宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

インドの聖者 その2

2016年05月05日 | 精神世界を語る

  

インドは、歴史の国ではない。本当は、インドにも、三国志や戦国時代に勝るとも劣らない群雄割拠の歴史がある。でも、当のインド人が歴史に関心なかったのと、暑い国では昔の記録が残りにくいのもあって、ほとんどの出来事が忘れられてしまった。もしも記録が豊富に残されていたら、さぞかし歴史小説のネタに困らなかっただろう。

インド人に限らず、もともと昔の人にとって「時間」というのは、過去から未来に向かって一直線に流れていくものではなかった。太陽が、朝は昇って、夕方には沈む。次の朝には、また昇る。春が過ぎれば夏が来て、冬が過ぎれば、また春が来る。文明の進歩はゆっくりしていて、たいした変化はなかった。そうやって、グルグルと円環のように回っていくのが時間だったのだ。現代人なら、それは地球の自転と公転が、われわれ人間に見せている視覚効果だと知っている。でも、昔の人はそんな舞台装置の仕掛けのことなど知る由もない。

古代ギリシャ人にとっても、時間はグルグル回るものだった。ギリシャ哲学を深く研究したフリードリヒ・ニーチェは、「同じものの永遠なる回帰」という説を打ち出した。それは、近代ヨーロッパ人に大きなショックをもたらした。キリスト教徒であるヨーロッパ人にとって、時間とは、天地創造から最後の審判に向かって一直線に流れるものだったのだ。

そんなこんなで、古代人にとって、時間とか歴史には、あんまり意味がなかった。歴史教の信者なのは、中国人くらいのものだった。もっとも、中国人でも、「歴史は繰り返す」という思想は徹底していた。

インドは、歴史の国ではない。では、何の国なのかというと、なんといっても哲学と宗教の国で、これこそは、まさしく本場。欧米でも、精神世界関係者はみんなインドに憧れる。「ガンガジ」も、元はといえばアメリカ人だけど、インドに行って聖者の仲間入りした。ガンガジというのは、もちろんインドでついた名前で、本名ではない。

でも、インドの思想を語るには、やっぱり一応、インド思想の歴史をさらっと知っておいたほうが良いと思われる。チマタにはびこる新興宗教を見るにつけ、そう思う。・・・というのも新興宗教では、教祖の教えが、「神から降りてきた思想」として語られることが多い (まあ、宗教なんだから当たり前か)。でも、筆者のように「思想の歴史」に妙にくわしい人から見れば、どれもこれも、話の出ドコロが割れているものがほとんど。

釈迦やキリストの教えでさえも、「突然、天界から降ってきた」というのは、ちょっと誤解がある。それ以前のインド哲学の流れを知っていれば、お釈迦様の教えもその流れの中にあるのが明らかで、そりゃ天界からのインスピレーションもあっただろうけど、たいていの話は、それ以前のインド哲学者たちも言ってたことが多い。もちろん、そんな古代インド思想家の中でもお釈迦様が突出して有名なのは、それだけの理由があり、それまでのインド思想を集大成して大きく飛躍させ、最終結論を出したからなんだけど。

お釈迦さまの教えは、やがて「シャンカラ」に受け継がれた。シャンカラは、日本ではマニアしか知らないけど、インドではビッグネーム。クリシュナムルティの講話にも、「釈迦とかシャンカラの本をいくら読んでも、それだけじゃ意識の覚醒はできません」という具合に、しょっちゅう並んで登場する。

それはラマナ・マハルシや、ニサルガダッタ・マハラジといった現代の偉大な聖者たちも同じで、彼らの説く教えは、シャンカラから脈々と受け継がれてきたインドの伝統思想。

そして、ラマナ・マハルシの弟子のプンジャジの、そのまた弟子のガンガジが、エックハルト・トールに大きな影響をもたらした。エックハルト・トールといえば、「現代のスピリチュアル・リーダー」。こうして、欧米の精神世界にも、この教えが大きく深く浸透している。

というわけで、筆者は、釈迦とかシャンカラはよく読んだし、エックハルト・トールやクリシュナムルティもよく読んだけど、「ラマナ・マハルシ」とかは名前と「私は誰?」くらいしか知らなかった。読むべき本のすべてを満遍なく押さえるなんてことは、いくらヒマ人でもかなり困難だったのだ。でも、これから読んでも遅すぎるなんてことはない。

そもそも、代表的な聖者の一人である「プンジャジ」だって、31歳でラマナ・マハルシの弟子になるまでは、いたって普通の人だった。弟子になったといっても、一緒に南インドのアルナーチャラ山にいたのは短い期間で、残りの人生の大半を遠く離れたパキスタンで過ごした。しかも、独立してプロの聖者になったのは、55歳のとき。それでも出家はせず、在家を通した。

「覚醒の巨人」ことニサルガダッタ・マハラジも、34歳で高名な聖者の弟子になるまでは、ごく普通の人生を送ってた。しかも、聖者の話を聞いただけで、修行はとくにしなかったという。有名になったのは、54歳のとき。マハラジも、出家せず在家を通した。

インドには、古代からそういう伝統がある。つまり、若いときは働いて社会貢献し、年をとって隠居してから、教えの道のプロになる。そういう考え方が大昔からしっかりと社会に根付いてた。

この世で精神世界を探求するのに、遅すぎるなんてことはない。さすがに、死んでからじゃ遅すぎるかもしれないが、その前にどこかの時点でやればいいのだ。

日本人も、そんな生き方を学ぶときかもしれない。高齢化社会なんだし、これからは精神世界の探求で余生を送るのが主流になる可能性が高い・・・。

(つづく)


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39 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
占い (Unknown)
2016-10-03 16:47:51
# 2016/10/3-10/9 全体の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
新月終わって、なにか新しい気分でスタートする今週、
活動宮に気合いが入っていて、
バリバリ物事を精力的に進めていける勢いがみなぎってきます。
いつもより少々強引に、スピードを出して動きたい
という感覚が出てくるかもしれません。
とはいえ、活動宮4つのなかで、
天秤座は非常に調整的なため、リードタイムがかかる傾向があり、
山羊座も基本的には「地の星座」なので、
ちゃかちゃかした感じにはなりません。
両者、優雅でどっしりしていて、あまり急いでないような感じなのに
「ちょっとまって、よく考えると、展開早いな!!」
みたいな世界と言えると思います。
特に今週は、火星と木星がスクエアを組んでいて
このへんは、なにかとても「勝負巧者」みたいな、
経験を積んで力をつけた、清濁併せのむ「狸オヤジ」みたいな感じが
じわじわと感じられます(どんなだ)。
たたきのめすような「完勝」ではなく、
お互いに痛み分けのようでいて、実はだいぶ得してる
みたいな「うまさ」のイメージです(個人的に)。
水星も7日に天秤座に入りますが、
このフォーメーションも実に戦略的で面白いです。
力ある者同士の戦いは、スポーツなどでもたいへんスリリングですが
この時期の「勝負」には、そんなところがあるような気がします。
更に言えば、その場だけで勝利すれば良い、というような
刹那的な感覚は、この時期にはぜんぜんありません。
あくまで継続性とか、運用・運営し続けて行く、という
時間の感覚が刻み込まれています。
人間関係においても、あらゆる活動に関しても、
続けていくことと、
続けて行くために敢えて打ち破らなければならない壁と、
という2つのことが、
この時期のテーマとなっているのかもしれません。

冥王星と火星が位置している山羊座は
「組織・社会集団・伝統」のような、
大きな人間同士の関わりの世界です。
木星・太陽・水星が集まる天秤座は、
交渉や契約、裁判、結婚といった、
一対一での人間同士の関わりを扱う世界です。
どちらも、人と人との結び付きや力関係、立場性などに
強いスポットライトが当たる世界と言えます。
仲良くするのも、仲違いするのも、
心情的な問題である一方で、
「気持ちだけでは解決できない」部分がずいぶんあります。
私たちは生きていくために、
あえて納得のいかない人間関係の中に身を置いたり、
そりの合わない相手とつきあっていかなければならなかったりすることが
ほんとによくあると思います。
それは、悲劇となってしまう場合もありますが
「なんとか乗りこなす」ことを試みて、
結果的に「あれでよかったんだな」と思えることも、
けっこう、あるんじゃないかなと思います。
山羊座と天秤座の世界は、
キッパリハッキリした決断の世界であり、行動の世界であり、
自分で責任を引き受けようとする世界です。
でも、決して短絡的に
「嫌ならやめればいいじゃない」とは、
言ってしまわないところがあるようです。
人間がひとりぼっちではどうにも生きていけない存在である
ということを、
光の側からも影の側からも知っているのが
この2つの星座なのかなあ、という気がするのです。

今週はそんな感じです。
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Posted 2 days ago
63 notes
Tagged:筋トレ週報全体,.
# 2016/10/3-10/9 魚座の空模様

人間が世界について解き明かしたあらゆる知識を
全部わかっている人
というのは、たぶん、いないんじゃないかと思います。
「全部知っている人」が一人もいないし
全員が知っているわけでもやったわけでもないことを
「人類はここまで宇宙を解明した」「人類は月に到達した」
などと表現するのは
たぶん、私たちが、
「人間は、
ひとりひとりでぶつぶつと分離しているだけの存在ではない」と
直観的に信じているからなのだろうな、と思います。

自分の頭で考えるのは
とても大事な事だと思いますが
自分で考えたのでは決して思いつかないこと
というのも、世の中にはたくさんあります。
自分が知っているわけでなくとも
他の誰かが知っているなら
それは、自分も所属している「人類」の財産です。
もしそうだとするなら、
今週はそうした、
「自分一人ではない、人間たちとしての力」
を、強く意識し、それを使う方法を探れる時かもしれません。
少々大袈裟ですが、つまり
人の話に乗っかったり、人の夢をちょっとだけかじったり
誰かが知っている事の上に自分の思いをのせたり、
みんながやろうとしていることに混ざったり、
友だちの誘いに、行き先も聞かずに乗ってみたり
等々のことが
とてもゆたかなハーモニーに繋がっていくのではないか、と思うのです。
Unknown (Unknown)
2016-06-10 18:12:25
なんだかなあ…

終わったら マッサージかな
おかしいな (Unknown)
2016-06-04 06:36:44
なんで旧姓にこだわるのかな?なら離婚すれば良いのに。


>都内の私立高校に勤める30代の女性教諭が、結婚前の旧姓を「通称」として使用できるよう求め、学校側を相手取って、東京地裁に訴訟を起こしている。一時は、和解の道も探られていたが、学校側は戸籍姓の使用を譲らず、裁判所の判断を仰ぐことになりそうだ。早ければ、7月に結審する。
Unknown (Unknown)
2016-06-01 04:56:14
今月はアンケートをまとめないとね。みんな提出してくれるかな?
Unknown (Unknown)
2016-05-30 18:00:14
穏やかな 日が 続いてる

余計な事はやらない

何を言われていたにしても構わない

6月は何日か 休みをとることにした

従兄弟が具合が悪くなったと言って

パートの人の羽振りが良いから、もう自分はいなくても良いのだろう。これで異動になっても良い

初期のころから、ずいぶん色々やってきた。

色々体験できたし幸せだ。ありがとう。
Unknown (Unknown)
2016-05-29 23:54:13
逃げた

親戚のおばさんたちが来ると言うから

今月はもうお金がない
Unknown (Unknown)
2016-05-29 04:02:20
やっと得られた土日の休み

ありがたや

ドライブに行くか

せっかく大金かけて修理をしたから チェックをかねてね。(^_^)
Unknown (Unknown)
2016-05-27 09:12:40
自動車が飛ばされそうだ
こんなに降るとは!?
Unknown (Unknown)
2016-05-27 04:00:21
雨が降ってきた

天気予報は当たるもんだ
(-o-)


まさちゃんとお万個したい
Unknown (Unknown)
2016-05-26 13:20:08
まだ荒れてるね
余波がざわめいている

これが収まると 大きな山が見えてくる。

Unknown (Unknown)
2016-05-26 04:54:30
やっと運気が変わってきた…

しかし、今回の騒ぎはキツかった。(-.-;
Unknown (Unknown)
2016-05-25 04:05:13
昨日は親会社の役員が見えた。どんな話になったのだろう?指摘はなかったのかな?
Unknown (Unknown)
2016-05-23 18:02:01
どよよーん

世の中にはわからない奴が多い。
変な話だ (Unknown)
2016-05-22 19:51:20
最初はSから説明をしろ!ということであって

説明をしたら、下請けいじめのIさんはおとがめなし(>_<)

話は、侵入者があったらどうするんだの一点張り。

それをどうするのかが正社員の役目だと思いますがね…
Unknown (Unknown)
2016-05-22 11:35:29
新しい記事もコメントがないですね…
Unknown (Unknown)
2016-05-22 06:49:03
脳がどろどろ

曇りか

朝からカラスが鳴く
Unknown (Unknown)
2016-05-21 03:44:24
もう1日だ
本当は今日は休みたいところ
でも変わりに勤務できる人がいなかった

ゆっくり眠りたいところ…

新人は 人の言うことを聞いていない

ま、あとは自分で覚えてもらうだけだ。
Unknown (Unknown)
2016-05-20 18:04:57
笑点の次の司会者は誰だろう?楽しみですね。
Unknown (Unknown)
2016-05-20 15:07:52
あと、4時間
Unknown (Unknown)
2016-05-20 12:04:39
あきらめた。

もうやる気ないわ
Unknown (Unknown)
2016-05-19 19:31:18
もうじき満月
何か起こるかなあ?

地震かな? わからん。
Unknown (Unknown)
2016-05-19 12:53:01
何だかピンとこない人だったなあ… 反応がない

でも、それが普通なのかもしれない
Unknown (Unknown)
2016-05-19 03:53:08
これからの強みは、何人の人を育てたかだ。

結局、言われた事だけをやっている大手の現場では、その思惑で労力を減らされている。

慣れて効率が良くなれば、それ以上の付加価値をあげていなければ、その分仕事を見つけていなければ、減らされることはあるだろう。

普段、言われなくても新たな仕事を見つけるようにしないと、そうなっても文句は言えない。自己努力は必要だ。

言われた事だけやる受け身だと、相手の都合で左右されてしまうだろう。
Unknown (Unknown)
2016-05-18 18:14:31
あともう少し
ところで何も起こらないなあ…。
Unknown (Unknown)
2016-05-16 22:47:24
今週、来週はドキドキわくわくらしい。地震はその予兆かな。

満月にかけて、何が起こるか?シビアなことかな?
Unknown (Unknown)
2016-05-16 18:08:12
眠い
帰ったらシフトの作り直し

というか、それは放っておいて良い。今夜は早く寝たい。:-(
Unknown (Unknown)
2016-05-16 05:46:08
ツバメがそろそろ巣をかけるか。

今日は月に2回の掃除の日。これからは掃除をするにも暑くなる。
Unknown (Unknown)
2016-05-08 22:25:14
また投稿が始まった。
コメントし放題だね。
Unknown (Unknown)
2016-05-08 10:33:05
Moojiってインド人だと思ってた...
Unknown (Unknown)
2016-05-08 02:45:37
瞑想を極めた人たちには、どこか共通するものがある・・・。

みんな同じだからねえ


ニサルガダッタ・マハラジ
「私は以前、様々な神秘体験をしていた。光の存在達と交わり、話をしたりしていた。
しかし私は世界を食べてしまったのだ。今や私は何も体験しない」

ダンテス・ダイジ
「以前は俺の瞑想中に幽霊が現れ、ぴょんぴょん周りと飛び跳ねて、瞑想の邪魔をしたりしていた。
今、俺はもはや何も経験しない。経験する俺は消えてしまったんだ」

Unknown (Unknown)
2016-05-08 02:34:14
自作自演ですか。
Unknown (こっくり)
2016-05-07 21:36:12
とりあえず、シモネタは見つけ次第、消すことにしました。
Unknown (こっくり)
2016-05-07 21:27:37
う~ん、以前と違って忙しいんで・・・。そのうち、コメント管理も再開します。

それにしても、あの、他の話題にはほとんど反応しないのに、「アセンション」という言葉が出てきたときだけ脊髄反射的に怒りだす人、まだいるんだな!?

何年、ここに住み着いているんだろう。まあ、ブログも開設して十年近くにもなると、自分ひとりのものじゃなくなってきますなあ・・・(笑)
Unknown (Unknown)
2016-05-07 04:05:41
記事のコメントを書けばいいのに。(^_^;)
曲解おばちゃん (Unknown)
2016-05-06 13:31:34


なりすまし、言葉尻、揚げ足取り、曲解おばちゃん♪

久しぶりだけど、相変わらずだね。


教祖の命令下


破廉恥寄生日記おじちゃんと協力して、


こっくりさん破壊運動に勤しんでいるんだ。


なりすまし曲解おばちゃんも

なりすまし破廉恥日記おじちゃんも、


超執念深毒、回ってるね


お気の毒だ


平らかなる透明 (Unknown)
2016-05-05 11:18:05
高名や高僧の名を使う必要があるのだろうか。

自然崇拝、太陽崇拝、一神教、無神教、循環を失くした思考に満足できるだろうか。

自然に起きていることに、何を感じるのだろう。
Unknown (Unknown)
2016-05-05 10:57:43
私はいない ですか。

今日は 5月5日
こどもの日でした
先月あたりにやったかと勘違いをしていた。
Unknown (こっくり)
2016-05-05 03:57:50
う~ん、やっぱり、そういうものなんでしょうね。

瞑想を極めた人たちには、どこか共通するものがある・・・。
Unknown (いす)
2016-05-05 03:41:25
ニサルガダッタ・マハラジ
「私は以前、様々な神秘体験をしていた。光の存在達と交わり、話をしたりしていた。
しかし私は世界を食べてしまったのだ。今や私は何も体験しない」

ダンテス・ダイジ
「以前は俺の瞑想中に幽霊が現れ、ぴょんぴょん周りと飛び跳ねて、瞑想の邪魔をしたりしていた。
今、俺はもはや何も経験しない。経験する俺は消えてしまったんだ」

うろ覚えですが、共通点が面白いです

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