HAYASHI-NO-KO

前穂から吊り尾根・奥穂・涸沢・北穂 遠く槍ヶ岳

フクジュソウ(福寿草)

2017-03-29 | 【独り言】

植物園では毎年花の苗を購入して「追加」する。
そうしないと、持ち去れてしまった部分がミットモナイ…からだ。
京都でもフクジュソウが数株抜かれた跡が残っていた。
ふっと大船を思い出している。
持ち去られた株のあった場所に立て札、盗掘された事を入園者に知らせる為…だった。
それでも二日後にそれは撤去された。
『花盗人に罪はない…』などと、花を育てる人は平気でそう話す。
けれどミットモナイ表示はお止しなさい…とクレームがあったのだと、熊坂園長の苦笑い。

今日の森林植物園でもぽっかりと穴が一つ残っていた。
さすがに立て札は無かった。


植栽された福寿草は、かなり早い時期に葉が立ち上がる。
花が終わる前に葉が広がってしまうのは、育つ場所が暖かすぎるからだ。


花弁が微妙なカーブを持つのは、光を精一杯集める為の仕組み。
その仕組みで花の中心部分の温度は少し高くなり、寒さを凌ぐ為に昆虫が花を訪れる。






萼片、花弁共に裏は赤茶色の細かな筋が見える。
特に萼片の方が目立つ。


開花した花では、萼片と花弁の区別は付きにくくなる。
果実を結ぶと葉が茂り、やがて地上部は枯れる。
それでも地下で次の春の為にせっせと生長しているから植栽された場所では注意が肝要だ。


花期の終わり、めしべ部分だけが肥大している。

棘の様に見えるのは全て柱頭、棘の数だけ心皮がある。
つまりこれだけの種子が生まれる…と言う事になる。

(2017.03.27 森林植物園)


縁起の良い名前を貰って、正月飾りにも使われて…
フキノトウと似て、山路で見つけられると持ち帰られてしまう。
最近ではブログ上で自生している場所の画像が地図入りで紹介されたりして
早春の雪が少しだけ残るような山路では「争奪戦」になる植物が多いと聞いた。
中には生息地が解る様な書き方はしないように…などと注意書き。
それでも一度ネットに上がった情報は瞬時に広がるる
カメラマンが大挙して押し寄せて踏み荒らされる場所も次々。
ふっと北鎌倉・海蔵寺のフクジュソウを思い出した。
だから地元の方々が管理地を作ってそこで栽培する。
ところがこれまた大変でそこを訪れてしっかり持ち帰る人たちも増えたと聞く。

格好良く「スプリングエフェメラル」などと言うものだから
余計に稀少品扱いされて持ち去られる。








フクジュソウの萼片は8枚前後、花弁は10枚以上、多いモノでは20枚くらいになる。

フクジュソウ(福寿草)
 
キンポウゲ科フクジュソウ属 Adonis ramosa(=Adonis amurensis)
(2017.02.28 京都植物園)

花弁が撫子のように切れ込んでいるもの、大輪・多弁や八重咲き品種
朱橙色や白い花弁をつけるもの(Adonis brevistyla)など幾つもの園芸品種も登場している。

--------------------------------------------------------------
去年のフクジュソウ

『写真』 ジャンルのランキング
コメント (2)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ユキワリイチゲ(雪割一華)... | トップ | フキ(蕗、苳、款冬、菜蕗) »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とんちゃん)
2017-03-31 08:59:10
TBありがとうございました
そうだったのですね
フクジュソウの花のことでいつも不思議に感じていました。
群馬に木馬瀬と書いて「ちませ」という地名ですがそこに生えてくるフクジュソウはすごくきれいなのです。
地面から直接花が顔を出して!
植栽と自然から生えることの違いだったのですね
立ち姿の様子からもそのことが分かりそう♪
先日もフクジュソウの里「あぶだ」へ行った折に果実を見ることができました。
株ごとそっくり抜き取ってしまうなんて・・・
情報がありふれ瞬く間に伝わることがこれからの運命の分かれ道にもなりかねない気がします。
推測だけではいけないですね。 (林の子)
2017-03-31 12:41:47
最近、特に花の画像を撮り始めて10年、何かと気になることを書き殴っていましたが、
一つのメールがきっかけで考え直しています。
自然に育つモノとそうでないものの違いも、人の要望の結果だと言う事にも気付きました。
見慣れているモノでも、場所が違うと別物のように感じるのもそういう結果ですね。
幸い、雑草類はそのような事も無く自然のままに咲いているので安心です。
先日来、イヌノフグリが至る所に咲いているのを見ることが増えました。
オオイヌノフグリと競合しない場所では当たり前に咲いています。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。