深谷賢治,数学者の視点,岩波科学ライブラリー35.
著名な数学者の手になるエッセイ集である。
特に印象に残ったことを二三述べるにとどめる。
「3. クッキングコース」では,著者がアメリカで実際に教えた経験を元にアメリカにおける大学教育の問題点を浮き彫りにされているのであるが,戦慄を覚えるような衝撃的な内容である。
「4. 遥かなるブルバキズム」の脚注2に,ブルバキの『数学原論』の位相の巻は専門書ではないと述べられているのには違和感を覚える。僕にとっては位相の専門書にしか思えないのだが。これを専門書と言わずに,どんな本なら位相空間論の専門書だと言うのだろうか・・・?
「5. 評価は客観的であってはならない」を読んで,『評価』なるものを数値化するという話が出てきたのでハッとした。
これは最近特に興味のある「量と数」の理論の課題の一つなのである。
「補遺―あとがきに代えて」に,薩摩順吉氏から『数学セミナー』紙上でコメントをいただいたとのコメントがあるが,その記事がいまだに見つからない。もしかすると1995年3月号の記事にあるのかなぁ。今度調べてみることとしよう。
さて,2011年内にはっきり読みきったと言えるのはこの12冊のみである。
例によってつまみ食いして部分的には読み進めている本が何冊もある。
新年の目標はいつも通り,まずは読みかけの本を読み終えること,となりそうである。
著名な数学者の手になるエッセイ集である。
特に印象に残ったことを二三述べるにとどめる。
「3. クッキングコース」では,著者がアメリカで実際に教えた経験を元にアメリカにおける大学教育の問題点を浮き彫りにされているのであるが,戦慄を覚えるような衝撃的な内容である。
「4. 遥かなるブルバキズム」の脚注2に,ブルバキの『数学原論』の位相の巻は専門書ではないと述べられているのには違和感を覚える。僕にとっては位相の専門書にしか思えないのだが。これを専門書と言わずに,どんな本なら位相空間論の専門書だと言うのだろうか・・・?
「5. 評価は客観的であってはならない」を読んで,『評価』なるものを数値化するという話が出てきたのでハッとした。
これは最近特に興味のある「量と数」の理論の課題の一つなのである。
「補遺―あとがきに代えて」に,薩摩順吉氏から『数学セミナー』紙上でコメントをいただいたとのコメントがあるが,その記事がいまだに見つからない。もしかすると1995年3月号の記事にあるのかなぁ。今度調べてみることとしよう。
さて,2011年内にはっきり読みきったと言えるのはこの12冊のみである。
例によってつまみ食いして部分的には読み進めている本が何冊もある。
新年の目標はいつも通り,まずは読みかけの本を読み終えること,となりそうである。