいる。「エゴ」が圧倒的に幅をきかせている影で、「大いなる存在とつながっている、ほんとうの自分」は、気づかれることもなく、ひっそりと埋もれている。
 
「ほんとうの自分」に言わせれば、「私という者がありながら、なんで、『エゴ』なんかに振り回されてるの?」というところだろう。
  
まずは、それに気づくのが第一歩。そして、まどろんでいる「ほんとうの自分」の意識を活性化すること。「目覚め」とは、そういうことを意味する。
 
いわく、「目覚めに不可欠なのは、目覚めていない自分を自覚すること。エゴイスティックに考え、話し、行動する自分と、そういう目覚めていない状態を持続させている、人類に刷り込まれた思考プロセスを認識することである」。
 
エゴと闘っても勝ち目はない。そもそも、闘えるような相手ではないのだ。それは、自分自身の影を相手にケンカするようなもの。エゴに対しては、それがエゴであるということに「気づく」しかない・・・。
 
エックハルト・トールによれば、エゴが生まれる根本原因のひとつに、「アイデンティティ」がある。
 
アイデンティティとは、「同一化」。平たく言えば、「私は○○である」といったような定義づけ、意味づけ、ラベル貼りを意味する。
 
もっとも、何にアイデンティティを感じるかは、人によって大きく異なる。最も分かりやすいのは、「所有するモノ」だという。
 
車、家、服、時計・アクセサリー・・・。「モノ」に自己イメージを投影している人は多い。「ニューアース」には、「祖母からもらった思い出の指輪を紛失してパニックに陥った、余命数ヶ月の末期ガン患者」の例が出ている。
 
「私には、あの指輪がないとダメなんです・・・」と悩む、末期ガンの女性。ついには、世話をしにきている人に盗られたのではないかと疑った。結局、指輪は生前には見つからず、死後にバスルームの棚で発見された・・・。もしも、亡くなる前にエックハルト・トールと面談してアドバイスを受けていなければ、安らぎを得られずに終わったことだろう。
 
モノ以外で、自分を同一化させる対象といえば、なんといっても自分の「身体」。
 
「男性であるか、女性であるか」という、性別がその最たるものだ。多くのひとびとの自尊心は、肉体的な力や器量、容姿、外見などと強く結びついている。身体に、コンプレックスを抱えて生きている人も多い。
 
身体は、本来は形のない意識体である自分に、輪郭をもった「形」を与える。これが、強固なセルフイメージになるのは仕方がない。ただし、身体には老衰と死がつきもの。「身体」を「自分」だと思い込んでいれば、遅かれ早かれ、きっと苦しむことになる・・・。
 
それに加えて、さらに重要なアイデンティティの源がある。それは、「思考や感情のパターン」だという。
 
われわれの頭や心の中で流れ続けている思考や感情は、身体と同じように、強固なセルフイメージになっている。あたかも、川を流れ続ける水が、川のアイデンティティになるようなものだ。
  
長い間、頭の中でなり続けている声、「古いレコード」。これが、「エゴ」の自分そのものになってしまっているようだ・・・。
   
 
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ドラマ (mari)
2009-08-20 23:41:12
エックハルト・トールを読んで気がついたことは沢山あるのですが、究極だけどわかりやすいですね。今私の中で気づいているのは、エゴやペインボディはドラマを創りだそうといつもしているんだって言う事です。‘ありのまま’だとアイデンテティが確認できないんでしょうね。‘ありのまま’で素晴らしいのに、思考がいろんなドラマをつくっていて、(私はこんなにひどい、ひどかった、)とか(あいつが悪い)とか(あの人のせいでわたしは)とか。今後はエゴやペインボデイに何も与えたくありません。
言葉と(本当の自分)って結構距離があります、
なんかだんだん口数が少なくなってきています。。。
Re:ドラマ (コンサル星人)
2009-08-23 10:35:18
>‘ありのまま’だとアイデンテティが確認できないんでしょうね。‘ありのまま’で素晴らしいのに、思考がいろんなドラマをつくっていて、(私はこんなにひどい、ひどかった、)とか(あいつが悪い)とか(あの人のせいでわたしは)とか。


「ありのまま」の現実を受け入れるのって、けっこう難しいですよね。エゴは、常に幻想を盛り上げ、不平不満をかき立ててくる・・・。
 
 
> なんかだんだん口数が少なくなってきています。。。


特に、「頭の中の声」が少なくなってきます。
 

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