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おいがかり ~広島の妖怪⑧~

2011年06月08日 | 広島のオススメ!

歩いてる時に後ろから覆い被さって来る妖怪で、漢字で書くと「覆い掛かり」となる。

昔、備後(広島県)比婆郡などで現れたという。

 

路上に現れる妖怪は、「塗壁」「のびあがり」のように、突然、目の前に立ちはだかるタイプが多いようだが、これは、その逆バージョンになるか・・?

 

水木しげる『日本妖怪大全』で、ブラジルに行った時のエピソードを紹介しており、イグアスの滝に行く際、ジャングルを案内してくれた添乗員が、このあたりは夜になると、後ろから襲ってきて、鼻にゴムのようなもの入れて血を吸うお化けが出る(!)・・という話をしたそうだ。

吸血鬼か、後ろから覆い被さって来るトコロはおいがかりに似てるな・・と、いろいろ現地の人に話を聞いてみると、その正体は”大アリクイ”だった・・というオチが・・。

 

水木は、自らが主催する世界妖怪協会のメンバーら、”妖怪好き”の面々と共に、”冒険旅行”と称し、アフリカのドゴン族、マレーシアのセノイ族、オーストラリアのアボリジニ、アメリカの先住民・ホピ族の村など、世界各地にフィールドワークに行き、スピリチュアル文化に触れては、妖怪を感じているそうだ 

まだ電気も通ってないような未開の地域で、自然と共に生きる人たちは、闇や自然を畏れ、理解できない現象を神格化して敬ったり、妖怪の仕業として生活しているからだ。

 

ちなみに、大泉実成『水木しげるの大冒険』によると、マレーシアのジャングルで、現地人に『水木しげるの妖怪画集』を見せたトコロ、「これは知っている」「これも知っている」・・といった、猛烈な反応があったという。

そうした結果から、水木は世界各地の妖怪は、ほぼ共通しているという認識を得、世界の妖怪は1000種類に集約される・・という、「妖怪千体説」を唱えているそうだ。

 

確かに、こいつとこいつは似てるなぁ・・という妖怪は多い。

同じような現象が、地域によって違う妖怪の名前がついてたりするコトもある。

広島にも名前は違うが、これって同じ妖怪じゃねーか?・・とゆーのがいる。

 

まあ、さすがに昔の広島に、大アリクイはいなかったろうが・・。

 

おいがかりの正体は、今となってはわからないが、”目に見えないもの”、”理解できないもの”の中に神や妖怪を見出し、神格化(人?格化)して共に生きる生活は、どれだけ”潤い”のある生活だろうか?

便利になり、”文化的な”生活をしている・・と思い込んでる我々は、そうした”豊かな”心で生活する人々より、どれだけ貧しく、殺伐とした精神”文化”しか持ち合わせていないか・・?

 

「あの世」とか「霊界」、「死後の世界」・・と呼ばれる、”目に見えない”未知の世界を信じて生きてる人は、それらを”非科学的”と断じて、まったく切り捨てて生きてる人より、単純に倍、豊かな世界に生きている・・とゆーコトになる。

 

これからは”心の時代”だとよく言われる。

 

昨今のスピリチュアル・ブームやパワー・スポット・ブームで、神社・仏閣を訪れる人が激増しているそうだが、そうした便利さと引き換えに失った、心の”豊かさ”を取り戻そうとする人たちの、1つの大きな動きなのかもしれない・・。

 


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2 コメント

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神社・仏閣。 (トーマス。)
2011-06-08 22:33:42
 あ、どうも。こんばんは。昨今のブームと
関係なく昔から京都に出向く身としては
何とも言い難いものが…。

 神社・仏閣はいいものです。
もともと (きんと)
2011-06-09 12:33:46
神社・仏閣の静寂や、落ち着く感じが好きで訪れてる人にとっては、昨今のブームで殺到する若者は、

「なんなんだ、この妙にミーハーな連中は・・

・・て思うかもだよね・・。

しかし、もともと京都とか好きって、シブイよね・・。

前世は坊さんだったとか・・?

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