「世の人は われをなにとも いはばいへ
わがなすことは われのみぞ知る」
坂本龍馬
「志士」 ―この言葉には心躍る響きがある。
戦国時代や幕末の動乱の時代に輩出した人物を見ると、日本も捨てたものではないなと、少し誇らしい思いになる。
特に「現代」につながる近代、明治維新期に活躍した青年たちは大きな志をもち、時代を切り開いた、まさしく「志士」と呼ぶにふさわしい傑出した人物揃いである。
その中でも、おそらく筆頭にあげられるのが、この坂本龍馬である。
自分も大好きで、個人的には歴史上の人物中、1、2を争うほど思い入れもある。
土佐勤王党を結成した盟友・武市瑞山は、「藩」という枠にとらわれた当時にあって、脱藩した龍馬を「土佐一国にはあだたぬ奴」と称え、「肝胆もとより雄大、奇機おのずから湧出し、 飛潜だれか識るあらん、ひとえに龍名に恥じず」と評した。
あの
西郷隆盛をして「天下に有志あり、余多く之と交わる。然れども度量の大、龍馬に如くもの、未だかつて之を見ず。龍馬の度量や到底測るべからず」と言わしめたほど。「過激なることは豪も無し。かつ声高に事を論ずる様のこともなく、至極おとなしき人なり。容貌を一見すれば豪気に見受けらるるも、万事温和に事を処する人なり。但し胆力が極めて大なり」 という三吉慎蔵の評がよく龍馬のひととなりをあらわしている。
ユーモアがあり、器が大きく、飄々としたイメージ。
龍馬の故郷、土佐の桂浜からのぞむ太平洋のように、広大で、すべてを包み込む海のような包容力がある・・。
来年の大河ドラマ、「龍馬伝」は今から楽しみ。
福山雅治が主演だが、個人的にはちょっとイメージ違うかなあ・・。
誰がやるのか?・・とゆーコトでいろいろ話題にもなったが、その中で名前のあがったTOKIOの長瀬智也なんかは面白そうだなと思った。
「新選組!」で龍馬を演じた江口洋介もなかなかハマっていた。
さすがに武田鉄矢はもう年だしね・・。
・・ちょっと話がそれたが、とにかく、龍馬は筆まめで新しい物好きなので、残されている書簡類や写真も群を抜き、エピソードも数多く残されていて、どこまでが本当なのか、疑わしいものもある。
しかし、そこがまた龍馬の人気の高さを物語っている。
「日本をいま一度せんたくいたし申し候事にいたすべくとの神願にて候」
―そう手紙に綴ったごとく、
「薩長同盟」、「大政奉還」といった偉業を陰から支え、維新のトビラを開いた。これらは「藩」や「国」という枠にとらわれず、世界を見据えたその先見性と、怨讐を愛する大きな”愛”があったればこそ可能だった。
今日は龍馬の命日。
この世に生を受けたのと同じ日に天にかえった。
享年33歳。
天翔ける龍の如く、時代を駆け抜けた英雄・・。
―なんて書くと、そんなたいそうなもんじゃないと、あの世で頭を掻いていそーな、そんな龍馬の姿が目に浮かぶようだ。
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