ANOTHER PLANET

与太話とマンガ。ホームページへのリンクはBOOKMARKにあります。

ルール君がノーチェック

2008年12月25日 20時57分46秒 | 世の中

 今朝のニッケイの小さな記事が目に留まりました。(↓抜粋です。)

障害者団体の定期刊行物に適用される低料金の郵便制度「心身障害者用低料第三種郵便物」の利用の八割以上が、実際にはダイレクトメールの送付などに悪用されたものだったと発表した。

一通当たり最低八円で定期刊行物を送ることができるが、一回の発行部数に占める有料の購読者の割合が八割以上などの条件がある。

郵便事業会社は同時に三千通以上の不審な差出があった場合は支社に報告し、特別調査を実施する社内ルールを作っていた。しかし、ルールが現場に浸透せず、問題を見逃していた。


 ふ~ん。また「現場が怠けていたから」ということになるだけのような雰囲気ですね~。
 まあ、わたしの知ったことではないんですけど、この調子だと相変わらず、現場を管理するのが仕事の人や、その人達に仕事をさせるのが仕事の管理職の人は誰も「自分の仕事の仕方が悪かった」とは考えないんだろうな~。
 「ルールが現場に浸透せず」って、「現場に浸透しなかったルール君が悪い」とでも言いたそうです。やっぱり主語がどーにでもなる日本語の特徴に問題があるんでしょうか。
 英語だったら、受動態で「ルールは浸透させられなかった」というかたちになって、「浸透させるはずだった人」の存在が感じられる・・・という風になるんじゃないかな?

 上のニッケイの文章だと、ルール君が「現場に浸透しなかった」だけでなくて、「問題を見逃していた」のも彼だとでも・・・というのは冗談ですけど、「問題を見逃していた」という行為の主語は・・・・ないですよね。


///////付け足し(12月26日)//////
 考えてみたら、この場合英語で「ルール」を主語にした受動態の文章というのは、すごく不自然そうです。やっぱり「誰々がルールを守らなかった」という風に、張本人が(当然のことながら)前面に出て来ますよね?
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( ところで、振り込め詐欺って、フランスや中国やイギリスにもあるのでしょうか?・・・・なぜフランスと中国とイギリスなのかというと、いちばんなさそうな国だと思えるリースト・スリーだからですが・・・。)


王様のお仕事

2008年12月24日 21時31分02秒 | いろいろ

 昨日の夕方、めずらしくNHKラジオのニュースを聴いていたら、天皇陛下のお誕生日のお言葉が放送されました。病を押して一生懸命に話されている様子に、ちょっとしんみりしてしまいました。「国王」として良い仕事してるというか何というか・・・。「不景気と失業の話題ばかりの国の民草をいたわる」って、「王様」という立場にいないとできない仕事ですよネ。

 今日の夕方は「クリスマス・イブの日」でしたが、そういう事とはぜんぜん無関係の私は、いつもの有隣堂で本を買いました。
 的場昭弘著、「超訳・『資本論』」。
 で、帯のキャッチコピーが「歴史的大著が、新書一冊に!」。
 ・・・・・いちばん好きなタイプのギャグです。
 著者の的場昭弘氏の本は「円く巣立ったら(←変環ミス!)マルクスだったらこう考える」というのを読んだことがあるのですが、いつもの通り何も覚えていません。でも、悪くなかったような記憶があるような無いような・・・・。

  
( 似顔絵、けっこう似てるな~♪)


父が子に語る

2008年12月17日 20時35分49秒 | 本の話

 岩井志摩子や中村うさぎばっかり読んでいると思われていそうな私ですので、たまには推薦図書風(だけど絶対にそうはならない)の本の紹介をしようと思います。

 小島毅著「父が子に語る日本史」です。
 目次のいくつかをご紹介すれば、どうして私がこの本を気に入ったのかが分かっていただけるかもしれません。

 「日本史」をどこから見るか
 倭国から日本国へ
 平安時代最強の怨霊
 仁義道徳は人を食らう
 ・・・・・

 さらに2~2箇所引用すれば、面白さも分かっていただけると思います。
西行法師は、自分も釈迦と同じ日に死にたいと言っているのですが、それは仏僧としての宗教心からというよりは、桜の花のもとで死にたいという、美的願望によるもののように見えます。 
 
(中華人民共和国の)国号の核をなしているのは「中華」ということばです。これは、「世界の中心にあって華のように輝き栄えている」という意味でしょう。でも、日本で「栄耀栄華」というと、すぐそのあとに「没落」が待っているような気配を伴ってしまいます。なぜなんでしょう。


 これよりもっとギャグ満載らしい「義経の東アジア」もAmazonで注文してしまいました。楽しみです。


 ところで、今朝のニッケイに小林よしのりの最新刊の広告が出ていました。なんとS天皇(これって伏字になっているんでしょうか?)の似顔絵のマンガ付きで。
 リベラルなはずの週刊朝日で「風刺に富んだ似顔絵」を描いているはずの山藤章二も描いたことはなかったと思います。(ここ何年も週刊朝日の最後のページを見ていないので、確信はありませんけど)私は以前から「どうして似顔絵教室で皇室特集をやらないんだろう」と思っていましたので、今日の小林よしのりのマンガにはちょっと感心してしまいました。何年か前にイッセイ尾形がS天皇役で映画に出演したのが「先陣」だったのかもしれませんけど、その後も似顔絵はあまりなかったと思います。映画より絵のほうが品物としてず~っと存在するから、「偶像」のモンダイに関わってしまいがちなのでしょうか。
 これからは気楽にどんどん、皇室関連の似顔絵が出回るようになったほうがいいと思います。そのほうが人気出るんじゃないかな~。

 
  
( 私も誰かの似顔、描いてみようかな~。でもちょっと難しそう・・・、政治の問題じゃなくて。)


寒冷前線日本海

2008年12月10日 21時22分24秒 | いろいろ

 前線がすっぽりと日本海に入っている明日の天気図を見ていたら、「寒冷前線日本海」という演歌の曲名を思いついてしまいました。せいぜい1970年代生まれまでのヨット乗りにしかウケそうもないですけど・・・。

 私が子供の頃は歌番組というものは「大人のもの」で、演歌はもちろん民謡なんかもよく出てきて・・・。民謡はぜんぜん「伝統芸能」じゃなくて、なんというか「リアルタイム」のものでした。アメリカの影響はほとんどなかったような気がします。ほんの数人「ベースでジャズ歌ってました」という歌手がいたくらいで。
 今はまるごとアメリカ文化・・・みたいなものですよね~。
 でも、そういう私の世代が、アメリカのヒットチャートを追いかけ始めたティーネージャーのハシリなんですから・・・・・、不思議な感じです。

  
(正確には、「ハシリ」のちょっと後です!「ハシリ」はやっぱり「プレスリーに本気で惚れた」人たちですね。 )


しゅみったらいん

2008年12月07日 22時37分00秒 | 世の中

 「マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院のデイビッド・シュミッタライン院長」というお方のインタビュー記事が、6日のニッケイに出ていました。(しゅみったらいん・・・・か。)

・・・・金融危機が発生した理由は何か。
 「私は定期的にビジネス界のリーダーらに会うが、彼らの話を総合すると理由はおおむね4点ある。まず住宅価格が前代未聞のペースで下落した。第二に金融機関が少ない元手を多額の借り入れで膨らませるレバレッジを利かせていた。第三は皆が一斉に資産を売ろうとしたことで価格が暴落し、流動性不足が生じた。第四はクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)によってリスクを拡散し過ぎたことだ。」


 「米国を代表するビジネススクール」の院長先生のお言葉ですが、Kobantoさんは「ヘンなんじゃないのォ~」と疑問を感じてしまいました。(・・・・・さすがです。)

 え~、まず「住宅価格が前代未聞のペースで下落した」というところですね。
 「下落する前の高騰のほうが異常だった。つまり高騰した価格のほうが幻だったので、下落というのは幻が消えただけのことだから、前代未聞などと言って驚くようなことではないんじゃなないの?」と思います。バブル期を経験した日本人は誰でもそう思いますよね?しゅみったらいんさんは「前代未聞」などと言って、驚いたようなふりをしているのではないでしょうか。

 それと、「第三は皆が一斉に資産を売ろうとしたことで価格が暴落し、流動性不足が生じた。」これは本当にヘンだと思います。 
 自由主義経済の国では、皆が一斉に資産を売ろうとするような状況の中で、皆ががまんして順番に資産を売るということはあり得ないはずです。ということは「一斉にしか売れない」わけで、つまり「暴落させながらでしか売ることはできない」。したがって、「暴落させずに売ることをを想定した場合の資産の価値」などというものが存在しているかのような言い方はヘンだと思います。(な~んか、株って要するにコレなんじゃないのかな~~)

 しゅみったらいんさんは、ずっと前から金融危機が来るのを当然の成り行きだと考えていたのに、「前代未聞」だとか「(意外にも)皆が一斉に・・・」とか言ってトボケているのではないでしょうか。


・・・・・・・・・・(付け足し・12月9日)・・・・・・

 ちょっと言い足りなかったなと思って、付け足します。

 え~、しゅみったらいんさんがどうして、そういういう風にトボケているのかというと、ビジネススクールというところは、全人類が幸せになるためにどうしたらいいかを教えるところではなくて、全人類が貧乏になっても自分だけはお金持ちになる方法を教えるところだから・・・・なのだと思います。
 別に悪いことだと思っているわけではありません。
 「だから私は、最近格差社会になったとかならないとかいう話が、いまひとつ理解できない。」というハナシなのですが・・・。
 


  
(やっぱり金融危機が発生した理由は、ただ単に「自由主義経済だから」でいいんじゃないでしょうかね?「で、それが何か?」とか付け加えれば・・・。 )