久々に石平氏(・・・日本に帰化した中国人の評論家)のチャイナ・ウォッチングを見ていたところ、ちょっと前の記事に目が留まった。なんと、中国共産党の元幹部が、「2012年のマヤ文明予言」を引き合いに出して、「今の中国の民衆には、2012年の人類滅亡説が広がっている」と論じたというのだ。
>元党幹部の「世紀末気分」
2012.2.16
中国に周瑞金という共産党幹部出身の政治評論家がいる。人民日報の副編集長を務めた論客で、在任中からトウ小平改革の熱心な吹聴者として知られていた。
周氏は最近、トウ小平の「南巡講話」20周年を記念する論文を自分のブログに掲載した。1992年春節(旧正月)期間中に行われた「南巡講話」が「天安門事件」後の閉塞(へいそく)した政治状況を打破して中国の経済発展に活力を入れた、と絶賛する内容だが、国内で注目を集めたのはむしろ、論文の後半部分に示した厳しい現状認識である。
論文はまず、「南巡講話」以来20年、市場経済の発展と釣り合うような政治改革の推進を怠った結果、今の中国は「共同裕福」を目指したトウ小平改革の理想とは正反対の社会状況となっていると指摘し、その嘆かわしい社会現状をこう描いているのである。
曰(いわ)く、貧富の格差、官民の格差が広がる中で、階層の分化が固定化されて次世代へと受け継がれている。つまり官の二世がそのまま官となり、金持ちの二世がそのまま金持ちとなる一方、平民の子は相変わらず平民で貧困者の子が相変わらずの貧困者なのである。
固定化が進む各階層の状況を見てみると、貧困層は深刻化するインフレの中で苦しみ、中産階級の人々は不動産価格の暴騰などによって生活を奪われつつあり、裕福層の人々はひたすら外国への移民を考えている。唯一、官と財界との結託から生まれた「特殊利益集団」が富の収奪の「ラストチャンス」に乗じてすべてを奪い取る狂気のゲームを楽しんでいる最中であるという。
そこで周氏は流行の「2012年地球破滅のマヤ文明予言」を引き合いに出して、「今、中国の民衆に充満しているのは、まさに『2012年気分』ともいうべき世紀末の気分である。草の根の民たちは社会的不公正を変えられない無力感の中で、この世の破滅と一緒に滅んでしまおうと『集団的焦燥感』に駆り立てられているのだ」と論じたのである。
「共産主義の輝かしい未来」を標榜(ひょうぼう)して今の中国をつくったはずの共産党の元幹部がこの国の「世紀末」を語り始めたとは、まさに壮大なる歴史の皮肉である。「階層固定化」の中で底辺の人々が上昇するチャンスを失う一方「狂気」に陥っている一握りの「特殊利益集団」以外のすべての社会階層の人々が生活を圧迫され希望を失っている中国の現状は、やはり「世紀末」という言葉で表現すべき絶望的なものであろう。(中略)
ますます「世紀末」の様相を強めているこの巨大国が「運命」の2012年をいかに乗り越えるのか、まさにこれからの「見どころ」なのである。
(コピペ終了)
注目すべきなのは、この下りだろう。
↓
>今、中国の民衆に充満しているのは、まさに『2012年気分』ともいうべき世紀末の気分である。草の根の民たちは社会的不公正を変えられない無力感の中で、この世の破滅と一緒に滅んでしまおうと『集団的焦燥感』に駆り立てられているのだ。
・・・なにせ、「人民日報の元・副編集長」の発言だけに、リアリティがある。「ここ20年ほどの急速な発展に、いよいよブレーキがかかってきた」とウワサされる、今年の中国。最大の輸出相手である欧州の不調もあって、最近は高成長路線の修正が避けられないという、もっぱらの評判だ。
経済成長が生んだ社会の歪みは、もはや後戻りがきかない。民衆には、「終末気分が蔓延している」というのだから、なんともネガティブ。どうにもならないところまで追い込まれた民衆は、「2012年の人類滅亡」に期待を託している。「このまま、地球と一緒に滅んでしまおう」と考えているのだ。
まあ、筆者も「地球の終焉」の話には、昔から思わず引き寄せられてしまうタチなので、その点では人のことは言えないかもしれないのだが・・・(笑)。
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