
田んぼなどに普通…そう書かれているのだけど、見たことはなかった。
カヤツリグサの仲間がそろそろ茶色になってきたので撮っていた田んぼの中の広い空き地。
両側は田んぼだけれど、畦道ではなく空き地になっている。
西側の田んぼの縁には、いつもそこにだけヒロハスズメノトウガラシが出て来る。
東側は休耕田になっているからだろうか、いつも湿気ているせいで、
カヤツリグサやオヒシバ、メヒシバ、チョウジタデが広がる。
そのカヤツリグサたちが広がっている端に、見慣れない草。
草丈は10センチに満たないし、立ち上がっているものは殆どなく、横になって群れている。
名前は即座には浮かばなかったけれど、
花の付き方から、ホソバヒメミソハギが浮かび、キカシグサに辿り着いた。
水田雑草、茎は軟らかい。
葉はヒメミソハギ同様に十字対生、楕円形で先端は丸い。
花は葉腋についているけれど、目立つのは先端が4裂した萼。
花弁は萼片と萼片の間にちんまりとついているけれど殆ど見えない。
カヤツリグサの仲間たちが広がっている。
アゼナ類は殆ど果実が出来ている。
その下に、かなりの広がり。
気付かなかったのは、この時期にそこに足を踏み入れなかったのではなく、
この花が咲くことを知らなかっただけのことだ。
目立つのは四裂した萼片、花弁はその間に四枚、小さいし色も薄い。
(2011.10.03 新明町)
周囲はタマガヤツリ、ヒデリコなどが生えている。
不思議だけれど、近くにあるシロバナサクラタデやアメリカセンダングサとは競合していない。
(2011.10.07 新明町)
(2011.10.17 新明町)
☆
今年になって初めて見つけたキカシグサ。
翌日、須磨でも見つけたからやはりどこにでも咲いている花だと思った。
けれど、その後はすっかり忘れていた。
周囲のカヤツリグサたちが枯れて、見通しが良くなったから気がついた。
かなりの広がりだったことがわかる。
この場所が土地改良で整備される懸念が出てきたから、
次の年にも花が撮れるかどうかわからないけれど、
少しばかりの湿気が残されれば畦のどこかに出て来るだろう。
キカシグサ ミソハギ科キカシグサ属 Rotala indica
和名の語源は不明、漢字表記も無い。
(2011.12.05・06・09 新明町)
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びっしりとかたまっていますね。
こんな風なものはまだ見たことがありません。
「普通に見られる」って私もいつも思っていました。
そう書いてあるのにとてもとても普通には見られない
もしも見られたら特殊な場所だ~と張り切るのに・・・
あってもあまりに小さいので見過ごしているかもしれないです。
意識してどうしても探してみたいです。
水は溜まっていないけれど、乾き気味の湿地。
日当たりはあっても、カヤツリグサなどの影が出来ている場所。
一緒に育っているのはカヤツリグサやイネ科の植物。
やはり田んぼの周囲…と言う環境ですね。
二ヶ所共に、気がつかない事が不思議なくらいの広がりだったので、
やはり少しは気にしながら探さないといけない、普通には見られないもの…と思いました。