ANOTHER PLANET

与太話とマンガ。ホームページへのリンクはBOOKMARKにあります。

奥から蝶が・・・

2008年01月31日 23時04分32秒 | 世の中

 ニッケイニッケイ言って騒いでいるわりには、相変わらず新聞を取っていませんので、いつも散歩に出た時や仕事に行く時に駅の売店やコンビニで買っています。日刊が残っていればシメたものですけど、なければ夕刊を買って、次の日の朝にそれを読みますので、いつも新聞は一日遅れで読むことになります。おおまかなニュースはネットで知ることができのるで「遅れる」感じはないし、見出しを見て「今日は東京新聞にしてみよう」というように雑誌感覚で買えるのもいいところです。

 ・・・・で、今日読んだ昨日の新聞(普通は古新聞と言いますね)に、二つ並べるてみると面白い記事がありました。
 その一つは「三井住友FG990億円損失」、もう一つは「米住宅ローン最大手のカントリーワイド・ファイナンシャルが最終損益450億円の赤字」という記事です。

 三井住友FGの方は「証券化商品や同商品を組成する際の融資の価格が一段と下がったため、これらをすべて実現損としたら990億円になった。」のだそうです。
 一方、カントリーワイド・ファイナンシャルの方は「住宅ローンの焦げ付きのための貸し倒れ引当金が970億円で、住宅ローン債権の評価損が413億円。」ということなので、合計で1383億円の損失です。

 ・・・・?何となくヘンなのではないでしょうか。
 サブプライムの本場(というか本拠地?FC?というのは冗談です。)アメリカの住宅ローン最大手の会社の損失額が、サブプライムには比較的関わりが少ないはずの日本の三井住友FGの損失額とあまり違わない程度ですんでしまっています。
 三井住友FGの方が普段扱っている金融商品の量が多いから?
 そうかもしれませんけど、「損失の内訳」をよく見てみたら、何だかもっと面白い理由がありそうな気がしてきました。

 まず、カントリーワイド・ファイナンシャルの損失の内訳は「貸し倒れ引当金」とか「債権の評価損」とか、シロートにも「だいたい何のことか分かる」くらい具体的です。「貸したお金を返してもらえない」、だから「貸し倒れ引当金」という風にスラスラと理解できます。「債権の評価損」も同じです。「お金を返してもらえない」という現実の出来事から、直接引き起こされている損失というように見えます。
 それに比べて三井住友FGの損失の内訳は、「証券化商品や同商品を組成する際の融資の価格」・・・・。何のことやら、シロートにはさっぱり分かりません。

 この、「現実の出来事から直接引き起こされている損失」から、「わけの分からない言葉で出来上がっている損失」への変化が、「高度に洗練された金融商品の創造」ということなのでしょうか。
 ピカピカの金でできた小判から、灰色の紙で出来たお札への転換と同じかな?・・・いや、もっと激しい変化のような気がします。
  そしてその製造過程にgo2cさんの「うわずみ理論」が加わると、カントリーワイドの「億」が、シティの「兆」に化ける・・・・。その間に、いったいどのくらいの本物のお札が移動しているのでしょうか?多分、ゼロ?・・・。
 本物のお札も、貴金属も、穀物も石油も人も何も動いていないし、何よりそういう「富」が失われていないのに、損失が「億」から「兆」に・・・。
 やっぱり不思議です。



人気blogランキングへ(←昨日の「予想式」の「その後」が、次回のネタです、多分。「これから日本はどうしたらいいか」の記事は、しばらく繰越します。)




予想屋

2008年01月30日 23時43分30秒 | 世の中

 ほんとうに、日経新聞の「円・日経平均ダービ-」に応募してみました。

 誰にも知らせずにこっそり応募すれば恥をかくような事もないし、もちろんお金も損しないので安心なのですがスリルがなさすぎ・・・・、そうかといって実際にカブを買ってみるとすると、なにしろ「投機!」目的ですので、あまり大金は使えません。
 それならば、微小の額の投資をするよりも、自分の予想を人様に知ってもらって、「はずれたらそれなりにカッコ悪い状況」を作り出してしまうほうが、ずっとスリルがあるのではないか・・・・と考えました。

 そいうわけですので、ここに私の予想を発表してしまおうと思います。

 また、応募葉書には2月29日の日経平均の予想の数字だけでなく、「その根拠」も書かなければならないので、せいいっぱいの知恵をしぼって「予想計算式Kobanto風」も考えてみましたので、それもここに書いてしまいます。(とってもプリミティブなのが特徴で~す♪)
 では・・・・↓


 「予想計算式kobanto風」の基本の考えは、「どういう可能性が何個あるか」という風に、「可能性の個数」を考え、「どういう」のところに予想される株価をあてはめてみる、というものです。
 そして「13000円になる可能性が100個」なら「13000かける100=1300000」という「ポイント」を出します。
 最後に、予想される全部の株価のポイントを全部足して、それを「可能性の合計数」で割れば、「予想される株価の平均値」が出る・・・はず。

 では、・・・・実際にやってみます。

 まず、「今の株価」は、28日が13087円で、29日が13478円なので、間をとって「13282.5円」にしてみます。

 その① まず、いちばん「ありそう」なのが、「だいたいここ2ヶ月間と同じ調子で下がる」なので、「日経平均ダービー」の記事に参考資料として出ていた5センチかける7センチくらいの折れ線グラフを見て見ます。(これがKobantoの唯一の資料・・・)
 12月1ヶ月間で約1500円、1月は約1300円下がっています。
 「同じ調子で」ということは「同じ割合で下げ幅が減少しながら」「下がる」ということなので、「1月の下げ幅1300円 割る12月の下げ幅1500円 かける1月の下げ幅1300円 = 2月の下げ幅」です。そうすると、「1126.6円の下げ」になります。
 でも、12月と1月は決算月のアメリカ企業が多かったようだし、例のフランスの銀行のトンデモ損失があって下げ幅が大きくなってしまったかもしれないから、ちょっと加減して「1000円の下げ」としてみます。
 そうすると「今の株価13282.5円 マイナス 1000円 = 予想株価12282.5円」になります。
 この可能性はたくさんありそうだから「90個」としてみます。(根拠はありません。「90個と宣言する」だけです。)
 そうすると、12282.5円 かける 90 = 1105425。
 ①のポイントは「1105425」です。
 以後、「可能性の個数」は、ここで宣言した数(90)との対比で、「あれが90ならこれはその8割ぐらいだから72」などというように決めてしまいます。(可能性の「量」はあくまでも「コレよりもアレの方が起こりやすい」という相対的なハナシなので、こんな感じでいいんじゃないかと思います。)

 その② 次に「ありそう」な筋書きは「アメリカのリセッション」ですけど、ここ一ヶ月間で、どれだけ影響が出るかというと・・・マイナス200円ぐらいかな?ということは、「13282.5円 マイナス 200円 = 13082.5円」
 可能性の個数は、多いので「100」にします。
 で、13082.5円かける100で、1308250ポイントです。

 その③ 「サブプライム問題が収束しそうな気配がしてくるかも」。
 この可能性はあると思うんですけどね~。2月になればもうかれこれ1年で、会社の決算期間はたいてい1年だから・・・というだけの理由ですけど。
 ま、ともかく、サブプライムの収束は「プラス100円」ぐらいの効果として、「13282円+100円=13382円で、可能性は「60個」としてみます。
 13382円 かける 60 = 802920ポイントです。

 その④ 「日本はサブプライムの影響が少ないのに、今は売られすぎ、という状況がなくなる」を、プラス200円として、個数は「50」で行ってみます。ポイントは「(13282円+200円=13482円)かける50 = 674100ポイント」です。

 以上をまとめてみると・・・・
 ①=1105425、②=1308250、 ③=802920、 ④=674100・・・合計 3890695ポイントです。
 可能性の個数は、①=90、②=100、③=60、④=50・・・合計 300個 です。
 ということは、「3890695 割る 300 = 12968.9円」
・・・・・・・じゃ~ん!平均的な予想日経平均は12968.9円ということになりました!!
応募には「小数点以下は無し」ということなので、「12969え~ん!」で行ってみます。
 (要するに「一人300人役」で、いろいろな意見を出して、「それじゃ、まあ、ここはひとつ、間を取ってコレで行きましょう。」と言ってるだけですので、どこかの銀行の頭取の方と同じなのですが・・・)

 よ~し、ホントにこの数字を書いて投稿しよーっと♪

 ・・・と、ここまで書いたところで、仕事に出かけ、その途中で葉書を投函しました。

 ・・・で、今、仕事から帰ってPCに向かって記事の続きを書いているのですが・・・・、
 ウ~ン、中国とイギリスの不動産バブルを計算に入れるのを忘れてた~・・・。
 でも、まあ、どういう風に推移するか分からないし、2月ならまだ関係ないかな~~。


人気blogランキングへ(←「根拠」のところには、「下げ幅が小さくなる程度には上がる。」と書きました。けっこうマジメ・・・)


ダボスでインドを考えた事

2008年01月28日 23時17分41秒 | 世の中

 ダボスって中東のどこかの市か町の名前かと思っていました。
 スイスだったのか・・・。

 ここ数年パソコンに向かっていることが多くなってから、視力がガタッと落ちてしまってアセッているKobantoですので、最近はBBCのネットラジオをよく聞いているのですが、昨日聞いた番組がかなり面白かったので、ちょっと話題に・・・・・。

 その番組は、ダボスで世界の「キイ・カントリーズ」すなわちアメリカ、中国、シンガポール、インド、南アフリカ、ナイジェリアの、政財界のリーダーや「有識者」を集めてBBCが催した座談会の録音です。
 司会のBBCのアナウンサーをはじめ、全員がじっと中国に目を注いでいるのがハッキリと分かる雰囲気でした。何かにつけて、「ところで中国は、ドルをどうするつもり?」というような質問が飛び出して、中国の代表が「え~っ、またそのハナシィ?かんべんしてよ~」と笑って逃げる場面が何度か・・・、という感じでした。
 「中国とインドの台頭」といったテーマの場面では、インドのファイナンス・ミニスターと、中国のバイスチェアマン・オブ・なんとかコミティー・イン・チャイナズ・ナショナル・ピープルズ・コングレスの人が、なかなかの貫禄でしたが、特にインドのファイナンス・ミニスターの以下のセンテンスィ~ズがキマッていました。
India and China as economic superpowers would do a lot of good for the world.
It will bring a much better global balance.
 「ここぞとばかりに」・・・というより「その日が来たか」という感じで言っているようなタンカです。江戸っ子ですね。
 こういう人の国について行けばいいんじゃないでしょうかネ、日本は、アジアの一国として。

 好感度が高かったのは、ナイジェリアのストック・イクスチェンジ会社の人で、あまりにもナイジェリアらしい英語のために、ぜんぜん何を言っているのか分かりませんでしたけど、楽しげな雰囲気でした。(風邪を引いていたらしく、「べラベラベラ ゲホッ ベラベラ ゴホッ イクスキューズミー ゲホッ ベラベラ・・・」という状態なのに、いつも楽しそうに笑っていました。)

 さて、ますますストック・マーケットの動きに興味しんしんのKobantoさんは、ついに「これから日本はどうしたらいいのか?三菱東京UFJ銀行の頭取にも頼らず、農産物の輸出もせずに。」という課題に 取り組んでみることにしました。
 (結局何も考えつかなくても、3行ぐらいは書けるだろうと・・・)


人気blogランキングへ(←でもその前に、ちょっとだけ株を買ってみるのがいいかもしれませんね。私は利殖に走るような人間ではありませんので、純粋な投機目的で・・・・)


意外な結末

2008年01月25日 21時38分09秒 | 世の中

 昨日の記事の続きを書く前に、「知識かあったらとても書けない、無知ならではの思いつき!サブプライム問題は、こういう風に終結する!・・・・・はず」というのを考えてみました。


 え~まず、そもそもの成り行きは・・・・、

 ある日アメリカで、多額の貸し金が「返してもらえそうもない」状態になってしまったが、その時にはすでに「その貸し金を取り立てる権利」が細切れにされて世界中で売られてしまっていた。そのため、投資会社や銀行は、ある種の金融商品に対して「これには、普通の『貸し金を取り立てる権利』が入っているの?それとも『返してもらえそうもない貸し金を取り立てる権利』ばっかり寄せ集めてあるの?『返してもらえそうもない』方を寄せ集めたものなんか買いたくないんだから、それがハッキリするまでは何も買わないよ。」と言い出して、金融商品が売れなくなってしまった。
 つまり、商品の品質に不安があるから、誰も買わなくなってしまったわけですね。(go2cさんの「うわずみ理論」です。)
 そして、そういう商品は「だれも買おうとしないって事は、要するに価値がないっていう事なのさ」というわけで、実際に価値が無くなってしまった。(「売れない」=「価値がない」)
 そうなると、すでに『返してもらえそうもない貸し金を取り立てる権利』という商品を大量に買ってしまっていた銀行や投資会社は、買って所有している商品の価値が買値より下がったわけだから、その差額が「損失」となってしまった・・・・・
 だいたいこんな感じだと思いますけど、・・・・違うかな?
 ま、ともかくKobantoに理解できるレベルはここまでなので、そういうことにしておきます。
 で、そうだとすれば、その「不安感」さえなくなれば買いたい人が現れて、買いたい人さえいれば幼稚園児の落書きにだって「いくら」という「価値」がつく世の中である以上、その金融商品にも再び「価値」がつくはずです。
 そして、シティバンクやメリルリンチは、どんどん損金処理を進めているようですし、「損金処理」というからには、何が損で何が損ではないのかを逐一調べているはず・・・。
 それなら、いつかその作業が終った時には「何がいくらの損失で、損失でないものはどれなのか」が具体的に、ひとつひとつ分かるはずです。そうしたら、その時には、漠然とした「不安」というものは存在し得ない・・・・、はずです。(ちがうかな~?)
 そして、例え損失がものすごく巨大だったとしても、「何がいくら」とはっきりした数字が出てしまえば、「それ外には、もうない」と分かるので、「不安」というのはなくなるはずですよね?
 そして、「不安」がなくなれば金融商品に買い手がついて、買い手がつきさえすれば幼稚園児の落書きと同じく「価値」が出て来て、そうなったら、すでに買って所有している金融商品の価値が上がるので、「損したと思っていたけど、そうでもなかった」な~んていうこともあり得るんじゃないかと思います。(ちがうかな~???)

 なにしろ、元はと言えば貧乏人の住宅ローンのハナシだったわけですから、何兆円の損失と言われていたものが、実は数億円だった・・・なんて言われても、私はぜんぜん驚きませんけど、まあ、経済の仕組みというのは、こんな「Kobanto理論」みたいに単純じゃないんでしょうね。

 それにしても、今はサブプライム問題のおかげで日経新聞が面白いのなんの・・・♪こんな時でもなければ、あの新聞をワクワクしながら読むことなんかあるはずがないので、しばらくは楽しくお勉強するいい機会になりそうです。



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金融物語

2008年01月23日 20時40分41秒 | 世の中

 近ごろますます注目のサブプライム問題ですが、詳しいことは分かるはずがありませんので、自分が興味を惹かれる点だけをテキトーに取り上げてみたいと思います。

 まず、22日の日経に載っていた大垣尚司立命館大学教授の「経済教室」の記事が、Kobantoのボンヤリとしたイメージを整理してくれる内容でしたので、今日はこれで・・・・。
 欧米における金融立国の特徴は・・・略・・・金融がハイテク技術を駆使して金融固有の文脈で収益機会をつくりだしている点にある。ここで重要な役割を果たすのが「裁定(arbitrage)」という概念である。裁定とは、市場において財の価値やリスクの見方に何らかのゆがみがあり、本来の価格と異なる価格形成がなされている場合、その差を利用した取引や商品を開発することで無リスクで収益を得る行為をいう。・・・略・・・高度な金融技術は裁定機会を見出し商品化することを可能にする。ただ、裁定取引は価格形成のゆがみを調整するので、当然、次第に裁定機会が縮小する。このため、他人より早く始めさっさと手じまいする必要がある。・・・略・・・こうして多くの場合、終焉が突如訪れ、全員が逃げ遅れてしまう。
 さらに、裁定機会をとらえるため巨額の投資資金が流れ込むと、それ自身が信用創造を行って過剰流動性を作り出し、バブルをもたらす二次的弊害がもたらされる。サブプライム問題では、当初は借り手の信用リスク裁定であったものが、過剰流動性を生み出し、住宅バブルをもたらした。

 この間のカリフォルニアの話が、まさにこれだったんでしょうね~。
 そして、私がこのサブプライム問題になぜか興味シンシンな理由を説明してくれるのが、前半の「金融固有の文脈で収益機会をつくりだしている」という部分です。「(モノもサービスも知的創造物も何も生産されていないところに)、金融の文脈で収益機会を作り出す」という説明が、貧乏人の住宅の値段とは何の関係もなさそうな巨大な損失額が不思議でしょうがないKobantoの頭を、少し整理してくれました。
 仮に地球上の全ての富の合計が100万円だとしても、損失は1億とかになりうる・・・・そんな感じなのかな・・・・。
 また、サブプライム問題に興味を持った時にふと思ったのが、「ローン会社や銀行が取り扱っているのはモノの対価としてのお金ではなくて、何と言うか・・・『物語』なんじゃないか」という事でしたので、「金融の文脈」という言葉はKobantoの脳ミソにピタッときて、何だか分かったような気さえしてきました。

 というわけで、脳ミソが満杯になってしまいましたので、今日はこのへんでやめておいて、次回はこの記事の結論になっている「日本の金融は産業付随型で」というのについて書いてみることにします。(多分)

 さて、明日の株価はどうなるんでしょか。
 メリルリンチに出資する事を決めたみずほは、ソンせずに済むのでしょうか。


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