「My One and Only Song」
僕が独断と偏見でチョイスした唯一無二の一曲
大好きな曲、思い入れのある曲、泣ける一曲などを心をこめて
一曲入魂でお届けするコーナー
第24回目に紹介したのは東京スカパラダイスオーケストラfeat.上原ひろみ『水琴窟』(2010)
スカパラがJAZZ界から上原ひろみ、菊地成孔という日本を代表するゲストミュージシャンや
クラブシーンからは、須永辰男、中田ヤスタカといった豪華リミキサーを迎えた意欲作
特に上原ひろみとのコラボレーションは全くもって素晴らしく
どう言葉で表現して良いかわからないほど
水琴窟とは、日本庭園の装飾の一つで、手水鉢の下の地中に作った空洞の中に水滴を落下させ
その際に発せられる音を反響させる仕掛けになっており
日本独自の庭園音響装置と言えるだろう
その名の由来は諸説あるが甕底に落ちた水滴の水面に反響する音が
琴の音色に非常に似ていたことからその名が付いたとされている
庭園に調和しつつも、独特の存在感を放つ水琴窟
規則的に奏でられるその澄んだ音色は、正に日本情緒そのもの
そんな和のテイストを上原ひろみは見事に表現している
特に中間部のまるでピアノの音が水中で反響しているかのような美しさには溜息が出る
RSR2011のステージでこのコラボレーションが披露されたそうだが
途中まで踊りまくっていたオーディエンスも次第に上原のピアノに圧倒されて
立ち尽くしたまま涙を流す者もいたという
この曲を聞けばその理由がわかるだろう
TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA / 水琴窟-SUIKINKUTSU- feat. 上原ひろみ
Goldfingers | |
東京スカパラダイス・オーケストラ | |
カッティング・エッジ |
東京スカパラダイスオーケストラ21年目最初のリリースは、インストゥルメンタルバンドとしてスカパラのアダルトな空気感、音楽性を前面に出す作品にすべく楽曲制作が進められた。そして彼らの敬愛するプレイヤーである2人に共演をオファー。
「水琴窟-SUIKINKUTSU-」では美しく、アグレッシブであるという対極を難なくこなし、スカパラを煽りまくったジャズピアニストの上原ひろみ。「Boogie Stop Shuffle」では怒濤のソロとスカパラメンバーとの掛け合いを聴かせる、音楽家/文筆家/音楽講師の菊地成孔がアルトサックスで共演。そしてスカパラとしては1997年武道館ライブ時のオープニングを飾った楽曲の初音源化である「THE PEAK」やフランク・ザッパのカバー曲、「THEME FROM LUMPY GRAVY」を収録。どちらも今後のライブにおいて盛り上がりを感じずにはいられない楽曲となっている。また今作では近年のスカパラには珍しく2曲のリミックス音源を収録!中田ヤスタカ(capsule)と須永辰緒の2名によるリミックスも注目である。ンディーズ、メジャー、洋楽、邦楽などジャンルの垣根が無くなった今の音楽シーンに一石を投じる2010年最高に豪華なアルバムが完成!!。