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元は、未央柳。
びようやなぎ、美容柳。
ビョウヤナギ、そう発音される方を時折見かける。
桜の「イチヨウ/一葉」を「イチョウ/公孫樹」と読み間違えて
『これが公孫樹??、どう見ても、桜だよね!?』と言ったり、
CANONの社名「キアノン/キヤノン」を「キャノン」と書き誤るみたいなものだ。
尤も、キヤノンが正式名称にはなっていても
通称・キャノンと呼んでいるのだから間違えても仕方ないのだけれど。
この姿、何時も同じようなポーズで撮っている。
北鎌倉駅近く、円覚寺駐車場前公衆トイレ脇の花壇(?)に咲く。
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【少し長い蛇足】
諸説あるようだけど、未央柳の名前の起こりは、唐代の詩人・白居易(字は楽天)の
120行からなる長大な叙事詩「長恨歌」(唐の玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋物語)にある「太液の芙蓉、未央の柳」 から来たもの。
安禄山の謀反で長安を追われ、途中で楊貴妃を死なせてしまった玄宗、一年後に都・長安に戻ったときの悔恨、
〔帰来池苑皆依旧 太液芙蓉未央柳 芙蓉如面柳如眉 対此如何不涙垂〕
〔帰ってみれば、楊貴妃が今いないことを除いては、池の芙蓉も宮殿の周囲の柳も昔のまま。
芙蓉は楊貴妃の顔に見え、柳は彼女の眉を想い出させる。これを見るにつけ涙は止まることを知らぬ〕
(未央宮は、漢の高祖劉邦が長安の竜首山に造営した宮殿、太液はその中にあった池)
と言うことだから、この花の美しい様ではなくて葉の様子が、柳に似ていることから付けられたのだと理解する。
「長恨歌」の終章には、仲睦まじさを表現する時に使われる「比翼鳥・連理枝」を使い、
〔七月七日長生殿 夜半無人私語時 在天願作比翼鳥 在地願爲連理枝 天長地久有時盡 此恨綿綿無絶期〕
天空では伝説の鳥である比翼の鳥のように、地上では根や幹は別でも枝は一体化した木のように…と、
玄宗と楊貴妃の悲しい物語は永遠に語り継がれていくことであろうと詠まれている。
「源氏物語・桐壺巻」の桐壷帝と桐壷更衣との悲恋物語に、
この「長恨歌」が大きく影響している事は、高校時代に漢文の時間で教わった。
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ヒロハノレンリソウは木場の帰化植物見本園に咲く、宿根スィートピイ
キバナレンリソウ、ヒヨクソウは伊吹山に咲く。
(伊吹山の画像は、このビヨウヤナギを撮った一年後のものを追加した)
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