植栽と自生の差は何処で区別するのだろう…と
かつて青垣でセツブンソウを撮っていた頃に自問した。
青垣では、自然に咲いているモノを移植して「セツブンソウ祭」を開いていた。
植えたもの…と言う事は、その場の雰囲気でハッキリしていたし
それでもセツブンソウには変わりは無い。
海外からキバナセツブンソウを持って来て珍しい…と喧伝するのとは違う。
それでも京都植物園で咲いているセツブンソウとは違っていたから
難しい問題だ。
ユキワリイチゲも同じだ。
植物園では植えたものしか咲いていないのだけれど、篠山の大山宮でも
自生していたものを移植して立ち入れないようにしていた。
残念ながら自生地周辺でも人寄せ目的で移植、植栽する。
下手に自生地を公開して荒らされないための苦肉の策だから
難しい問題だ。
植栽が嫌いだと言う人はひっそりと咲いている筈の場所に出掛ける。
『秘密の場所』はいつまでも秘匿されるべきなのに
それを聞きつけて大挙して訪れるから結局は荒らされる結果になる。
柵で囲われた場所でしか撮れない、それが現実になっている。
根生葉はミツバの葉に似ている。
表面に白い斑紋がある為に、汚れているように見えることで花の良さが削がれる。
ユキワリイチゲ、雪割一華。
花は花茎に一つきり咲く。
かなり早い時期からおしべは花粉を飛ばすのだが
ここの個体は地下茎で繋がって増えている。果実は出来ないだろう。
根生葉は地面を隠すほどに広がるのは、地下茎で広がるからだ。
これだけの広がりがあれば弱くても光を十分に集めて、育とうとする花芽を保護している。
襟巻き風の茎葉は三枚が輪生、そこにも白い斑紋、きれいな紋様では無いが特徴的だ。
花は日射しを十分浴びないと半開状態で午後には閉じてしまう。
花色、葉の色が違って見えるのは、何群かが植栽されているからだろう。
ユキワリイチゲ(雪割一華) キンポウゲ科イチリンソウ属 Anemone keiskeana
☆
ユキワリイチゲの群れの中に、キクザキイチゲが植えられた。
篠山で一度撮った事のあるキクザキイチゲは青っぽい色だった。
アズマイチゲは真っ白だった。
キクザキイチゲ(菊咲一華)キンポウゲ科イチリンソウ属 Anemone pseudoaltaica
(2017.03.27 森林植物園)
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京都のユキワリイチゲ
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